【専門家監修】妊娠に気づかない理由10個を解説|妊娠すると見られる症状も紹介

妊娠に気づかないケースとは

妊娠しているのに妊娠中期・後期になるまで気づかなかったという妊婦さんもいるでしょう。


どうして妊娠しているのに気づかなかったのかという理由に、もともと生理不順だったためなかなか妊娠していることに気づかなかった、つわりなどの妊娠初期症状がまったく出ず気づかなかった、お腹が出ても太ったと思ってしまい気づかなかったなどがあります。

そもそも妊娠はいつからわかる?

そもそも妊娠したことはいつからわかるのかというと、早い人で生理予定日の前後、生理予定日から1週間後頃からとなっています。実際は生理が来ないことから妊娠に気づくケースが多いでしょう。


しかし、もともと生理不順で生理が遅れがちな人の場合は、妊娠初期に起こる体の変化によって気づくことがあります。体が熱っぽくなったりだるさが抜けなかったり、食べ物の好みが変わったり気持ち悪くなる、などの症状です。

妊娠に気づかない理由10個

妊娠したからといって、誰もがすぐに妊娠に気づく訳ではありません。中には、なかなか妊娠に気づかない人もいます。


妊娠に気づかないのは、妊娠してもあまり体に変化が出ていなかったり、変化があったとしても気にならなかったりすることが原因でしょう。


ここからはどうして妊娠に気づかないのか、よくある理由10個を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

妊娠に気づかない理由1:妊娠の初期症状がなかった

妊娠すると、赤ちゃんを育てるために女性の体が変化するので妊娠の初期症状が出るのですが、まれに症状が出なかったために妊娠に気づかないことがあります。


妊娠の初期症状として、気持ち悪くなったり熱っぽくなったりする、何かのきっかけで気持ち悪くなる、食欲がなくなるまたは食欲が増すなどがあります。


しかし、これらは必ず起こるものではありません。症状が出なかった場合、妊娠に気づかないこともあるでしょう。

妊娠に気づかない理由2:着床出血に気づかなかった

受精卵が着床した時に少量の出血を伴うことがあり、これを「着床出血」と呼ぶのですが、着床出血がなかったり気づかなかったりすることがあります。


着床出血は必ず起こるものではなく、およそ4人に1人くらいの割合でしか見られません。出血しても出血量がわずかでおりものと混ざってしまい気づかない、生理と勘違いしてしまうなどの理由で、妊娠に気づかないことがあるでしょう。

妊娠に気づかない理由3:生理不順の体質

生理不順の体質で、もともと生理が来たり来なかったり、遅れることが日常茶飯事の人の場合は、妊娠に気づきにくいでしょう。


妊娠すると、生理予定日が来ても生理は起こらないため、生理が遅れたことで妊娠に気づくケースが多いです。しかし、生理不順の人の場合はもともと生理が遅れがちで、中には2ヵ月なくても特に不思議ではないという人もいるので妊娠には気づきにくいでしょう。

妊娠に気づかない理由4:年子妊娠で気づきにくかった

1人目の子を出産して新たな生理が来る前に2人目の子を妊娠してしまった場合、生理が来るタイミングがなくて、妊娠に気づかないことがあるでしょう。


出産後、いつ生理が再開するかは個人差が大きい傾向にあります。年子妊娠で出産後間もなく次の子を妊娠したような場合、生理が来る前に妊娠してしまう可能性は十分にあります。生理が来ないとしても、出産後ということで体調の変化にも気づきにくいでしょう。

妊娠に気づかない理由5:つわりが軽かった

妊娠5週目頃からつわりとして食欲の変化や吐き気などの症状が現れるのですが、このつわりが軽いかあるいはまったく起こらないことで、妊娠に気づかないことがあります。


つわりというと、大きな変化が起こると考えている人が多いのですが、妊娠すれば必ずしもつわりの症状が出るという訳ではありません。少し食欲が落ちた程度、少し気持ち悪くなっただけという場合は、妊娠に気づかないこともあるでしょう。

妊娠に気づかない理由6:便秘のお腹の張りだと思っていた

妊娠して月日がたつとだんだんお腹の張りを感じることがあるのですが、よく便秘になる人だとお腹の張りが便秘によるものだと勘違いしてしまい、妊娠に気づかないことがあります。


およそ妊娠4ヶ月頃から妊娠でお腹が出てくることが多く、この体型の変化で妊娠に気づく人もいます。しかし便秘になりやすい人の場合、多少お腹が張っていてもいつもの便秘だと勘違いしてしまうこともあるでしょう。

妊娠に気づかない理由7:妊娠以前から体重が増えていた

妊娠以前から体重が増えていたり、もともと太りやすい体質の人の場合、妊娠で体重が増えてもいつもの体重変化だと感じてしまって、妊娠だとは気づかないことがあります。


妊娠すると出産までに体重が増えますが、BMIが低い人よりも高い人の方が体重の変化は少ないという特徴があります。この特徴も相まって、もともと体重が増えている人は妊娠で体重が増えても、それが妊娠によるものだと気づかないことがあるでしょう。

妊娠に気づかない理由8:体調を気にする余裕がなかった

仕事や子育てで忙しくしていて妊娠しても体調の変化がわずかで気づかない、多少体調が悪くても気にする余裕がないなどの理由で妊娠に気づかないこともあります。


忙しく仕事している場合は、多少の体調不良を感じてもストレスのせいだと思ったり、忙しくて体調に気を配るのを後回しにしたりしがちです。医者にもなかなか掛からなかったりすると、妊娠に気づくのは遅れるでしょう。

妊娠に気づかない理由9:ピルを使っていた

生理周期を整えるためや避妊のためにピルを使っていた場合、ピルを飲んでいるから妊娠する訳がない、と考えて妊娠に気づかないことがあります。


妊娠の症状が現れたとしても、ピルを飲んでいるから妊娠はありえない、と最初から妊娠の可能性を否定してしまって妊娠に気づかないことがあります。


ピルは確かに避妊薬としても用いられていますが、1日でも飲み忘れてしまうとその効果は万全ではないので注意しましょう。

妊娠に気づかない理由10:妊娠しにくい体質で気づけなかった

不妊治療を受けていたことがある、または検討したことがあるくらい妊娠しにくい体質だと考えていた人は、妊娠してもそうだと気付かないことがあります。


もともと「自分は妊娠しにくい」という思い込みがあるため、妊娠特有の症状が起こっても、すぐに妊娠と結びつけて考えにくくなります。最初から妊娠とは考えないので、なかなか妊娠しているという事実に気づきにくいでしょう。

妊娠すると見られる症状17個

妊娠するとどんな症状が現れるのか、ここでは代表的な症状について紹介します。


妊娠すると妊娠特有の症状が誰にでも現れると思いがちですが、そうではない場合もあります。これらの妊娠の症状が現れるかどうかは個人差が大きく、必ず起こる、という訳ではないことに注意してください。

妊娠で見られる症状1:体調不良が続く

妊娠すると寝ても体からだるさが抜けなかったり、疲れやすくなったりして体調不良が続くという症状があります。


体がだるいあまり眠気がなかなか抜けず、気がついたら寝てばかりになる、といった症状があります。しかし、こういった体調不良は妊娠以外でも起こるため、体調不良が続いたからといってすぐに妊娠の可能性がある、という訳ではありません。

妊娠で見られる症状2:基礎体温が高くなる

妊娠すると基礎体温が高いまま維持されるため、いつもよりも熱っぽいと感じたり、妊娠の症状を風邪と勘違いする原因になったりします。


女性の基礎体温は通常、生理の前後で高くなったり低くなったりしているのですが、妊娠すると高いままになります。つまり、毎日基礎体温を測ることを習慣にしていれば、基礎体温が高い状態が続くことで早く妊娠に気づける可能性があります。

妊娠で見られる症状3:生理に違和感がある

妊娠すると生理が来なくなるので、生理が遅れることや着床出血を生理と勘違いして違和感を覚えることがあります。


毎月きちんと生理が来ている人は特に、生理が遅れたことに違和感を覚えて、妊娠に気づきやすくなるでしょう。


また、生理が来たと思っても実は着床出血だった、ということもあります。着床出血は生理よりも少量なことが多いので、生理だと思ったけどすぐ終わった、量が少なかったなどの違和感があるでしょう。

着床出血との見分けはつく?

生理と着床出血を勘違いしないために、出血した時に様子を見たり出血の期間を覚えておくとよいでしょう。


着床出血の場合は生理時と違い、出血しても血の塊がありません。そして生理と着床出血が大きく違うのは、出血する期間の長さです。生理は通常5日から7日ほど出血する期間がありますが、着床出血の場合は1日から2日でおさまることがほとんどです。

妊娠で見られる症状4:おりものが普段と違う

妊娠するとおりものの量が増えたり、においが変わったりします。妊娠していない時、おりものが増えたり減ったりしてもあまり意識していないことが多いでしょう。


しかし妊娠するとおりものは増える傾向にあるため、いつもより量が多いと感じるでしょう。また、酸っぱい臭いやアンモニア臭を感じることもあります。


なお着床出血が少量混じると、おりものがピンクや茶色になったりすることがあります。

妊娠で見られる症状5:頻尿になる

妊娠するといつもよりもトイレに行く回数が増えたり、尿の量も増えたりして頻尿となります。


どうして妊娠で頻尿になるのかというと、妊娠することで血液量が増えて腎機能が活性化するためです。また妊娠に伴って増えるホルモン、プロゲステロンの働きにより子宮周りの筋肉が柔らかくなり、若くても尿漏れを起こしてしまうこともあります。

妊娠で見られる症状6:便秘になる

妊娠すると増える黄体ホルモン、プロゲステロンによって消化器官の働きが弱まり、便秘になる傾向があります。


妊娠と関係なく便秘傾向にある人も多いので、便秘になったから妊娠だ、とすぐに気づけるものではありません。


また便秘とは逆に、妊娠することで下痢をしやすくなる人もいます。こちらもまた、妊娠に伴うホルモンバランスによるものと考えられています。

妊娠で見られる症状7:胸が張って痛む

妊娠するとホルモンの影響で胸が張るようになり、時に痛みを伴うことがあります。


女性は生理の周期により、時に胸が張ることがあります。生理に伴うふだんの胸の張りは、生理が始まると少しずつおさまっていきます。しかし妊娠することで胸が張って痛い場合は、生理は来ないのでしばらく胸が張って痛い状態が続くでしょう。


胸が張って痛むのになかなか生理が来ない時は、生理前の張りではなく妊娠の可能性があります。

妊娠で見られる症状8:腰痛がある

妊娠するとホルモンの影響により、生理の時のように腰痛が起こることがあります。


生理前や生理中、生理後に腰痛が起こることがあるのは、ホルモンバランスの影響によるものです。妊娠すると増えるエストロゲンやプロゲステロン、リラキシンといったホルモンの影響により、生理時と同じように腰痛が起こることがあります。

妊娠で見られる症状9:むくみがある

妊娠すると胎児のために血液量が増えますが、それに伴って体内の水分も増えるため、どうしてもむくみやすくなる傾向にあります。妊娠してお腹が出てくると血管を圧迫し、むくみの原因になることもあります。


むくみやすいのは仕方のないことなのですが、片方だけむくんだり、長期間むくみが続くような場合は、一度病院で診察を受けるとよいでしょう。

妊娠で見られる症状10:めまいや立ちくらみが増える

妊娠中は妊娠することで起こるホルモンバランスの変化や、つわりで食べ物が食べられない時の脱水による影響などから、めまいや立ちくらみが起こることがあります。


妊娠すると血液の量が増えますが、これにより立ち上がった時に血圧が保てず、立ちくらみが起こることもあるでしょう。

妊娠で見られる症状11:体重が増える

もともとの体質にもよりますが、妊娠すると血液量が増え、胎児が成長していくため体重が増えていきます。


もとから痩せていてBMIが低い人の場合9~12kg増えることがあります。BMIが標準の人だと7~12kgですが、BMIが高めの人だと5kg前後増えることがあるでしょう。

妊娠で見られる症状12:つわりが始まる

妊娠初期にはホルモンバランスの変化により、つわりと呼ばれる症状が起こり始めます。


つわりには気持ちが悪く食べ物が食べられない吐きづわりや、逆に胃に何か入っていないと気持ち悪くなる食べづわり、匂いに敏感になる匂いづわりなどがあります。つわりは気持ち悪くなる、という症状が多いのが特徴でしょう。

妊娠で見られる症状13:匂いや味の好みが変わる

妊娠すると匂いや味の好みが変わることがありますが、これらはホルモンバランスの変化によるものや、亜鉛によるものと考えられています。


これまで普通に好きだった食べ物が食べられなくなったり、好きな匂いが苦手になったりすることがあります。妊娠の影響で味覚が鈍り、より味が濃い料理を好むようになることもあります。

妊娠で見られる症状14:常に眠気や倦怠感がある

しっかり夜に眠っているのに昼間も眠くなってしまう、ぐっすり寝た後でも倦怠感があってスッキリしない、そんな症状があります。


妊娠によるホルモンバランスの変化は時に、眠気や倦怠感といった形で現れることもあります。生理の時に眠くなるという経験をしたことがある人もいるでしょう。妊娠した時も同じように、プロゲステロンというホルモンの増加により眠気が増します。

妊娠で見られる症状15:食欲が増減する

妊娠するとむやみに食欲が増したり、逆に食欲を失うことがあります。


これらの食欲の変化は、ホルモンバランスの変化による食の好みの変化や、つわりによる影響が考えられます。とくに特定の食べ物だけに食欲が増す場合、妊娠している可能性が高くなるでしょう。

妊娠で見られる症状16:頭痛がある

妊娠したことによるホルモンバランスの変化、または貧血の影響により頭痛という症状がでることがあります。


もともと頭痛がある人の場合は、頭痛があるからといって妊娠には気づきにくいでしょう。妊娠による頭痛なのにいつもの頭痛と考えて薬を服用してしまうと、薬の影響が出てしまうリスクがあります。妊娠の可能性がある時は、頭痛でも安易に薬を服用しないようにしましょう。

妊娠で見られる症状17:上手く感情コントロールができない

妊娠によるホルモンバランスの変化は、イライラさせたり不安にさせたり、感情のコントロールを難しくすることがあります。


ふだんは気にならないことでも気にさわって怒ったり、何もないのに不安に襲われてしまうなどの症状があるでしょう。

妊娠したとわかったら?

妊娠したと分かったらまず病院で診察を受け、市役所や保健所など指定されたところに「母子健康手帳」をもらいに行き、妊娠中にしてはいけないことはしないように心がけて過ごしましょう。


妊娠してからは喫煙や飲酒、激しい運動はしない方がよいでしょう。体調不良による薬の服用も、医師に相談して慎重に行う必要があります。バランスの良い食生活を心がけ、体重や血圧などの体調の変化に気をつけて過ごしましょう。

妊娠に気づかない場合もあせらずに対応しよう

何かしらの理由により、妊娠に気づかないことはあります。妊娠に気づかなかったからといって、気づいてすぐに焦ったりする必要はありません。


妊娠に気づかなかったとしてもお腹の中で赤ちゃんは成長しているので、焦らず、まず何をしたらよいのか調べて出産に備えた生活に切り替えていきましょう。


この記事を参考に、体調の変化を感じたら妊娠検査薬で調べたり、病院で診察を受けてみましょう。