「マタニティウェディング」とは、「授かり婚」や「おめでた婚」と呼ばれていて、すでに新婦が妊娠している状態で挙げる結婚式のことです。
かつては「出来ちゃった婚」とも呼ばれていました。以前は結婚してから妊娠・出産にいたるケースがほとんどでしたが、現代では順序が逆になり、妊娠している最中に結婚式を挙げるケースも増えています。
妊娠している新婦でも結婚式を成功させることはできますが、いつもより気をつけなければならないことがたくさんあるので見ていきましょう。
妊娠初期でも安定期でも、マタニティウェディングを挙げることはできます。ですが、不確実なことは避けてなるべく妊娠している花嫁が楽なように、負担のないようにするためにはコツがあります。
マタニティで結婚式を成功させるためのコツ、まず1つ目は挙式や披露宴を行うのはなるべく安定期に入った後にすることです。
妊娠初期でも結婚式を行うことはできます。しかし、つわりや体調不良などになりやすく、体調が安定していません。安定期の方が相対的に体調に不安がないため、結婚式の準備も挙式当日も花嫁にかかる負担が少なく、キャンセルするような事態も起こりにくくなるでしょう。
結婚式では担当のウェディングプランナーさんがついてくれるのですが、もし不安なら経験の長いフリーのプランナーさんを探してもよいでしょう。
結婚式場がつけてくれるプランナーさんでもよいのですが、経験が浅い人の場合はマタニティでの結婚式への対応が心配になるケースがあるでしょう。経験の長い人なら、マタニティでの結婚式も担当したことがある可能性が高いため、どんな配慮が必要なのかわかっているので安心です。
披露宴の高砂席をソファに変更して行うスタイルに人気が出てきていますが、新婦が椅子に座るよりも楽なため、マタニティでの結婚式でもソファを選択するのがおすすめです。
「新郎新婦の姿が丸見えになってしまう」「料理を並べる際に皿を置きにくい」などデメリットもありますが、お腹が大きくなっていても負担が少ないため、ソファの方が花嫁にとっては楽になるでしょう。
マタニティの状態では新婦がいつ体調不良になるかわからないため、結婚式当日に新婦が休憩できる休憩スペースを作るようプランナーに相談しておきましょう。
また、あらかじめ結婚式のゲストにも新婦が妊娠していることを伝えておけば、休憩スペースで休憩していても不審に思われにくいです。周りのサポートも期待できるため、隠す必要がないならマタニティウェディングであることを伝えておくとよいでしょう。
マタニティでの結婚式では、新婦のつわりの影響も考えて、苦手な料理や匂いのきつい香辛料を使うような料理を避けるなどの配慮をしてもらいましょう。
このあたりは、ウェディングプランナーさんやシェフも慣れているので、マタニティウェディングであることを伝えれば配慮してもらえます。つわりで食べられないもの、苦手な匂いなどを伝えておきましょう。
最近では禁煙化が進んでいる影響もあり、結婚式場も禁煙の所が多いですが、そうでない結婚式場であれば喫煙はNGにしてもらいましょう。
あらかじめ、結婚式場が喫煙可能かどうか確認しておく必要があります。煙草の煙を妊婦が吸い込んでしまうと、胎児に大きな悪影響を及ぼすとされています。つわりで煙草の匂いそのものが駄目だという新婦さんもいます。喫煙はできるだけNGにしてもらいましょう。
結婚式では打ち合わせを何度かすることになりますが、その度に足を運ぶのは大変なので、できるだけメールや電話で対応してもらうようにしましょう。
ウェディングドレスの試着や、直接会場を見る必要がある場合もあるでしょう。しかし、打ち合わせの度に出かけるというのはマタニティの新婦には負担が大きいので、メールや電話で済むことはそれで済ませるようにするとよいでしょう。
結婚式場をどこにするか選ぶときに、マタニティならば新婦の自宅から近いところか行きやすい式場を選ぶようにしましょう。
マタニティの新婦はいつも体調が万全であるとは限りません。結婚式当日でも、いきなり体調不良になる可能性はあります。リスクを避けるためにも、新婦の自宅から遠い式場、何度も乗り換えが必要な場所にある式場は選ばないのが無難です。
マタニティウェディングの場合は、新婦はマタニティドレスを選ぶ必要があるため、ドレスの充実した式場を選ぶとたくさんのドレスの中から選ぶことができます。
妊娠中でもお腹があまり目立たない、お腹を締め付けないドレスには「エンパイアライン」・「Aライン」・「プリンセスライン」などがあります。お腹が大きくなることを考えて、少しゆとりのあるドレスを選ぶのがよいでしょう。靴も安定感があるヒールの低い靴を選びます。
マタニティでなくてもお色直しは大変なので、マタニティウェディングの場合はできるだけ最小限に留めておいた方がよいでしょう。
結婚式の予定を立てているときよりも、結婚式当日の方がお腹も大きくなっていますし新婦も身動きが取りにくくなっています。その状態で何度もお色直しをするのは、負担でしかありません。お色直しの時間も、念のため長めにとっておきましょう。
マタニティウェディングの最中、花嫁が長い距離を歩かないですむよう、具合が悪くなったらすぐに休憩室で休めるよう無理のない動線を考えておきましょう。
こちらは新郎新婦というよりも、マタニティウェディングに詳しいウェディングプランナーなどにお任せすべきです。マタニティウェディングのプランがあるなら、そちらを検討してみてはいかがでしょうか。
ここでは、マタニティで結婚式を挙げる時の注意点について4つほど紹介いたしますので見ていきましょう。
妊娠している状態で結婚式を挙げるのは、新婦さんにとっては大きな負担になります。妊娠してもふだんと変わりなく動ける人もいますが、そうではない人もいます。個人差が大きいので、他の人ができたからといって自分もできるとは限らない、ということを念頭において準備しましょう。
マタニティでの結婚式では、とにかく新婦がいつ体調不良になってもよいように、タイムスケジュールには余裕を持っておく必要があります。
ギリギリのタイムスケジュールを組んでいては、計画をした当初は実行できても、妊娠が進んだ状態では難しくなる場合があります。あらかじめ、余裕を持ったタイムスケジュールを組むことを徹底しましょう。
結婚式まで先が長いうちにドレスを決めてしまうと、当日までに思いのほかお腹が大きくなってドレスが着れなくなるというトラブルも起こりますので、あまり早い時期に決めない方がよい場合があります。
ただ、早い時期でないと人気の高いドレスが選べないという問題もあります。早い時期にドレスを決めたなら、サブとして1つ目のドレスよりサイズに余裕のあるドレスを用意しておくなどしましょう。
マタニティの結婚式は、花嫁の体調などにより突然の日付の変更やキャンセルの必要がでてくる場合がありますので、対応可能かどうかあらかじめ確認しておきましょう。
しかし、大抵の式場は日が近くなればなるほどキャンセル料が高くなります。そんな万が一の時のために、結婚式に備える保険への加入を検討してみることもおすすめします。
マタニティでの結婚式は大人数を招いた大規模な挙式を挙げるのではなく、少人数での挙式を行うのがおすすめです。
家族や親族・親しい友人など少人数での挙式ならば、アットホームな雰囲気で妊娠中の花嫁への配慮がしやすいです。花嫁が突然体調不良になったとしても、対応しやすいでしょう。
マタニティでの結婚式は不可能ではありませんが、行うならば注意しなければならないことが多くありますので確認しておいてください。
花嫁の体調を一番に考えて無理をさせないことを心掛け、いつでもサポートできる体制を整えてマタニティウェディングを成功させましょう。