妊娠すれば赤ちゃんが育っていくので、体重はどんどん増えていくというイメージを持つ人は多いでしょう。一方で、妊娠初期に体重が増えるのではなく、痩せていくという経験をする人もいます。
妊娠してから痩せていくことで、赤ちゃんが順調に育っていないのではないかと不安を感じてしまう人も少なくありません。いろいろな理由によって妊娠してからでも痩せてしまうことはあります。
妊娠初期とは妊娠15週くらいまでの期間です。その妊娠初期の期間中に増える平均体重は1.1kgほどです。ただし、妊娠初期の体重増加量には個人差があります。
そのため、妊娠15週までに1.1kg以上の体重増加をしても問題はありません。しかし、妊娠初期の体重増加量は3kgほどでおさえられていることが望ましいです。
妊娠すれば赤ちゃんが育っていくので、母親の体重は増えていきますが、中には妊娠初期に痩せるという経験をする人もいます。妊娠してから体重が減ると、赤ちゃんが順調に育っていないと思い、不安を感じてしまう人も少なくありません。
しかし、妊娠してからでもいろいろな理由によって痩せてしまうことはあります。妊娠初期に痩せて焦ることのないように、どのようなことが理由で痩せることがあるのか把握しておくようにしましょう。
妊娠初期にはつわりの症状が表れます。つわりが起こることで、吐き気や嘔吐、食欲不振などになってしまうことがあり、症状がひどい人では食事ができなくなることもあります。また反対に、つわりによって常にお腹に何かが入っていないと気分が悪くなってしまう人もいます。
もし、食事ができないタイプのつわりの症状が出る人の場合は、食事が思うようにできないことで痩せてしまうことがあります。
妊娠初期のつわりによって、食事ができなくなる人もいます。症状がひどい場合には、食べ物の匂いだけで気分が悪くなったり、水が飲めなくなってしまう人もいます。
そのため、食事ができなかったり嘔吐などによって、必要な栄養をしっかりと摂れていないことが痩せてしまう原因の1つです。
妊娠するとホルモンバランスが乱れて、疲れやすい体質になってしまいます。そのため、もし仕事を続けていたり、家事を頑張りすぎたりなどすると、疲れやストレスを溜めてしまうことになります。
疲れやストレスは自律神経を乱したり、食欲を低下させたりするので、妊婦に限らず痩せてしまう原因となるでしょう。
さらに、妊婦は疲れやストレスを溜めやすくなっているので、忙しくて休養できない状態になると、それだけ痩せやすくなってしまいます。
妊娠初期に痩せてしまうという経験をする人はいます。しかし、あまりに妊娠中に痩せすぎてしまうと、赤ちゃんの出生体重が小さくなってしまう可能性があります。
そのため、妊娠初期には痩せすぎないように体重管理をすることも重要です。妊娠初期に痩せすぎないようにするためには、いくつかのコツがあるので、把握して実践できると良いでしょう。
基本的に妊娠時は体重が増えていきます。その体重が増加しても良い量はBMIをもとにして把握することができます。BMIの求め方は、妊娠前の体重(kg)÷身長(m)×身長(m)です。
もし、BMIが18未満であれば10kg~12kg、18~24であれば7kg~10kg、25以上であれば5kg~7kgほどが目安です。BMIに対して、これらの体重の範囲が臨月までに増やしておきたい増加体重の理想の値とされています。
そのため、臨月の時点での理想体重を把握して、体重を増やしていくペースを見極められるようにしましょう。
妊娠初期につわりの症状によって、食事ができなくなってしまう人もいます。そのような人は無理に規則正しい食生活を心がける必要はありません。つわりの症状が落ち着いて、食べられるときに、食べるようにしましょう。
ただし、栄養が不足してしまうことは避けた方が良いので、1日3食を決まった時間に摂ることにこだわらず、5食~6食などに小分けにして食事量を確保したり、おかゆやスープなどの食べやすい物を食べるなどの工夫をするようにしましょう。
妊婦初期は安静にしておくことが望ましいです。しかし、ずっと安静にしていると運動不足になってしまいます。そのため、妊娠中も適度な運動をするようにしましょう。
適度な運動をしておくことで、体力の低下を防いだり、体重の維持をしたり、ストレス発散ができたりします。妊娠中の運動にはウォーキングや軽い水泳、マタニティビクスなどの全身を使う有酸素運動がおすすめです。
ただし、妊娠すると疲れやすい体質となっているので、過剰な運動とならないように注意しましょう。
妊娠するとホルモンバランスの変化によって、疲れやすい体質になっています。そのため、仕事や家事などを頑張りすぎると、その疲れやストレスが原因で痩せてしまうことがあります。妊婦は疲れを感じた場合には無理をせず、しっかりと休むことが必要です。
仕事なので勝手に休むことができないという場合には、会社に職場環境について相談したりしてみましょう。
疲れやストレスは痩せてしまう原因となることがあります。そのため、妊婦は疲れを感じた場合には無理をせず、しっかりと休みましょう。
人の体はストレスを感じると、身を守るために心臓や脳などを中心に血液を送るようになります。そのため、赤ちゃんに送る胎盤への血液量を減らしてしまうことに繋がり、赤ちゃんの発育に影響を与えてしまう可能性があるので、ストレスには注意が必要です。
妊娠初期に痩せすぎてしまったり、母親がもともと痩せすぎている体型であったりすると、いろいろなリスクを発生させてしまうことになります。
ここからは妊娠初期に痩せることで心配される3つを詳しく紹介していきます。妊娠で痩せすぎていることによってどのようなことが起こる可能性があるか、しっかりと把握しておきましょう。
出産には長時間かかってしまうこともあります。その出産を乗り切るためには体力が必要です。また、体力は産後の回復にも必要となります。
そのため、妊娠初期の頃から適度な運動をして、体重管理や体力維持をしておく必要があります。ただし、過剰な運動で疲労を溜めないように運動量には注意しましょう。
妊娠時に痩せすぎていると、早産や胎児発育不全などを起こす可能性があります。
また、これらによって生まれた赤ちゃんが低出生体重児となるリスクを高めることになります。低出生体重児とは、2,500g未満で生まれた赤ちゃんのことです。
妊娠中に母親が痩せすぎてしまうと、赤ちゃんが低出生体重児として生まれるリスクを高めてしまうことにあります。
低出生体重児として生まれた赤ちゃんは、将来、知的障害や生活習慣病を発症するリスクを高めてしまうと言われています。
妊娠初期に痩せてしまう人もいます。妊娠初期に痩せることで、赤ちゃんの成長に影響が出てしまうこともあります。
そのため、妊娠初期に痩せることにはどのようなリスクがあり、出産に備えてどのくらいの体重を維持すれば良いか、事前把握しておくようにしましょう。