結婚式には、時間がかかると言われています。実際の平均的な所要時間は挙式で約30分、披露宴で2時間半から3時間となっており、挙式と披露宴だけなら3時間半~4時間くらいで終わるのが一般的です。
ただ、披露宴の後に2次会や3次会をするようなら、さらに2時間や3時間程度の時間が必要になるでしょう。
結婚式の前半部分、挙式は主に「人前式」・「神前式」・「教会式」の3種類で行われます。この3種類以外に「仏前式」という挙式の種類もあります。しかし、現代では、あまり選択する人がいません。
仏前式は仏さま、ご先祖さまの前で挙式を執り行ない、結婚の誓いを立てます。挙式の中でも、親族が参加する儀式があるのが仏前式の特徴で、新郎新婦の家と家同士の繋がりを重要視した挙式となっています。
人前式というのは、お招きしたゲストの前で、新郎新婦が結婚の誓いをする挙式のことです。
キリスト教や仏教、神道といった宗教が絡まないため結婚式の衣装の自由度が高く、また内容についても新郎新婦の希望通りの式を行えると人気があります。特定の施設や人を必要とする挙式よりも、コストがかからない、といったポイントも魅力でしょう。
挙式の中でも神前式は、神社で神道の神さまに、結婚したことを報告するという内容となっています。
もともと日本の結婚式のうち挙式は、明治33年に大正天皇が日比谷大神宮でご成婚されたのを機に、神前式という挙式スタイルで広まったと言われています。このころまでは、嫁入りの後親族を集めて行われる「祝言(しゅうげん)」での結婚式が一般的でした。
その後さまざまな挙式のスタイルが生まれて、現代にいたります。
教会式といえば、なんといってもウェディングドレスやバージンロード、聖歌隊などの演出に人気があります。教会式での挙式は、キリスト教徒の結婚式が人気となり、行われるようになりました。
ただ、あくまでもキリスト教徒の結婚式を模倣したものです。そのため、結婚式の会場となるのは、結婚式場に併設されたチャペル(キリスト教の礼拝堂)であり、立会人も一般人であることがほとんどでしょう。宗教色はそれほど強くありません。
結婚式の時間自体は挙式と披露宴を合わせて3時間半から4時間程度ですが、移動や準備の時間も含めると、5時間程度かかってしまうと考えておきましょう。
例えば、神前式を神社で行った場合は神社から披露宴を行う会場への移動時間が発生します。その時間を余分にとる必要があります。しかし、挙式も披露宴も同じ結婚式場で、行うという場合なら、移動時間はそれほど必要ないでしょう。
それではここからは、結婚式がどのような流れで行われているのかを紹介します。結婚式当日、どんな風に動くのでしょうか。
結婚式は、挙式部分と披露宴部分に分かれています。一般的には、挙式で結婚の誓いを行った後、披露宴で結婚したことを報告する形になっています。挙式を親族のみで行ったり、披露宴のみを行ったりするカップルもいます。基本的には、挙式をしてから披露宴の運びとなるでしょう。
挙式や披露宴の前に、結婚式場に到着した人たちは、まず受付をします。受付係は、親族や新郎新婦と親しい人に依頼するケースが多く、他のゲストよりも、先に来て準備をする必要があります。
受付では、まず挨拶をしてからご祝儀を手渡しして、「芳名帳」へ自分の名前を記帳します。席次表等の手渡されたものを確認します。この後は、結婚式が始まるまで、ゲスト同士で、歓談したり、挨拶をしたりしましょう。
結婚式場で受付をすませたゲストには、ウェルカムドリンクが振る舞われる場合があります。ウェルカムドリンクについては必須ではないため、結婚式費用節約のために省略しても構いません。
ゲストが到着した挙式前のタイミングや、挙式から披露宴会場まで移動した場合は、披露宴開始前に、配られることがあります。ほとんどは、ゲストのための控室に用意しています。歓談する際や待ち時間に利用しましょう。
結婚式場または挙式会場に到着した新婦は、到着してすぐに、結婚式衣装への着付け準備が始まります。新郎の場合は新婦ほど時間はかからないため、結婚式のスタッフや親族への挨拶をしてから着付け準備に入るケースが多いでしょう。
新郎・新婦ともに着付けの準備をしたら、スタッフや親族と最後の打ち合わせを行います。ここで、実際に、飾り付けられた会場を使ったリハーサルをする場合があります。
結婚式で挙式を挙げる場合は挙式の後で、結婚式は披露宴のみの場合は、披露宴会場に集合します。挙式の後、披露宴の前にアフターセレモニーや集合写真を撮る場合があります。
挙式の会場から披露宴会場に移動する場合は、移動時間は、30分程度と見ておきましょう。新郎新婦と親族、そして、結婚式のゲストがみな披露宴会場に集まった段階で、披露宴を開始します。
披露宴開始前に親族・ゲストは披露宴会場に入場し、新郎新婦の入場を待ちます。この時、新郎新婦と親族でゲストを出迎える場合があります。
受付で受け取った席次表に従って、ゲストと親族は披露宴の自分の席に向かいます。着席して、新郎新婦を待ちましょう。そして、新郎新婦が入場してから、披露宴がスタートします。
披露宴を開始して食事と歓談を経て、新郎新婦はお色直しを行います。結婚式の披露宴は、おおよそこの新郎新婦のお色直しで、前半部分と後半部分に分けられます。
前半部分は、主賓の挨拶やウェディングケーキ入刀、食事と歓談の時間があります。新郎新婦がお色直しを終えて戻ってきた後半は、テーブルラウンドの演出が行われ、ゲストの余興や友人代表のスピーチなどを経て、花嫁の手紙、新郎の挨拶から披露宴の閉場します。
披露宴が終わった後、1時間から2時間後に二次会が行われます。披露宴から二次会までの待ち時間は、挙式と披露宴の開始時間によっても変わります。
午前に挙式が行われた場合は二次会までの時間が大きく空きます。また、逆に午後挙式の場合は、披露宴の後すぐに、二次会をスタートとなります。そのため、結婚式で二次会までしたい時は、最初からそのつもりで、挙式や披露宴の開始時間を決めた方がよいでしょう。
結婚式は挙式も披露宴も時間通りに行えればいいのでしょうか。場合によっては、何かしらのアクシデントに見舞われることもあります。また、予定通りにいかない場合もあるので、そのことも考えておきましょう。
ここでは、結婚式の時間での注意点について紹介します。とくに、ゲストに遠方から来てもらう場合は、開始時間に遅刻する可能性があり、二次会までの待ち時間が長すぎないようにしましょう。
結婚式で挙式と披露宴で会場が違う場合には移動する必要があります。この移動時間を、多かったり、少なく取ってしまったりしないように、適切な時間設定をしておきましょう。
可能であれば、実際に結婚式と同じ曜日、同じ時間帯でどれだけ時間がかかるか確認しておくのがおすすめです。それが難しい場合は、動きにくい衣装であることも考慮して、後の時間を押すことのないよう、少し余裕をもたせた配分にしておきましょう。
結婚式の途中でなんらかのアクシデントにより、時間が足りなくなることがあります。あらかじめ余裕を持った時間配分にすることや、どの部分を削るかウェディングプランナーに相談しておくとよいでしょう。
とくに、おめでた婚の場合は、時間に注意が必要です。新婦が妊娠していると体調不良になったり、何かアクシデントが起こったりする可能性が高いため、新婦に負担をかけず余裕のある時間設定にしましょう。
結婚式の時間帯は午前と午後どちらでも構いませんが、ゲストの事情や結婚式の後に、二次会をするかどうかなどで考えることをおすすめします。
午前と午後のどちらが開始した方がいいのでしょう。午前開始の場合も、午後開始の場合も、どちらの場合もメリットがあればデメリットもあります。自分たちやゲストにとって、どの時間帯がもっともいいか考えてみましょう。
結婚式のスタート時間は午前と午後が多く、このほかに最近では、夕方スタートするという結婚式も増えてきています。
もともとお祝いごとは、午前中に過ごす方がよいと言われています。結婚式は、午前に多く行われてきました。しかし、結婚式場が空いている時間帯に結婚式をしたいカップルや、縁起をあまり気にしないカップル、午前にスタートするデメリットを考えて、午後・夕方スタートを選ぶカップルもいます。
結婚式を午前にスタートする場合は、縁起が良いことやちょうど昼食の時間帯に披露宴になること、明るいうちに結婚式を終えられ、早く帰宅できるというメリットがあります。
しかし、午前の早い時間にスタートするので、遠方のゲストは、前日から宿泊しないときついこと、二次会の間の待ち時間が、かなり長くなってしまいます。
午後スタートの結婚式では、新郎新婦もゲストもゆっくり準備できること、二次会までの待ち時間が少なく、スムーズに進行できるというメリットがあります。
しかし、披露宴が中途半端な時間になるので、ご飯時ではない時間に食事となります。また、二次会が終わると遅い時間になるため、遠方から来た方の帰宅が大変になることがあります。
結婚式を夕方にスタートする場合は、仕事をなかなか休めない人や、夕暮れ時や夜景を楽しみながら、結婚式をするカップルは多くいます。
しかし、夕方スタートで結婚式自体の終わり時間が遅くなります。そのため、遠方のゲストは当日宿泊する必要がでてきたり、二次会に参加したくても、時間が遅いため参加できないこともあります。
結婚式当日はかなり忙しい日になります。とくに、午前から挙式スタートの場合は朝の早いうちから起きて準備しなければなりません。また、時間がないスケジュールにしていると、時間割が難しくなります。
結婚式当日は、なるべく余裕のある時間設定にしておき、精神的にもゆとりをもって行えるようにしておきましょう。