妊娠中は体に変化が起こるため、疲れやすくなったり体調不良になることが多いでしょう。お腹や腰の痛み、つわりなど症状はさまざまです。
仕事や家事が忙しくてもなかなか休むことができず、無理して働く場合もあるでしょう。しかし、無理はよくないので疲れや痛みを感じた際は、体を休ませることが大切です。
また、睡眠をしっかりとったり体を温めたりして、体調不良を引き起こさないように日ごろから対策をとっておきましょう。
妊娠中の体調不良は時期により症状が変化します。妊娠初期からはじまるつわりや、赤ちゃんの成長に伴い起こる体調不良などがあります。
また、つわりといってもいくつかのタイプがあり、人により症状はさまざまです。妊娠中はどのような体調不良を起こしやすいのか、ここから詳しく見ていきましょう。
妊娠初期は、つわりが原因で体調不良を引き起こすことが多いでしょう。吐きづわりや臭いづわり、眠気づわりなど症状は人により異なります。
また、つわりは些細なことで気分が悪くなったり、ほかにも臭いや空腹が原因で体調を崩すこともあります。
体調不良がいつまで続くのか不安な気持ちがあるでしょう。しかし、いつかはおさまるときが来るものです。ストレスにならないように体調が悪いときは休息をとりましょう。
妊娠後期は、お腹の張りや腰の痛みを感じることが多いでしょう。お腹が大きくなることで腰に負担がかかったり、出産が近づくことでお腹が張りやすくなります。
また、上の子を抱っこしたり、長時間家事をしていると腰に負担がかかり腰痛になることもあるでしょう。お腹の張りや腰の痛みを感じた場合は、無理せず体を休ませることが大切です。
そして、普段から正しい姿勢を意識してなるべく体に負担がかからないように過ごしましょう。
妊娠中は疲れを感じやすく体調が悪くなることが多いでしょう。それに加え、仕事をしていても集中力が続かなかったり、すぐに眠たくなったりと体調不良ではないけれど、気分がよくないこともあります。
また、気分の浮き沈みが激しくなったり、ストレスを感じやすくなるものです。疲れたと思ったときは休息をとり、ストレスをためすぎないように注意しましょう。
妊娠中、体調が悪いときはどのようにすれば楽になるのでしょう。体調が悪いときに無理をしてしまうとストレスや疲労がたまり、結果的に体調が悪化してしまうこともあります。
辛いと感じたときは無理をせず休みをとったり、周りの人の協力を得て、体を楽にすることを優先しましょう。
それでは体調不良を楽にする方法4つを紹介していきます。
妊娠中は体調不良が原因で、料理や洗濯など家事が負担になることもあるでしょう。家事は休みながら無理をせず行うか、旦那さんや家族に手伝ってもらい体に負担をかけない程度にしておきましょう。
また、旦那さんに手伝ってもらうことが難しい場合は、宅配サービスなどを上手に利用すると便利です。
気分が晴れず体調が悪いときは、外出するのもおすすめです。家の中に引きこもっていると、精神的に辛くなってしまいます。長時間の外出が難しい場合、短時間でもランチや買い物をするだけで気分転換になりますので、外の空気に触れて気分を入れ替えてみましょう。
しかし、体調によっては外出することが難しい場合は、家の中の空気を入れ替えるなど工夫をしてみましょう。
家族や職場の方には妊娠中で体調が悪いことを伝え、周囲に理解してもらいましょう。身近な人の理解を得て、安心して体を休ませられる環境を作っておくのも重要です。
特に旦那さんに伝える際は、食べ物の臭いが辛いから料理を手伝ってなど、具体的にして欲しいことを伝えるのがおすすめです。何をして欲しいか共有することによって、お互いのストレスが軽減されます。そして、協力してもらった際は感謝の気持ちを言葉で伝えましょう。
無理して仕事をしているとストレスがたまりやすくなったり、体調が悪化しやすくなったりとリスクがあります。どうしてもつらくて仕事ができないと感じた場合は、無理をせず早退や欠勤して体を休めましょう。
また、体調不良が続いていて仕事を継続するのが難しい場合は、休暇をとるか退職をするのも一つの選択肢です。出産にむけて体をいたわりましょう。
会社の上司や同僚に妊娠中の体調不良を伝えても、なかなか理解してもらえないこともあるでしょう。しかし、周りの理解を得られないからといって無理をすると、切迫早産や切迫流産などお腹の赤ちゃんに影響を及ぼし、結果的に入院が必要になってしまう場合があります。
お腹の赤ちゃんや、自分の体を守るためにも規定や休業制度を知っておくと便利です。ここからは、どのような規定や休業制度があるのか紹介していきます。
妊娠中、出産後の女性が適切な環境で働くことができるように、母性保護規定が定められています。これには産前産後休業についての規則や労働、休憩時間についての規則が決められているほか、妊娠、出産を理由に解雇や降格させることが禁止事項として記載されています。
自分と子供の命を守るためにも、母性保護規定は必要になるので確認しておきましょう。そして、安心して働ける環境があるということを理解しておくことも必要です。
妊娠中および、出産後の女性労働者は母健連絡カードを使用することができます。母健連絡カードは、検診を受けて医師からの指導があった場合、事業者に必要事項を連絡するためのものです。
そして事業者はこの必要事項をもとに、休憩時間や通勤時間の調節など、適切な措置を講じます。母健連絡カードを利用することにより、時短勤務や休憩時間の調節などがしやすくなるでしょう。
健診を受けた際、医師に母性健康管理指導事項連絡カードの欄を記入、発行してもらい、指導事項を守るための措置申請書の欄を女性労働者が記入します。
記入が終わったら母健連絡カードを事業者に提出し、適切な措置が必要であることを連絡しましょう。
妊娠中体調が悪いにもかかわらず、無理をして仕事を続けるのはよくありません。体調が悪く仕事をするのがつらいときは、産婦人科の医師に相談しましょう。切迫早産やつわりなどでも診断書を書いてもらうことができます。
また、診察次第では休暇を必要とする場合もあります。適切な対応をとるためにも無理せずに、きちんと診察を受けましょう。
産前産後休業はどなたでも取得できる休職制度で、産前6週間と産後8週間の期間休業することができます。
それ以外にも傷病休暇も利用できます。傷病休暇は病気やけがをした際に利用する休暇ですが、妊娠中にも利用することができる休暇制度です。
また、産前産後休業以外の期間に休業が必要になった際は、傷病休暇を利用するのもよいでしょう。傷病休暇は医師や会社と相談しながら休暇期間を決めていきます。
妊娠中の体調不良は誰にでもあることです。一人で抱え込んでいてもストレスがたまり、体にとってよくありません。どういう状態がつらくて、どのようにして欲しいのか具体的に伝えることで周りの方も理解してくれるはずです。
体調が悪く辛いということや、医師から指示を受けていることはきちんと共有しましょう。
そして、周囲の理解を得て頼れるところは頼り、妊娠生活をよりよく楽しいものにしていきましょう。