【専門家監修】妊娠初期の胸焼けを解消する3つの方法|つわりの症状と原因とは?

妊娠初期の症状7つ

妊娠すると、赤ちゃんの成長と生まれてくるのを楽しみにしている方も多いでしょう。しかし、初めての人にとっては、妊娠するとどのような症状があり、どう対処すればよいか分からないという方もいるでしょう。


特に悩ましいのは、胸焼けやつわりの症状です。つわりはなぜ起こりどうやって乗り越えていくとよいのでしょうか。


ここからは妊娠の初期症状7つと、つわりを乗り切る方法などについてご紹介します。

妊娠初期の症状1:眠気

まず、妊娠初期の症状として一般的な症状が眠気です。十分に睡眠が取れていても、睡眠が足りないと感じことがあるでしょう。


同じく、気力がわかず体がだるいといった症状も妊娠初期に見られます。無理しないで身体を休ませる時期だという体のサインだと捉えて無理をしないようにしましょう。

妊娠初期の症状2:お腹の状態

妊娠の初期に見られる症状として、お腹の状態が変化するといわれています。便秘のときに感じる症状と似た下腹部の違和感があったり、生理痛のようにチクチクした感覚がある場合は、妊娠初期の症状と考えられます。


ホルモンバランスの変化において、腸の動きが低下したり、大腸の圧迫によって、妊娠の症状として便秘になる人もいます。普段便秘にならない人が下腹部の違和感を感じた場合は、妊娠の可能性を考えてもよいでしょう。

妊娠初期の症状3:生理の状態

妊娠すると生理は止まります。妊娠の可能性を考えると一番分かりやすい症状です。


胸焼けがしたり、眠気がひどいなども初期症状として妊娠の可能性を考えることができますが、来るはずの生理が遅れている場合、一気に妊娠の可能性が高まるでしょう。


胸焼けが気になる人は、今一度ご自分の生理の周期を確認してみましょう。

妊娠初期の症状4:のぼせやほてりの症状

妊娠初期の症状として、体がのぼせたりほてったりするといったものもあります。


女性の体温には高温期と低温期がありますが、妊娠することで生理から排卵までの低温期がなくなり、高温期が続くことになります。そのため、熱っぽく感じたり風邪と間違ったりされる方も多いでしょう。


また、ほてった体を冷やす作用で汗もかきやすくなるといわれています。

妊娠初期の症状5:食欲の変化

妊娠の初期の症状として、食欲が変化する人もいます。人によっては食欲が増すこともあれもば、逆に苦手な食材が出てきて食べられなくなることもあります。


最近、よく食べるようになったという場合や、同じものばかりを食べたいと感じる場合には、妊娠初期の症状の可能性を考えてもよいでしょう。

妊娠初期の症状6:精神状態

妊娠初期の症状として精神状態に変化のでる人もいます。妊娠初期はホルモンバランスが急激に変化するため、不安定な状態になるといわれています。ささいなことでイライラしたり、気分が落ち込みやすくなるなど、感情のコントロールが難しくなる人もいるでしょう。


これらの症状は妊娠初期ならではのもので、一般的に妊娠中期になると落ち着き、気持ちが安定してくるといわれています。

妊娠初期の症状7:つわりが始まる

眠気などと同じく、妊娠初期に起こる代表的な症状がつわりです。個人差もあり、中には全く症状が出ない人もいます。胃がムカムカするなどの胸焼けなどが代表的な症状でしょう。


吐き気がひどかったり、中には実際に吐いてしまう人も多くいます。

妊娠初期に起こるつわりの原因とは?

そもそも、つわりとはなぜ起こるのでしょうか。原因は解明されていませんが、さまざまな説があり、その中でもホルモンの嘔吐中枢への刺激という説が有力です。


「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」というホルモンが胎盤になる絨毛から分泌されますが、このホルモンがつわりの原因といわれています。


いずれにせよ、赤ちゃんが発育していくための環境を整える過程での反応であることには違いありません。

妊娠初期に起こるつわりの症状7つ

では、妊娠初期におこるつわりの症状として具体的にどのようなものがあるでしょうか。むかつきや吐き気、嘔吐などの他、味覚や嗅覚の変化、眠気、体のだるさ、頭痛、唾液の増加といったものなど幅広くあります。


また、症状がさまざまなだけでなく、程度にも大きな個人差があります。全くつわりのない人もいれば、中には入院するほど重症になる人もいるといわれています。

妊娠初期に起こるつわりの症状1:胸焼け

妊娠初期のつわりの代表的な症状として起こるのが、胸焼けです。ムカムカとする吐き気や嘔吐など、逆流性食道炎を患ったときのような症状があります。


水を飲んでも吐いてしまう、体重が急激に減るなどがあれば水分補給のための点滴が必要になる場合もあります。つらいときには我慢せずに病院で診てもらいましょう。

妊娠初期に起こるつわりの症状2:胃痛

胸焼けと同じく、妊娠初期に起こるつわりの症状で多いのが胃痛です。


妊娠すると、女性ホルモンの分泌量が多くなりますが、そのひとつであるプロゲステロンは胃の動きを低下させる作用があります。そのため、妊娠前と同じように食事をとっていても、胃痛が起こりやすくなるといわれています。


消化機能が低下している時期なので、脂っこいものや塩気やスパイスの強い刺激がある食べ物は控えた方がよいでしょう。

妊娠初期に起こるつわりの症状3:だ液が多い

だ液が増えるのも、妊娠初期におこるつわりの症状の1つです。今までよりだ液の分泌が増え、口の中にだ液がたまることに不快感を感じるという人も多くいます。


また、口の中にあるだ液を飲み込むことで、気持ちが悪くなるといった症状も見受けられます。

妊娠初期に起こるつわりの症状4:においが気になる

妊娠初期の症状として、これまでは平気だったにおいをかぐと気持ち悪くなるというものがあります。


「においづわり」と呼ばれ、特に炊き立てのご飯のにおいで気持ち悪くなる人が多いですが、必ずしもご飯のにおいというわけではなく、苦手なにおいには個人差があります。


においの発生源を避けるようにしたり、ハンカチに香水など好きなにおいを染み込ませて持ち歩くなどして、乗り切るとよいでしょう。

妊娠初期に起こるつわりの症状5:眠気

ひどい眠気も妊娠初期のつわりの症状の1つです。しっかり寝ているはずなのに、昼夜問わず眠気に襲われ、仕事や家事もままならないという方も多くいます。


吐き気などと異なり、つわりとして理解してもらいにくいものではありますが、体をしっかり休めるようにサインが出ているのだと考え、体を休めましょう。30分程度の仮眠でも効果的だといわれています。

妊娠初期に起こるつわりの症状6:味の好みが変わる

妊娠中に嗜好の変化を経験したという話を聞いたこともあるでしょう。実際、妊娠することによって、味の好みや味の感じ方が変わることがあります。これもつわりの症状の1つです。


これまで食べられていたものが食べられなくなったり、決まったものばかり食べたくなったりします。また、味を感じにくくなって、つい濃い味付けをしたくなる人もいるようです。

妊娠初期に起こるつわりの症状7:頭痛

つわりといえば吐き気や嘔吐などのイメージが強いですが、頭痛を訴える人もいます。頭痛も妊娠初期症状のひとつで、意外に多く約15%の人が妊娠初期に頭痛を経験するといわれています。


頭痛の種類としては片頭痛が多いようです。片頭痛は頭の片側にズキンズキンと脈打つような痛みを感じます。緊張型頭痛は頭の表面を強く押されたり、圧迫されるような感じだといわれています。

妊娠初期の胸焼けを解消する3つの方法

ご紹介してきました通り、妊娠初期に胸焼けの症状が出る方は多くいます。食べなくてもムカムカすることもあり、ひどい場合には吐いてしまう人もいます。では、この胸焼けをどのように解消するとよいでしょうか。


ここでは、妊娠初期におこる胸焼けを解消するための対処法をご紹介していきます。

妊娠初期の胸焼けを解消する方法1:食べ過ぎない

まず、胸焼けを起こさないようにする方法として、一度に食べ過ぎないようにしましょう。朝昼晩3回で食べる食事量を5回に分けて食べるなどにすることにより、完全に空腹になる時間が減り、胃酸の出過ぎを防ぐことができるでしょう。


また、食事中に水分を摂り過ぎないことも重要です。水分を大量に摂ってしまうと胃液が薄まって消化スピードが落ちるので、胸焼けを起こしやすくなるといわれています。食事中の水分補給は最低限に抑えましょう。


ただし、食事以外の時間で水分は出来るだけ摂取していくようにし、脱水症状には注意しましょう。

妊娠初期の胸焼けを解消する方法2:食べやすい物を用意しておく

食べやすい物を食べるのも胸焼け解消法の1つです。胃に優しく消化のよいものを食べるだけでも、胸焼けを避けることができるでしょう。


野菜スープや温野菜、リンゴやバナナやヨーグルトなどを意識して食べてみましょう。鍋やスープ、煮物なども消化しやすい食べ物だといわれています。


また、クラッカーも消化のよい食べ物で、これは枕元にも置いておける優れものです。朝起きた時の空腹感で胸焼けを起こす方は、すぐに手に取れる場所にクラッカーを用意しておくとよいでしょう。

妊娠初期の胸焼けを解消する方法3:ビタミンB6を摂取する

ビタミンB6を接種することによって、胸焼けやつわりの改善にも効果が期待できます。産婦人科で行ったテストで、ビタミンB6接種によって実際に吐き気が約70%、食欲不振が約65%の割合で改善したという報告もあります。


ビタミンB6はサツマイモやジャガイモやバナナなどに含まれています。特にバナナやイチゴなどのフルーツ類は水分が多く口の中もさっぱりするので、食べやすいでしょう。

妊娠初期の症状がある場合の対処法2つ

妊娠初期の症状や胸焼けなどへの対処法についてご紹介してきました。ですがこれらの症状があっても自分が妊娠しているかどうかは分からないと悩んでいらっしゃる方も多いでしょう。


そこで、妊娠の可能性がある場合に確認する対処法をご紹介します。妊娠による症状なのかどうかの判断がついていれば対処の仕方も分かり、安心できるでしょう。

市販の妊娠検査薬を使用する

妊娠の可能性がある場合、まず使うのは市販の妊娠検査薬でしょう。妊娠検査薬は一般の薬局やコンビニエンスストアでも購入することができます。


正しく使えば、その精度はおよそ99%と非常に高いです。使い方をきちんと確認して使いましょう。

検査する時期

妊娠検査薬を使って検査する時期はいつがよいのでしょうか。検査をする目安は生理予定日から1週間ほど経過した頃だといわれています。


妊娠すると胎盤の中でhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)というホルモンがつくられますが、このhCGは生理予定日頃から尿の中に排出され始めます。妊娠検査薬は、尿の中に含まれているhCGの量を調べることで、妊娠の有無をチェックしています。

妊娠検査薬の結果が陽性であれば産婦人科で受診

妊娠検査薬で陽性の反応が出れば、できるだけ早く産婦人科を受診しましょう。妊娠が確定した際にそのままその産婦人科で分娩も考えている場合には、自宅から産婦人科へのアクセスも考えた上で産婦人科を選んでいくとよいでしょう。


初診の時点では自治体が発行する補助券がまだないので、お金は多めに持っていくようにしましょう。

妊娠初期の症状を知っておこう

妊娠初期の症状について、ご紹介してきました。胸焼けをはじめとして思いのほかいろんな症状があると思われた方も多いでしょう。


種類も多く、また個人差があるのでその症状が出る人と出ない人とさまざまですが、どんなものがあるかが分かっていると対処も早くできるでしょう。妊娠の可能性のある方、また妊娠を望まれている方はぜひ妊娠初期の症状を知っておきましょう。