フォトウェディングとは、結婚式や披露宴を挙げる代わりにドレスや着物などの衣装を着て写真撮影することを言います。「写真だけの結婚式」とも呼ばれ、写真撮影そのものを1つのセレモニーと考える新しいウェディングのスタイルです。
結婚式と比較して、準備の手間が少なく費用も抑えられるのが特徴です。そのため、結婚式にあまり費用をかけたくない方や、事情があって結婚式を挙げられない代わりに何らかの形になるものを記念として残したい方などに選ばれています。
基本的なフォトウェディングでは、撮影そのものは1日で終わりますが、事前の準備としてフォトスタジオなどの予約や撮影前の打ち合わせ、撮影後は写真セレクトやアルバム制作にある程度の時間がかかります。
撮影するフォトスタジオやプランにもよりますが、スタジオへの問い合わせ・予約申し込み・写真受け取りまで、フォトウェディング全体の期間は2~3か月ほどが目安です。撮影までの準備に1~2か月、アルバム制作に1か月程度かかると考えておくと良いでしょう。
ここからは、撮影の予約から写真の受け取りまで、一般的なフォトウェディングの流れを紹介します。
フォトウェディングをスムーズに進めるためにも、基本的な流れを頭に入れておきましょう。
フォトウェディングを撮影できるフォトスタジオは多く、どのスタジオにするか迷う方も多いでしょう。まずはどんな写真を撮りたいのか、ある程度イメージを固めておくと、スタジオ選びがしやすくなります。
どこで撮影するのか、屋外撮影の場合はどの季節にするか、衣装は洋装か和装か、家族や友人を呼ぶのかなど、パートナーや家族と相談して決めていきましょう。SNSや、フォトウェディングを取り扱う雑誌、Webサイトなどで、写真を見ながら考えるのもおすすめです。
撮影のイメージが固まったら、そのイメージや希望の条件に合うフォトスタジオや結婚式場をピックアップし、料金やプランの内容などを比較してどこで撮影するか検討します。
この時、分からないことや気になることがあれば、各店舗に電話やメールで問い合わせてみましょう。店舗によってはスタジオや衣装の見学ができる場合もあるため、そこで質問してみるのもおすすめです。
また、撮影予定日に他の撮影予約が入っていないかどうかも、確認しておくといいでしょう。土日祝日など人気の高い日は、早い時期に予約が埋まってしまうこともあります。
どこで撮影するかが決まったら、予約の申し込みをします。
フォトスタジオや結婚式場によっては、撮影日の前に何度か打ち合わせをする必要があるため、電話やWebサイトなどで都合のいい日を選んで予約しましょう。
撮影日前の打ち合わせが必要のないスタジオの場合は、撮影当日に打ち合わせと衣装選びをし、そのまま撮影に臨むことになります。
撮影日前に打ち合わせをする場合は、予約した日に店舗を訪れて打ち合わせをします。
打ち合わせでは、撮影プランや撮影日、衣装、写真の構図など、フォトウェディングの内容についてさまざまなことを決めていきます。撮りたいシーンやポーズ、希望の衣装やヘアメイクなどがある場合は、この時点で伝えておくと撮影がスムーズに進むでしょう。
衣装をレンタルする場合は試着や衣装合わせが必要のため、打ち合わせ当日に行ったり、打ち合わせ後に日を改めて行ったりすることもあります。
また、撮影料金や支払い方法、キャンセル料などお金のことについても、打ち合わせの時に再確認しておきましょう。打ち合わせで撮影日の予約をする場合、内金が必要なスタジオもあります。
イメージ通りのフォトウェディングを行うためには、撮影前に綿密な打ち合わせが必要です。後悔のないよう、細かい部分までしっかりと打ち合わせしておきましょう。
打ち合わせや衣装合わせが終わったら、撮影に向けての準備をします。
まずは撮影当日に持っていく持ち物の確認です。衣装をレンタルする場合、下着類は自分で用意しなければならない場合があります。洋装の場合はブライダル用インナーやストッキング、和装の場合は肌襦袢(はだじゅばん)や足袋などを、スタジオの指示通りに用意しましょう。
また、アクセサリーや撮影小物などの持ち込みが可能な場合、それらも忘れずに準備しておきましょう。
撮影当日に向けてコンディションを整えることも大事です。体調管理に気を付けるとともに、より美しく写るためにブライダルエステに通うなどしてみてはいかがでしょうか。
撮影日の前日か2日前に、電話などで撮影内容の最終確認が行われる場合があります。料金や撮影の段取り、当日持っていくものなどはここで再度確認しておきましょう。
屋外でのロケーション撮影がある場合は、撮影前日の天気予報をもとに撮影を行うかどうかを判断します。悪天候などで屋外での撮影ができない場合、屋内への撮影に振り替えたり、日程を変更したりすることになるでしょう。
いよいよ撮影当日です。撮影前の準備としては、ヘアメイクと衣装への着替え、そして撮影場所への移動があります。事前に打ち合わせをしていない場合は打ち合わせと衣装選びの後、準備に入ります。
ヘアメイクと着替えはスタジオ専属のスタイリストが担当する場合が多く、所要時間は1時間から1時間半程度です。ヘアスタイルやメイクの希望があれば、スタイリストにイメージを伝えやすいよう、写真などを用意しておきましょう。
ヘアメイクと着替えが終わったら、撮影場所に移動します。ロケーション撮影の場合は車での移動となりますが、慣れない衣装を着ているため車酔いしてしまう可能性もあるでしょう。酔い止めの薬を飲んでおくなど対策しておくのも良いでしょう。
撮影場所に到着したら撮影開始となります。モデル気分で、さまざまなポーズや表情を撮影してもらいましょう。
撮影時間はカット数によっても変わりますが、衣装1着、または撮影場所1か所につき30分から1時間程度とされています。衣装チェンジや場所移動がある場合は、ヘアメイクや着替え、移動の時間がさらにかかることになるでしょう。
衣装が2着の場合、撮影時間とヘアメイク・着替え・移動の時間を含めて3時間から5時間ほどが所要時間の目安です。
撮影が終了すると、元の場所に戻って着替えた後、写真選びに入ります。モニターに写真が表示され、その中から気に入った写真を選んでいきましょう。
選んだ写真は、データと一緒に後日店舗で受け取るか、郵送で受け取るのが一般的です。写真の枚数が少ない場合は、写真を選んだその日のうちに受け取れる場合もあります。
撮影した写真が届くまでの時間はスタジオなどによって異なりますが、フォトウェディング終了後2週間から1か月ほどかかるのが一般的です。
アルバムの場合は製本などの作業があるため、1~2か月程度の時間がかかります。
今回は、フォトウェディングの基本的な流れや、おおよその期間について紹介しました。
事前に流れを把握しておき、あらかじめイメージを固めておくと準備をスムーズに進められます。希望通りのフォトウェディングにするためには2~3か月ほど時間がかかる可能性があるため、撮影時期が決まったら早めに準備にとりかかりましょう。