【専門家監修】妊娠中期のつわりの原因と対策を解説|眠りつわりの症状3つも紹介

妊娠中期のつわりについて

症状の強さや内容には個人差があるものの、妊娠をすると多くの妊婦がつわりを経験します。そのつわりの症状は妊娠初期から表れて、妊娠中期になると症状が落ち着いていきます。


しかし、中には妊娠中期に入ってもつわりが続いたり、治ったつわりが再発したりする人もいます。妊娠中期に入ってもつわりが起こる際にはいくつかの原因が考えられます。

妊娠中期の期間とは?

妊娠中期とは妊娠から5ヶ月〜8ヶ月くらいの時期となります。妊娠5ヶ月くらいになると、胎盤がほぼ完成して、赤ちゃんの成長や母体の状態が安定してきます。そのため、妊娠中期は安定期と言います。


妊娠中期では、赤ちゃんと母体が安定してくるので、つわりの症状が軽くなったり、お腹が出てきたりなどの変化が表れます。

つわりはいつまで続くのか

妊娠初期では母体にいろいろな変化が起こります。その変化の中の1つであるホルモンバランスの変化がつわりの原因となります。


しかし、ホルモンバランスの影響も妊娠15週くらいになってくると、母体と赤ちゃんの状態が安定していき、徐々に症状が治っていきます。


ただし、つわりの症状には個人差があり、つわりを全く感じないという人もいれば、妊娠中期以降もつわりの症状が治らないという人もいます。

妊娠中期のつわりの原因4つ

つわりは妊娠初期に起こり、母体と赤ちゃんの状態が安定してくる妊娠中期に入る頃から徐々に治っていきます。


人によってつわりの症状には個人差があり、妊娠中期に入ってもつわりの症状が続く人もいれば、治ったつわりが再発するという人もいます。


妊娠中期に入ってもつわりが治らない場合にはいくつかの原因が考えられます。

妊娠中期のつわりの原因1:胎児の成長

妊娠中期に入ると、赤ちゃんが成長して大きくなり、子宮も膨らんでいきます。その赤ちゃんと子宮によって、胃が圧迫されます。胃が圧迫されることで、お腹に気持ち悪さを感じたり、吐き気がしたりすることがあります。


胎児の成長によって胃が圧迫されるというのは、妊娠後期に表れやすい症状です。しかし、赤ちゃんの成長が早い場合には、妊娠中期にその症状が表れることもあります。

妊娠中期のつわりの原因2:ホルモンバランスが崩れている

妊娠をすると母体にはいろいろな変化が起こります。その変化にはホルモンバランスの変化によって、食道が食べ物を通す力が弱くなるという症状もあります。


食道の食べ物を通す力が弱くなってしまうと、胃酸が食道へと逆流しやすくなってしまいます。その胃酸の逆流によって吐き気を感じてしまうことがあります。


また、妊娠初期に起こったホルモンバランス変化による影響が、妊娠中期に入っても続いているという場合もあります。

妊娠中期のつわりの原因3:子宮が胃を圧迫する

妊娠中期に入ると、赤ちゃんが成長して大きくなります。それに合わせて子宮も大きくなっていきます。赤ちゃんと子宮が大きくなることで、胃が圧迫され、お腹に気持ち悪さや吐き気などを感じることがあります。


また、赤ちゃんが大きくなくても、母体が小柄であったり、双子などであったりする場合も胃を圧迫されやすいので、気持ち悪さや吐き気を感じてしまいやすいです。

妊娠中期のつわりの原因4:便秘が原因になることもある

妊娠中期に入って赤ちゃんや子宮が大きくなると、胃だけではなく、腸も圧迫されることになります。また、妊娠を継続させるホルモンは腸の動きを抑制させるなどの影響を与えるため腸活動が弱くなり、便秘になってしまうことがあります。


便秘になり腸の状態が悪くなると、腸に繋がっている胃の状態も悪くなります。胃の状態が悪くなることで、気分が悪くなったり、吐き気がしたりするようになることがあります。

妊娠中期のつわりの対処法6つ

妊娠初期に起こるつわりの主な原因はホルモンバランスの変化です。しかし、妊娠中期に起こるつわりは胎児と子宮が大きくなって胃が圧迫されていることが原因の場合もあります。


そのため、妊娠中期以降のつわりは妊娠初期に起こるつわりの対処方法とは少し異なる部分もあるので、正しい対処方法を把握しておくようにしましょう。

妊娠中期のつわりの対処法1:食事の仕方を変えてみる

妊娠中期になると、赤ちゃんや子宮が大きくなり、胃が圧迫された状態になっています。そのため、1度にたくさんの量の食事を摂ってしまうと、気分が悪くなってしまうことがあります。


そのような場合は、1日に3食と決めずに、少量を何度かに分けて、食事の回数を増やすようにしましょう。

妊娠中期のつわりの対処法2:食べるものを選ぶ

胃が圧迫されている状態で、油の多い物や刺激物、硬い物などの消化に悪い物を食べてしまうと、胃もたれや胃の不快感を起こしてしまうことがあります。そのため、これらの食べ物は避けるようにしましょう。


また、よく噛まないことも食べ物の消化のしやすさに影響するので、よく噛んで食べることも意識しましょう。

妊娠中期のつわりの対処法3:寝るときの姿勢を工夫する

妊娠中は食道の力が弱まっているので胃酸が逆流しやすくなっています。また、食後すぐに横になってしまうと、消化の妨げとなったり、胃酸が逆流しやすくなったりもします。


そのため、食後はすぐに横にならないようにしたり、寝る前の食事を控えたりなどするようにしましょう。どうしても食後に寝るという場合には、胃酸の逆流を少しでも防ぐために、高い枕を使うようにすると良いでしょう。

妊娠中期のつわりの対処法4:お腹を温める

つわりが原因で胃に痛みを感じている場合には、胃を温めましょう。胃を温める場合は、みぞおちあたりを温めると良いでしょう。また、白湯や温かいスープ、カフェインレスのホットドリンクなどで体内から胃を温めるのも良いでしょう。


また、妊娠中はホルモンバランスの変化によって、体が冷えやすくなっているので、意識して体を温めるようにしましょう。

妊娠中期のつわりの対処法5:少しずつ食べる

赤ちゃんや子宮が大きくなり、胃が圧迫された状態で、1度にたくさんの量の食事を摂ってしまうと、気分が悪くなってしまいます。そのような場合は、無理に食事を摂ろうとせず、少量の食事を摂るようにして食事の回数を増やすようにしましょう。


1回の食事量を減らすことで、食事をしたことで感じる気持ち悪さや吐き気などを和らげることができます。

妊娠中期のつわりの対処法6:体を休める

つわりの症状は人によって個人差があり、症状がひどい人は食事ができなくなってしまうこともあります。そのような体調がひどい場合には、無理をせずに仕事や家事を休むようにしましょう。


仕事を休むことができないという人は、事前に職場に相談しておきましょう。女性従業員が妊娠した場合は母性保護規定によって、職場環境や業務内容などに配慮することが義務付けられているので、対処をしてもらうことができます。

妊娠中期に起こる眠りつわりの症状3つ

つわりにはいろいろな症状があり、吐き気や嘔吐だけでなく、人によっては強い眠気を感じるという人もいます。このような、つわりによって強い眠気を感じることを、眠りつわりや寝づわりなどと呼びます。


その眠りつわりが妊娠中期に入っても、治らないということもあります。また、強い眠気によって、いろいろな影響が出ることもあるので、眠りつわりがどのような症状を起こすのか、把握しておくようにしましょう。

眠りつわりの症状1:眠気が襲う

眠りつわりの代表的な症状は強い眠気です。妊娠中に強い眠気を感じてしまう原因もホルモンバランスの変化と言われています。


また、つわりによって、吐き気や嘔吐、情緒が不安定になったりすることなどで、睡眠の質を下げてしまい、睡眠不足となることで日中に強い眠気に襲われてしまうこともあります。

眠りつわりの症状2:夜になると眠れない

眠りつわりになると、睡眠の質が低下していることから、日中に強い眠気を感じるようになってしまうことがあります。お昼に眠気を感じて、睡眠をとってしまうと、また夜が眠れなくなるという悪循環に陥って、生活リズムを崩してしまうことになります。


また、生活リズムが崩れて昼夜逆転の生活をしていると、太陽の光を浴びることがなくなってしまいます。太陽の光を浴びないと、生活リズムを整えるためのホルモンの分泌も減ってしまうことになります。

眠りつわりの症状3:頭痛に襲われる

眠りつわりによって日中に強い眠気を感じるようになると、眠気が強い分、睡眠時間が長くなってしまうこともあります。お昼に寝過ぎてしまうことで、夜に睡眠が取れなくなってしまいます。


また、寝すぎることで脳の血管が広がってしまい、周囲の血管を圧迫してしまいます。そのため、長時間の睡眠が偏頭痛の原因となってしまうことがあります。

妊娠中期のつわりは原因を理解して緩和しよう!

症状の強さに個人差はありますが、妊娠をするとつわりの症状が表れます。そのつわりは妊娠中期になって、母体と赤ちゃんの状態が安定してくると、徐々に落ち着いていくことが多いです。


しかし、中には、妊娠中期に入ってもつわりの症状が続くという人もいます。妊娠初期と妊娠中期ではつわりの原因が異なる場合があります。そのため、妊娠中期以降のつわりに対処するためには、つわりのことをよく理解して、正しい方法で対処する必要があります。