妊娠がわかったらいつ病院を受診するべき?産婦人科に行くときの持ち物も紹介

妊娠すると体に起きる変化

妊娠すると女性の体には様々な変化が起こります。妊娠の兆候や初期症状には以下のようなものがあり、自分に当てはまる項目があるか確認してみましょう。


・生理が遅れている
・生理ではない出血がある
・熱っぽさを感じる
・おりものの色が変わる、量が増える
・眠気が強い
・乳房が張る、痛みがある
・吐き気がある


出典:妊娠初期に起こる出血と生理の違いとは?|大宮駅前婦人科クリニック
参照:https://omiya-fujinka.jp/pregnant/

妊娠したかもと思ったらまずは妊娠検査薬

生理が遅れていて妊娠したかもしれないと思ったら、まずは妊娠検査薬を使ってみましょう。いきなり産婦人科に行くのは抵抗がある方や、いつ病院に行こうか迷っている方も、妊娠検査薬なら妊娠の可能性があるかどうかを自分で調べることができます。


妊娠検査薬はドラッグストアなどで購入できますが、実店舗では人目が気になり買いづらいという場合はオンラインショップで注文することも可能です。

  • 妊娠検査薬のしくみ
  • 妊娠検査薬の反応がでる時期

妊娠検査薬のしくみ

妊娠検査薬は、どのようにして妊娠しているかどうかを判定するのでしょうか。妊娠初期にはhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)というホルモンが分泌されます。妊娠検査薬は尿中に含まれるhCGに反応するため、検査薬で陽性判定なら妊娠の可能性があります。


出典:妊娠検査薬による自己検査|医薬品管理センター(東京都薬剤師会)
参照:https://www.toyaku.or.jp/center04/ninshin/index.html

妊娠検査薬の反応がでる時期

妊娠検査薬の陽性が確認できる時期は、説明書によると生理予定日の約1週間後からとなっています。


ただしhCGのでる量には個人差があり、生理予定日前後のタイミングでも陽性反応がでることがあったり、妊娠しているのに生理予定日の1週間後でも陽性がでなかったりする場合もあります。

妊娠がわかったらいつ病院を受診するべき?

妊娠しているとわかったら産婦人科の病院を受診しましょう。病院を初めて受診するタイミングはいつが望ましいのでしょうか。


生理予定日の1週間後であれば病院の検査でもhCGの判定ができるため、予定日を1週間過ぎても生理が始まらなかったら受診して問題ありません。


受診が早すぎると超音波検査で子宮の中にいる赤ちゃんの姿を確認できない場合があり、生理予定日から約2週間後の受診をすすめる病院もあります。

病院を受診する前に準備しておきたいこと4つ

病院を受診することになったら、事前準備をしておくと当日の診察がスムーズに進みます。受診当日になって慌てないように、受診前に準備しておきたい4つの項目についてチェックしましょう。

  • 最後の生理がいつだったかわかるようにしておく
  • 過去の病気について把握しておく
  • 家族歴について確認しておく
  • いままでの妊娠や分娩の回数を伝えられるようにしておく

1:最後の生理がいつだったかわかるようにしておく

病院の診察では、最後の生理がいつ始まったか聞かれます。妊娠している場合は最終生理の始まった日から出産予定日を算出するため、日にちの特定が重要なのです。


病院で聞かれたらすぐ答えられるように、最後に生理の始まった日がいつだったかカレンダーで確認しておきましょう。

2:過去の病気について把握しておく

持病や過去にかかった病気によっては、妊娠中に母体へ影響がでる可能性もあります。現在治療中の病気や過去に大きな病気を経験している方は、診察時にしっかり伝えましょう。


また、アレルギーの有無についても産婦人科に伝えておくと突然のトラブルにも対処しやすくなります。

3:家族歴について確認しておく

血縁に高血圧などの持病を持っている人がいるかどうか、診察で問われることもあります。家族の健康状態について聞かれたら明確に答えられるように、あらかじめメモをしておくと良いでしょう。

4:いままでの妊娠や分娩の回数を伝えられるようにしておく

今回が初めての妊娠なのか、いままでに妊娠の経験があるかどうかで出産に向けての対応が変わってきます。妊娠や分娩の回数を診察時に伝えられるように準備しておきましょう。

病院を始めて受診するときの流れ3つ

産婦人科の病院を初めて受診するときは、どんな検査があるのか不安に感じるものです。あらかじめ検査の内容を知っておけば、不安も少なくなるでしょう。ここでは、妊娠がわかってから病院を受診するときの流れを確認していきます。

  • 子宮頸がんの検診を受ける
  • 経腟エコー検査を受ける
  • 場合によっては尿検査を受ける

1:子宮頸がんの検診を受ける

病院では、妊娠していることが確定すると子宮頸がん検診を受けます。これは若い年齢でも子宮頸がんのリスクがあり、まれに妊娠中でも子宮頸がんが発覚することがあるためです。


出典:子宮頸がん検診について|認定NPO法人 はままつ子育てネットワークぴっぴ
参照:https://npo.hamamatsu-pippi.net/jigyo/ganpro/qa_sikyu.html

2:経腟エコー検査を受ける

妊婦の検診といえば、お腹にエコーの機械を当ててモニターに赤ちゃんを映すエコー検査を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。


妊娠してから初診で受けるエコー検査は、お腹ではなく経腟エコーである場合が一般的です。妊娠初期は子宮がまだ大きくなっていないため、膣の中に検査の器具を入れて子宮内の様子を確認します。


経腟エコーを受けるときは、内診台に座って脚を開きます。慣れていないと最初は器具を入れたときに違和感や痛みを覚えることもありますが、体の力を抜いて楽な気持ちで検査を受けましょう。

3:場合によっては尿検査を受ける

病院によっては初診で尿検査をしない場合もありますが、経腟エコーで子宮の中に赤ちゃんが見えなかったり、異常な妊娠の疑いがあるケースでは尿検査を行うことがあるでしょう。


病院の尿検査も、市販の妊娠検査薬と同じようにhCGの反応がでるかどうかで陽性・陰性の判定をします。

病院を受診するときの服装や持ち物3つ

初めて産婦人科を訪れるときは、服装や持ち物にも注意しましょう。ここでは、診察時のエコー検査を受けやすい服装について説明します。また、受診のときに持って行くと安心な備えもご紹介します。参考にしてみてください。

  • 着替えやすい服と脱ぎやすい靴
  • 健康保険証と現金
  • 生理用ナプキン

1:着替えやすい服と脱ぎやすい靴

初めての診察では経膣エコー検査を受けることが多いですが、この検査は下着を脱いで内診台に上がる形式です。服装は着替えやすい服を着て行きましょう。


スカートなら下着だけ脱いで、内診台に座るときに裾をめくれば大丈夫です。パンツスタイルだと下着もパンツも全て脱ぐことになります。


ボトムスがぴったりしたものだと脱ぐのに時間がかかり、さらに内診が終わってから履き直すときに手間がかかります。


タイトスカートやきついパンツ、補正ガードル、ストッキングなどはできれば避けた方が良いでしょう。また、靴は脱ぎ履きしやすいものがおすすめです。

2:健康保険証と現金

通常の妊娠であれば、病気ではないため健康保険が適用されません。妊娠したときの産婦人科の初診は、診察代や検査代として現金で1万円〜2万円くらい持参すると良いでしょう。


ただし、異常があったり追加の検査を行ったりする場合は健康保険が適用されるケースもあり、念のため健康保険証を持って行きましょう。


出典:妊娠したかなと思ったら~初診までの流れ~|マミーズクリニックルナ
参照:https://www.mcl.baby/news/院長コラム007/

3:生理用ナプキン

経膣エコーは膣内に器具を入れる検査のため、検査を受けた後に出血を伴う場合があります。
少量で止まることが多く過剰に心配する必要はありませんが、出血したときのために生理用ナプキンを何枚か用意することをおすすめします。

妊娠検査薬で押さえておきたいポイント4つ

次に、妊娠検査薬を使った自己検査で注意しておきたい4つのポイントを確認しましょう。妊娠検査薬は高い確率で妊娠の判定をすることができますが、場合によっては正しい結果がでないこともあるのです。

  • 妊娠の可能性がなくても陽性反応がでることがある
  • 妊娠の可能性があっても陰性反応がでることがある
  • 生理が来ないのに陰性反応がでることがある
  • 薬や酒を飲んでいても使うことができる

1:妊娠の可能性がなくても陽性反応がでることがある

実際は妊娠していないのに妊娠検査薬で陽性反応がでる場合があり、その原因には以下のようなものがあげられます。


・不妊治療などでhCG製剤を使用している
・閉経後の女性
・hCGを産出する腫瘍や卵巣がんなどがある
・流産後や人工中絶後


hCG製剤は不妊治療などの過程で投与されることがあり、体内に入ると一定期間、残ります。妊娠したときにでるホルモンと同じ性質のため、hCG製剤の影響で妊娠検査薬を使ったときに陽性と判定されることがあります。


閉経後の女性は微量ですが、妊娠とは関係のないhCGがでている場合があるため、陽性がでやすいでしょう。また、hCGをだす腫瘍を患っているケースで陽性が確認されることもあります。


また、妊娠したのに流産してしまった場合は体内にhCGがしばらく残留するため、妊娠検査薬で陽性の判定がでることがあります。


出典:妊娠検査薬による自己検査|医薬品管理センター(東京都薬剤師会)
参考:https://www.toyaku.or.jp/center04/ninshin/index.html

2:妊娠の可能性があっても陰性反応がでることがある

実際は妊娠の可能性があるのに検査薬で陰性の判定がでることもあり、妊娠検査薬の使い方には注意が必要です。


妊娠検査薬を使うタイミングは生理予定日から1週間後が目安となっていますが、検査薬を使う時期が早すぎると体内のhCG量が十分でなく、陰性の結果がでやすくなります。


さらに、水分をたくさん摂ってから妊娠検査薬を使用すると尿の濃度が薄くなるため、尿に含まれるhCGも少なくなります。そのせいで本来は陽性なのに陰性反応になってしまうことがあるでしょう。


出典:妊娠検査薬による自己検査|医薬品管理センター(東京都薬剤師会)
参考:https://www.toyaku.or.jp/center04/ninshin/index.html

3:生理が来ないのに陰性反応がでることがある

生理が来なくて妊娠検査薬を使ったら陰性反応だったのに、その後も生理が始まらない場合はどのような原因が考えられるでしょうか。


・生理不順
・生理の日数を間違って計算している
・妊娠初期である
・子宮外妊娠などの異常妊娠
・胎児に異常がある
・胞状奇胎など


生理不順や日数を勘違いしているケースでは、しばらく待つと生理が来る可能性もあるでしょう。


子宮外妊娠などの異常妊娠では、hCGの増え方がゆっくりのため妊娠検査薬で陰性判定になる場合があります。逆に胞状奇胎だと大量のhCGが分泌され、濃度の濃すぎるhCGは検査薬で反応がでないため陰性判定となることが多いです。


いずれにしても、生理がなかなか始まらない場合は何らかの異常が発生している可能性もあるため、おかしいと思ったら病院を受診しましょう。


出典:妊娠検査薬による自己検査|医薬品管理センター(東京都薬剤師会)
参考:https://www.toyaku.or.jp/center04/ninshin/index.html

4:薬や酒を飲んでいても使うことができる

薬を服用している方やお酒を飲む習慣のある方は、妊娠検査薬をいつ使ったら良いか迷うこともあるでしょう。


日本OTC医薬品協会によると、薬や飲酒が妊娠検査薬の判定に影響することはなく、基本的にはいつでも妊娠検査薬を使うことができます。


ただし水分の摂りすぎなどで判定に影響がでてしまうことを考慮すると、妊娠検査薬を使う時間帯は朝起きてからすぐのタイミングが望ましいとされています。


出典:おくすりQ&A 一般用検査薬|日本OTC医薬品協会
参照:https://www.jsmi.jp/qa/otc_kensayaku.html

陽性なのに病院受診時に子宮内妊娠を確認できない原因

妊娠検査薬で陽性がでたのに、病院でエコー検査を受けたら子宮内妊娠を確認できないケースがあります。その原因は以下の4つに当てはまる可能性があるでしょう。


・正常に妊娠しているけれど、時期が早すぎて赤ちゃんが見えない
・排卵の遅れで生理開始日からカウントした週数とずれている
・妊娠したが流産となってしまった
・子宮外妊娠


初診で子宮内に赤ちゃんを確認できないと、日にちを空けて改めて検査をすることになります。初診の検査で赤ちゃんが見えなくても必ずしも異常があるとは限らないため、あまりネガティブに考えすぎないようにしましょう。

妊娠したらいつ病院を受診するべきか確認しておこう

いつも周期的に来ていた生理が1週間以上遅れたら、妊娠検査薬を使ってみることをおすすめします。検査薬で陽性がでて妊娠したと確認できたら、病院を受診しましょう。


妊娠してからいつ病院を受診するべきか、そのタイミングはこの記事でご紹介した時期を参考にしてみてください。