妊娠したかどうか確実なことは医師に診察してもらうのがベストですが、自分でも「妊娠したのかな」と疑問に感じてしまうことがあります。妊娠すると体調に変化が起こるため、そのことでなんとなく妊娠に気づくようになるのです。
妊娠にいつ頃気づくかは個人差がありますが、一般的には妊娠2ヶ月~3ヶ月で気づくことが多いでしょう。妊娠すると生理が止まるためそれで気づく人もいますが、生理不順だと気付きにくくなります。
妊娠初期症状とは、妊娠してホルモンバランスが変化することで引き起こされる症状のことです。
これまでの体から、赤ちゃんが生まれるための体に作りかわっていく過程で、女性の体にはさまざまな症状が起こります。ただ、妊娠初期症状の中には月経前症候群と似たようなものもあったりしますが、その症状があったからといって妊娠したとは限らない場合もあります。
ここでは、自分で妊娠したかどうか診断するためのテスト項目を紹介します。
比較的分かりやすい項目ばかりです。妊娠した可能性がある場合、これらのテスト項目にあてはまる症状が出ていないかチェックしてみましょう。もし複数の妊娠診断テスト項目にあてはまっていた場合は、本当に妊娠している可能性が高いため医師の診察を受けてみましょう。
セルフ妊娠診断テストとして、なんだかずっと微熱が続いている気がする、熱っぽいという状態が続いている人は、妊娠している可能性があります。
体温がふだんから低い人も、熱っぽくなってだるさを感じたり、のぼせたりしてしまいます。中には寒気がしてしまって風邪と勘違いしてしまう、というケースもあるでしょう。風邪でないのに体が熱っぽい、しかもそれが長期間続くような場合は、妊娠している可能性が高くなります。
生理予定日よりも1週間以上遅れた場合、セルフ妊娠診断テストで妊娠している可能性があるでしょう。
生理はもともと、受精しなかった時にいらない子宮内膜がはがれて出て行くものです。そのため妊娠して受精した場合は、生理は起こりません。予定日よりも生理が遅れたら、妊娠している可能性があります。
しかし、生理不順で生理がくる周期が不定期の方の場合は、妊娠診断テストとしてあまり役立たない場合があります。
基礎体温をつけている人でずっと高温期が続いている場合、セルフ妊娠診断テストでは妊娠の可能性が高い、となります。
女性は月経周期によって体温が高い時期と低い時期を繰り返しています。しかし、妊娠すると体温を高く保つプロゲステロンという黄体ホルモンの分泌が増え、基礎体温がずっと高い状態が続きます。
このことから、基礎体温を毎日計っている人は、妊娠したことに気づきやすいでしょう。
体温を測ってみて低温期より0.3~0.5度程上昇する事もあります。基礎体温をつけている方は体温の変化を確認してみましょう。
続いてのセルフ妊娠診断テストは、倦怠感と強い眠気があるかどうかです。特になにもしていないのにだるくてたまらなかったり、夜しっかり寝ているのに朝・昼・夕方に強い眠気に襲われるなどの症状は出ていないでしょうか。
妊娠すると特定のホルモンの分泌が増えることで、ホルモンバランスの変化が起こってだるさが抜けなかったり、つわりの症状から倦怠感や強い眠気が起こることがあります。
これまではなかったのに立ちくらみするようになった、これまでよりも立ちくらみの頻度が増えたという症状もまた、セルフ妊娠診断テストに使えます。
妊娠すると血液量が増え血圧が変動しやすくなります。それにより、これまで立ちくらみがなかった人でも、妊娠中には立ちくらみを起こしてしまう場合があるでしょう。
普段から立ちくらみがある人は妊娠するとその頻度が上がりやすくなるので、急に立ち上がるなど立ちくらみが起きないように気をつけて行動しましょう。
生理予定日あたりに生理とは違う出血があった場合は「着床出血」の可能性があり、セルフ妊娠診断テストでは妊娠の可能性があります。
着床出血は生理とは違い、受精卵が子宮内膜に着床したことで起こる出血です。生理予定日前後に起こりやすいので、生理と間違ってしまうことがよくあります。
生理との見分け方として、出血の中に血の塊がなく、出血量自体も少なければ、生理ではなく着床出血の可能性があります。
食欲がなくなったり、食べたい物が変わったり、胃がムカムカするようだと妊娠セルフ診断テストで妊娠の可能性があります。
妊娠初期には「つわり」が起こることがあります。食欲不振や胃のムカつき、気持ち悪さというのはつわりではよくある症状の1つです。つわりが起きる原因は完全には解明されていませんが、妊娠による女性ホルモンの分泌量の変化やホルモンバランスの崩れによるものと考えられています。
セルフ妊娠診断テストの中でも、少々他と混同する可能性があるのが妊娠時の下腹部の痛みです。
妊娠時に下腹部に痛みが生じることがあります。しかし、この下腹部の痛みは生理痛の痛みや月経前症候群の痛みと似たような位置で似たような痛みであるため、自分では区別がつかないことが多いのです。
下腹部痛があっても妊娠とは限らず生理痛の可能性がありますので、他の診断テスト項目と合わせて判断しましょう。
妊娠するとホルモンバランスの変化や食生活の変化などの理由により肌荒れが起こったり、逆に肌荒れが落ち着くことがあります。
しかし、こちらもまた、この診断テスト項目だけでは妊娠しているとは判断しにくい項目です。妊娠することで肌の状態が変わる可能性はありますが、原因は妊娠だけではありません。肌荒れしたからといって、それだけで妊娠しているとは限らないでしょう。
妊娠すると通常よりもむくみやすくなるため、他の妊娠診断テスト項目にあてはまる項目が多く、むくみも気になるようなら妊娠している可能性が高いでしょう。
妊娠中のむくみは「生理的浮腫」とも呼ばれており、ホルモンがナトリウムを貯留することでむくみやすくなっています。とくに妊娠後期にむくみがでやすくなるのですが、妊娠初期でも普段よりむくみやすくなることがあります。
妊娠中には便秘や下痢になりやすくなっており、人によっては便秘と下痢を繰り返す症状がみられることもあります。
便秘や下痢の原因は、妊娠することで腸の働きが鈍くなったり、免疫力が低下したり、自律神経が乱れることなどです。妊娠以外でも便秘や下痢になることはあるため、これだけで妊娠していると診断できる訳ではありません。他の項目の結果と合わせて参考にしてみてください。
最近おりものの量が増えたということはないでしょうか。おりものの変化もまたセルフ妊娠診断する上で1つの判断基準となります。
妊娠してエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が増えることで、おりものの量が増える可能性があります。生理前後にもおりものが変化することがありますが、妊娠時との違いは、生理前後は増えたり減ったりするのに対して、妊娠すると減らずに増えていく傾向にあります。
生理が予定日より遅れているのに胸のはりや痛みが続いているという場合、妊娠している可能性があるでしょう。
胸のはりや痛みは生理前にも起こることがありますので、はりや痛みがあったからといって妊娠しているとは限りません。しかし胸のはりや痛みがあるのに予定日を過ぎても生理が来なかったり、時にチクチクした痛みが続いたりした場合、妊娠が原因の場合があります。
妊娠検査薬とは、妊娠しているかどうかを自分で検査できる検査キットのことです。
妊娠検査薬は、妊娠すると排出されるヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が尿の中に含まれているかどうかで妊娠を判断する仕組みになっています。
妊娠していないのにヒト絨毛性性腺刺激ホルモンが尿から排出されることはほとんどないため、正しく検査をすれば誤った結果がでる可能性は低いといわれています。
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンが尿の中に排出されるようになるのは妊娠4週目以降であるため、妊娠検査薬を使うのは月経予定日を1週間程度過ぎてから、朝一番で使用しましょう。
あまりに早い時期に妊娠検査薬を使うとホルモンの排出がまだなく、正確な検査ができない可能性があります。朝一番に検査するのは、濃度がもっとも高い時間帯と考えられるためです。
妊娠検査薬で妊娠しているという診断がでた場合、速やかに病院を受診してより正確な検査を受けるようにしましょう。
妊娠検査薬の確実性は高く、妊娠検査薬で陽性がでた場合は妊娠している可能性は高いのですが、確実ではありません。病院を受診してより正確な診断を得るようにしましょう。
今回は自分で妊娠しているかどうか判断するための「セルフ妊娠診断テスト」について紹介してきました。妊娠しているかどうかをチェックするのに便利ではありますが、妊娠時の症状というのは個人差が大きく、必ず症状が出るとは限らないため自己判断は確実ではありません。
セルフ妊娠診断テストでいくつかあてはまって妊娠が疑わしい時は、早めに病院を受診して確実な診断を受けるようにしましょう。