【専門家監修】妊娠初期の胃痛を緩和する方法11選|妊娠初期の胃痛の原因5つ

妊娠初期の胃痛とは

妊娠をすると、妊婦の体はホルモンバランスが変化したり、お腹が大きくなっていったりなどのいろいろな変化が起こります。その妊娠初期の体質の変化による影響で胃痛が起こることがあります。


妊娠初期の胃痛で苦しむ妊婦もいるので、もし妊娠初期の胃痛で辛く感じてしまったときのために、その原因や痛みを緩和する方法などを把握しておくようにしましょう。

妊娠初期の胃痛の症状

妊娠初期に感じる胃の痛みは人によって感じ方に差があります。胃がキリキリと痛んだり、チクチクとするような感じがしたりする人もいれば、胃が締め付けられるような痛みを感じる人もいます。


また、食事をしたときに痛みを感じたり、つわりで嘔吐した際に痛みを感じるという人もいます。これらは自律神経の乱れや胃の荒れ具合、嘔吐による胃酸からのダメージなど、胃痛の原因によって痛み方が変わってきます。

妊娠初期の胃痛はいつから始まるのか

妊娠をすると胃痛を感じるようになる妊婦がいます。そのタイミングは個人差があります。しかし、妊娠初期は赤ちゃんを育てるために、母体ではいろいろな変化が起こり、その変化が原因で胃痛が起こります。


そのため、早い人であれば妊娠初期から胃痛を感じるということがあります。また、妊娠が確定していなくても、妊娠の可能性がある段階で胃痛を感じることもあります。


もし、妊娠が確定していなくても、妊娠の可能性がある場合は胃痛を抑えるための薬の服用は控えるようにしましょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法11選

妊娠初期は母体にいろいろな変化が起こります。その影響で胃痛が起こることがあります。その胃痛で苦しい思いをする妊婦もいます。


そのため、妊娠初期に胃痛が起こった場合には、その痛みを少しでも和らげる対処方法を把握しておくようにしましょう。また、対処方法にはいくつか種類があるので、自分に合った方法を探してみましょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法1:食後は横にならない

食後に横になると胃酸が逆流しやすくなるため、逆流性食道炎になり、胃痛が起こってしまう可能性があります。そのため、食後すぐに横になることを避け、2時間ほどは横にならないようにしましょう。


しかし、妊娠中は眠気が強くなることもあり、どうしても横になりたいという場合もあります。そのような場合は、枕やクッションなどで上半身を少し起こして、胃酸が逆流しない体勢で休むようにしましょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法2:食事は小分けにして回数を増やす

妊娠初期ではホルモンバランスの変化によって、胃腸が弱ってしまうことがあります。胃腸が弱っている状態で、1度に多くの量の食事を摂ってしまうと、胃に負担がかかったり、胃酸が増えすぎたりなどして、胃痛の原因となってしまいます。


そのため、1日3回などと食事のタイミングや量を決めずに、1回の食事量を減らして、その分食事の回数を増やすようにしましょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法3:水分を多くとる

妊娠初期ではつわりが起こるので、そのつわりによって失われた水分を補うためにも、水分を多く摂ることは重要です。


しかし、食事の際に水分を多く摂りすぎると、消化液がその水分によって薄まってしまい、効果が弱くなってしまいます。消化液の効果が弱くなることで、消化が遅れて、胃痛の原因となってしまいます。


そのため、食事の際には水分の摂取を控えめにして、消化が終わる頃の食後1時間後くらいに水分を摂取するようにしましょう。この時間に水分を摂ることで胃酸が増えすぎることを防ぐことができます。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法4:腹部を反時計回りにさする

胃痛がするときはお腹を反時計回りにさすってみましょう。痛みが和らぐことがあります。


反時計回りにさする理由は腸と反対回りにさすることで、胃の働きを穏やかにする効果が期待できます。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法5:腹部を冷やさない・温める

胃痛を感じているときは、お腹を冷やさないようにして、温めるようにしましょう。お腹を温めて安静にしておくことで痛みを和らげることができます。


お腹を温める方法には、腹帯や腹巻、カイロなどがあります。また、暖かい飲み物で体内から温めても良いでしょう。ただし、カイロを使う場合には低温やけどをしないために、お腹に直接貼ることは避けましょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法6:よく噛んで食べる

妊娠初期は胃腸の働きが弱っています。そのため、よく噛まなかったり、早食いなどをしてしまうと、胃酸の分泌が間に合わず、胃もたれや胃痛になってしまうことがあります。


そのため、妊娠中はよく噛んでゆっくりと食べるようにしましょう。よく噛んで、食べ物を細かくしたり、唾液の分泌を増やしたりなどすることで、食べ物が消化しやすくなります。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法7:胃に優しいものを食べる

妊娠中は胃腸の働きが弱ってしまいます。そのため、なるべく胃に優しい物を食べるようにしましょう。また、野菜はサラダではなく野菜スープにしたり、小腹が減ったときにはお菓子ではなくバナナやヨーグルトを食べるなどの工夫をしましょう。


ヨーグルトは胃の粘膜を保護してくれ、野菜や果物で食物繊維を摂れば腸内環境を整えられます。鍋物や煮物も消化に良く、体も温めることができるのでおすすめです。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法8:刺激物は食べない

辛い物が好きという人もいますが、妊娠中は刺激物となるので摂ることを避けましょう。また、刺激物は辛い物だけでなく、胡椒のような香辛料やコーヒーに含まれるカフェインなども含まれます。


そのため、気がつかないうちに刺激物を摂ることのないように、注意するようにしましょう。もし、これらの刺激物を摂ってしまうと、胃酸が出やすくなってしまい、胃痛に繋がる可能性があります。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法9:炭酸飲料を飲んでみる

炭酸飲料に含まれる炭酸水素ナトリウムは、酸性である胃液を中和してくれる働きを持っています。そのため、胃痛がするときに炭酸飲料を飲むと、痛みが和らぐことがあります。


ただし、炭酸飲料にはカフェインを含んでいる商品もあるので、必ず成分は確認するようにしましょう。または、何も入っていない炭酸水を飲むようにしても良いでしょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法10:鍼灸やツボを押す

妊娠初期に起こる胃痛は、ホルモンバランスの変化や妊娠によるストレスなどが原因で、自律神経が乱れたり、胃腸の働きが鈍ってしまうことで起こります。


そのため、鍼灸やツボ押しなどで、自律神経の乱れを整えたり、胃腸の働きを良くするような施術を受けることで、胃痛を和らげられることがあります。ただし、鍼灸院へ行くのであれば、体に関わることなので事前に産婦人科に相談をしておくようにしましょう。

妊娠初期の胃痛を緩和する方法11:温かい飲み物を飲む

胃痛を和らげるためには、お腹や体を温めると良いので、温かい飲み物を飲むようにしましょう。温かい飲み物を飲むことで、胃が温まり胃痛を和らげることができます。


ただし、刺激物は避ける必要があるので、コーヒーや緑茶などは多く飲みすぎないように注意しましょう。胃を温めるのであれば、白湯やノンカフェインのお茶などがおすすめです。

妊娠初期の胃痛の原因5つ

妊娠初期に胃痛を感じる妊婦は多くいます。その胃痛に対処するためには、その原因を把握して、その原因に合わせた対処が必要になります。


そのため、妊娠初期の胃痛はどのようなことが理由で起こり、どのような対処が必要であるか、把握しておくようにしましょう。


また、妊娠初期に胃痛が起こる原因はいくつか考えられるので、胃痛が起こったときにはどの理由が当てはまるか判断できるようにしておきましょう。

妊娠初期の胃痛の原因1:精神的な影響

妊娠初期では、妊娠生活や出産、育児など、これからのことをいろいろと考えて不安を感じてしまう妊婦もいます。その不安は強いストレスとなって精神的な負担となってしまいます。


精神的な負担やストレスがかかると、自律神経が乱れてしまい胃痛の原因となってしまいます。そのため、妊娠の不安が胃痛に繋がっているという場合もあります。

妊娠初期の胃痛の原因2:つわりの一種

つわりにはいろいろな症状があります。そのつわりの症状によって、揚げ物や塩気の強い物が好きになってしまう人もいます。しかし、偏った食事をしていると、胃もたれや胃痛の原因となってしまうことがあります。


また、吐き気や嘔吐などで食欲が出ないという場合には、胃の中がからっぽの状態が続くことがあります。胃の中がからっぽの状態が続くと、胃酸が胃の粘膜を荒らしてしまい、胃痛の原因となることがあります。

妊娠初期の胃痛の原因3:消化に時間がかかるものを食べた

妊娠中は胃腸が弱りやすいので、消化に良い物を食べる必要があります。しかし、妊娠による体質の変化によって、揚げ物や塩気の強い物が好きになってしまう人もいます。


もし、そのような消化に時間のかかるものばかりを食べてしまうと、胃液の量が増えてしまい、胃の粘膜を傷つけてしまう可能性があります。そのため、妊娠中には食生活が乱れないように注意しましょう。

妊娠初期の胃痛の原因4:ホルモンバランスの変化

妊娠初期には赤ちゃんを育てるために母体にいろいろな変化が起こります。その変化にはホルモンバランスの変化もあります。ホルモンバランスが変化することで、胃腸の働きが鈍くなってしまうことがあります。


そのため、妊娠前であれば問題なく食べられていた物が、妊娠後には体質の変化によって、体に合わなくなってしまい、胃もたれや胃痛などを起こしてしまうこともあります。

妊娠初期の胃痛の原因5:その他の病気の可能性がある

妊娠が原因で胃痛が起こることもありますが、妊娠とは直接関係なく、他の病気が原因で胃痛が起こっている可能性もあります。


胃痛が起こる病気には、妊婦高血圧症候群や胃食道逆流症、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などがあり、中には母体や赤ちゃんに影響の出るものもあります。症状がひどい場合は軽視せず、必ず病院で相談しておくようにしましょう。

妊娠初期の胃痛の原因を理解して緩和しましょう

妊娠初期の胃痛について解説しましたがいかがでしたでしょうか。


胃痛が辛いと感じる人もいるので、事前に胃痛の原因や対処法などを把握して、痛みを緩和できるようにしておきましょう。