喪中での結婚式を挙げるのは非常識?反対意見4つと賛成意見6つ

喪中とは

家族や親せきが亡くなると喪中になりますが、そもそも喪中とはどんなものなのでしょうか。喪中とは、亡くなった人を偲び、慎ましやかに過ごす期間のことを指します。喪中の対象になるのは、2等身までといわれています。


自分の配偶者を0等身と見なし、1等身は自分や配偶者の父母や子供、2等身が祖父母や兄弟姉妹、孫となっており、この範囲内が喪中対象となります。

喪中の期間

喪中の期間は故人との関係性により変わってきます。


喪中といえば、一般的に1年間くらいと認識されていることが多いのですが、厳密にいうと喪中の期間は故人との関係性によって異なります。


自分から見て配偶者や親は13ヶ月で、自分の子どもは12ヶ月です。祖父母や兄弟姉妹は3ヶ月~6ヶ月となっています。


この数字から見て喪中の期間は配偶者や親と自分の子どもに関しては約1年間で、祖父母や兄弟姉妹は約半年間となります。

忌中とは

忌中とは、穢れを周囲に出さないようにする期間を指します。


昔は、人の死は穢れをもたらすという考えがあり、ある一定期間は外部との接触を避けるようになっていました。その期間を忌中といいます。


忌中の期間は間柄など関係なく45日間とされています。ただ、喪中と違い忌中は穢れを外部に漏らさないように気をつけないといけないので、結婚式などの祝い事は喪中の期間よりもさらに避けるべきといえるでしょう。

喪中で結婚式を挙げることへの反対意見4つ

喪中で結婚式を挙げることについての反対意見を紹介します。


結婚式を挙げるために日取りを押さえている状態で、親族が亡くなると間近に迫った結婚式を挙げるべきか悩む人もいるのではないでしょうか。


喪中となると一般的にも祝い事を避けたいと判断されることが多く、喪中での結婚式を挙げることに対して反対意見が出てくる場合があります。ここでは、喪中での結婚式を挙げることへの反対意見について紹介します。

喪中で結婚式を挙げることへの反対意見1:入籍だけ済ませた

入籍済みだと結婚式を急がせる必要性が感じられません。


入籍したい日付の関係で結婚式の前に婚姻届を提出する場合があります。入籍して結婚式を心待ちにしている間に親族が亡くなってしまったということもあるでしょう。入籍日は予定できても亡くなる日までは予測できないので仕方ありません。


入籍を済ませているなら、結婚式を延期して喪が明けてから行えばよいのではといった反対意見が出てくることもあります。

喪中で結婚式を挙げることへの反対意見2:長引いた分もっと良い式に

結婚式の日程を先送りにすれば、よりよい式にできるという意見です。


結婚式を目前に控えた状態で親族が亡くなると、喪中に結婚式を挙げるよりも喪が明けるのを待ってから結婚式を挙げることを提案されることがあります。


それは、喪中になると四十九日法要など喪中ならではの忙しさがあるためで、そのような忙しい状態で結婚式を挙げるよりも、時間をかけてよりよい結婚式にした方が有益だと考えられるためです。

喪中で結婚式を挙げることへの反対意見3:親族のみで食事会をした

親族で食事会をすでに行った場合は、反対されることがあります。


結婚式は祝い事という面だけでなく、親族との顔合わせという意味も兼ね備えています。ですので結婚式前に親族同士の食事会を行っていると、顔合わせが済んでいることになります。


そうなると顔合わせが済んでいる状態にもかかわらず、急いで喪中に結婚式を挙げなくてもよいのではないかといった反対意見が出てくる場合があります。

喪中で結婚式を挙げることへの反対意見4:心からお祝いできるように

心から結婚式をお祝いしたいと考えている人からは、反対意見が出てくることがあります。


多くの人は自分が知っている人が亡くなると悲しくて落ち込みます。その悲しみは、亡くなった方が、好きな人や身近な人だった場合は尚更です。


結婚式に出席してくれる人の中には、亡くなった親族を知っていたり交流があったりする人がいる場合があります。そうなると喪中での結婚式は、心から結婚式をお祝いできないと感じる人もいるため反対意見を持たれることがあります。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見6つ

喪中で結婚式を挙げることについての賛成意見を紹介します。


結婚式の日取りが決まっているのに、喪中になってしまうと結婚式を挙げるべきか悩むのは当然のことです。昔ながらの考え方では、喪中の結婚式は非常識と思われ結婚式の延期は当たり前のように判断されてきました。


ですが、最近では考え方の多様性が広がり喪中でも結婚式を挙げる人も増えています。ここでは、喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見について紹介します。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見1:忌中後なら大丈夫

喪中でも忌中後の結婚式は理解を示してもらえます。


忌中は祝い事を控える期間で、死者の穢れを外部に広げないようにしなくてはならない期間といわれており、多くの人と接触するような結婚式は、忌中は行ってはいけないものといえます。


そのため、昔に比べると忌中後であれば喪中であったとしても結婚式を挙げることに対して親世代でも理解を示してくれる人も多くなっています。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見2:キャンセル料が高い

高額なキャンセル料を考慮して賛成されることがあります。


結婚式が間近に迫った状態で喪中になってしまった場合、結婚式の延期を考える人もいます。結婚式の延期は式場次第でキャンセル料が発生することがあり、日付が近ければ近いほど高額になります。


慣習に従えば喪中の結婚式は避けるべきでしょうが、高額なキャンセル料がかかってしまうという事情を知ってもらえば周りからも理解してもらえます。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見3:すでにゲストを招待済み

結婚式の招待状を送った後は周りからの賛同が得られやすくなります。


結婚式は式場の料理や引き出物の手配などを確認するため、出席人数を早めに把握する必要があります。


したがって、招待状を結婚式の3ヶ月前くらいから郵送するのが一般的です。この時期に結婚式の延期となると、せっかく結婚式に参列してくれる多くのゲストを振り回すことになります。そういった負担を考えて喪中でも結婚式に対して周りから理解が得られます。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見4:日程変更が難しい

喪中でも日程変更が難しい結婚式は理解されます。


結婚式を控えた状態で喪中になってしまった場合、結婚式の延長を考える人もいます。ですが、人気の高い結婚式場などは結婚式の予約が多く入っていることもあり、日程変更が難しい場合があります。


そういった状況ですと、喪中でも結婚式を挙げることに周りからの理解を得やすくなります。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見5:故人の供養になる

個人の供養になると判断した時は喪中でも賛同を得られます。


喪中の結婚式は非常識なイメージを持たれる心配がありますが、祝い事やにぎやかな事が好きな故人の喪中であれば、結婚式を延期せず予定通りに挙げることが供養になる場合もあります。


気になるようであれば結婚相手や故人を知る親族を含めて相談して決めるとよいでしょう。

喪中で結婚式を挙げることへの賛成意見6:故人のたっての希望だった

結婚式を挙げることが故人の希望であれば賛同を得られます。


人はいつ亡くなるか分からないものですが、場合によっては病気で余命宣告を受けることがあります。そんな状況でも自分の子どもや孫の晴れ姿を見たいと望む人もいるのではないでしょうか。


そういった故人たっての希望がある場合は、故人の希望を叶えるという意味で喪中でも結婚式を延期することなく行えば、故人に喜ばれることだと周りも判断し賛成してくれます。

喪中で結婚式を挙げるか迷った時の注意点3つ

喪中で結婚式を挙げることを迷った時に参考になる注意点を紹介します。


喪中といえば、故人を偲び静かに過ごす期間とされています。そういった期間に結婚式を挙げてよいか迷う人もいるのではないでしょうか。


ここでは、喪中で結婚式を挙げる際の注意点について紹介します。紹介する注意点を参考に、喪中でも結婚式を挙げたほうがよいか延期したほうがよいかの判断材料にしてみましょう。

注意点1:ゲストに負担がかかることを忘れない

喪中での結婚式への参列はゲストへの精神的な負担があります。


結婚式へ参列してくれる人の中には、親戚や故人と交流のあったゲストもいます。喪中での結婚式に対して理解を示してくれても、故人を偲び心を痛めていて精神的に疲労している場合があります。


そんな精神状態の可能性があるので、親戚や故人と交流のあったゲストには結婚式を挙げる新郎新婦として労いの言葉をかけたり気遣うようにしましょう。

注意点2:神前式の場合は神社に確認を

神前式を挙げる予定の人は事前に確認しましょう。


神前式の結婚式は厳かで憧れる人もいるのではないでしょうか。ですが、神道では人の死は穢れという考えがあるため、親族が亡くなった場合は神社を50日間参拝してはならないと言われています。


そういったこともあり、喪中での結婚式に対して神社は一般的な式場よりも判断が難しくなります。ですので、喪中になってしまった場合は神社に神前式が行えるか早めに確認しましょう。

注意点3:心身の状態に気を付けて

自分の心と身体の状態を考慮しましょう。


人が亡くなるという事は、残された人間にとって想像以上に心身ともに大きなダメージを与えます。身近な人なら尚更悲しみが深すぎて、本人が自覚している以上に心や身体に変調をきたす場合があります。


ですので、喪中で結婚式を挙げることを考えているのであれば自分の心身の状態を知った上で判断するとよいでしょう。

親族とも話し合って後悔のない結婚式にしよう

喪中での結婚式は親族にも相談して判断しましょう。


結婚式は入籍とは違い多くの人がかかわるので、喪中での結婚式については、新郎新婦の話し合いだけでなく親族を含めての話し合いが必要となります。


喪中での結婚式は挙げてよいか判断に悩むものですが、いろいろな人と意見を交わすことでどのタイミングで結婚式を挙げるとよいかといったことが見えてきます。親族とよく話し合って後悔のない結婚式にしましょう。