【専門家監修】妊娠6週目の赤ちゃんの様子とは?ママに起こりやすい変化8つ

妊娠6週目はどういう状態?

妊娠6週目は、生理予定日から2週間を過ぎたころ、最終月経日から6週間を過ぎたころを指します。この時期からつわりなどの妊娠初期に起こる症状が出やすいため、ほとんどの人が妊娠したことに気付く時期です。


また、お腹の赤ちゃんが順調に成長しているかを確認する重要な時期でもあります。この時期の赤ちゃんの様子やママの体の変化について詳しくご紹介いたします。

妊娠6週目の赤ちゃんの様子3つ

妊娠6週目の赤ちゃんは、胎芽(たいが)と呼ばれ、赤ちゃんの入っている袋を胎嚢(たいのう)と呼びます。お腹の中の赤ちゃんは、すでに基本的な体の形が形成され、超音波検査で心音を聞くことも可能です。


ここでは、そんな赤ちゃんの様子をご説明いたします。

妊娠6週目の赤ちゃんの様子1:超音波検診で心音を聞くことができる

妊娠6週目は、必要不可欠な心臓がすでにかなり形成されているため、赤ちゃんの心音を膣からの超音波検査で確認することができます。


ただ、排卵日がずれたことにより最終月経開始日から計算した妊娠週数とずれている場合があるため、心音を確認できないケースもあるようです。この場合は、あせらずに数日から1週間後に再受診して確認してもらいましょう。

妊娠6週目の赤ちゃんの様子2:基本的な形が作られる

妊娠6週目の赤ちゃんは、魚のような形をしていますが、猛スピードで体の器官が作られていく時期です。特に脳は急激に大きくなるため、体よりもかなり大きくなっており、生きていく上で必要不可欠な行為をコントロールする視床下部が形成されてきます。


また、6週目は鼻や口などの原型が出来上がり、妊娠7週目までには人の体へと一気に変化していきます。

妊娠6週目の赤ちゃんの様子3:双子がどうかがわかる

実は妊娠6週目で双子であることが判明するケースが多いようです。


一卵性双生児は胎嚢の中に胎芽が2つ、二卵性双生児は胎嚢が2つあるため早くて妊娠5週目で双子であることが判明します。この場合、単胎妊娠と比べリスクが高い出産になりやすいため、早めに出産の準備や病院の検討に入ることをおすすめします。

妊娠6週目のママの体に起こりやすい変化8つ

妊娠6週目は、お腹が大きくなるなどの見た目の変化はないものの、つわりなどの妊娠初期症状があらわれる時期です。急な体調の変化に驚くかと思いますが、お腹の赤ちゃんが元気に育ってくれている何よりの証拠です。


そんな妊娠6週目に起こる主な症状について詳しくご説明いたします。

妊娠6週目のママの体の変化1:胸が張る

妊娠したことにより、女性ホルモンの分泌が活発になってくるため、生理前のような胸の張りや乳頭にツーンとした痛みが生じる人がいるようです。


ほとんどは女性ホルモンの変化に慣れてくると症状が治まりますが、気になる時は、インナーを締め付けの緩いものに変えたりしてリラックスできるようにすると症状が和らぎます。

妊娠6週目のママの体の変化2:疲れやすくなる

多くの人が感じる症状が、この疲れやすいという感覚ではないでしょうか。


妊娠初期には体温を上げ、妊娠が継続できるようにプロゲステロンというホルモンが増えます。このプロゲステロンというホルモンは眠気を強くする効果があるため、いつもより疲労感を感じたり、眠気が増したりするようです。


無理をせず、休めるときは思い切って横になりましょう。

妊娠6週目のママの体の変化3:貧血になりやすい

妊娠中はお腹の赤ちゃんに栄養と酸素を送るため、大量の血液を必要とします。そのため貧血がいつもより起こりやすい状態といえます。


貧血のためにめまいや立ちくらみといった症状が起こる場合もあるため、辛いようであれば無理せず医師に相談し、錠剤を処方してもらうなどの処置をしてもらいましょう。

妊娠6週目のママの体の変化4:おりものが増える

妊娠したことにより、エストロゲンというホルモンの分泌が増え、その結果おりものが増える傾向があるようです。妊娠後期に近づくにつれ、粘り気があるおりものから、徐々に水っぽいおりものに変化していきます。


また、エストロゲンの分泌量に伴い、肌荒れを感じるケースもあるようです。

妊娠6週目のママの体の変化5:便秘になりやすい

妊娠すると分泌されるプロゲステロンというホルモンは、胃や腸にある筋肉を緩める作用もあり、これによって消化器官の収縮運動が低下し、便を押し出す力が弱まることが便秘になりやすい原因であるとされています。


また、つわりで満足に食事を摂ることが難しかったり、食事の好みが変わることも要因の1つであるといえます。できるだけ水分を多めに摂るように心掛けましょう。それでも改善しない場合は医師に相談して薬を処方してもらうことも可能です。

妊娠6週目のママの体の変化6:こむら返り

こむら返りとは、本人の意思とは関係なくふくらはぎ等の筋肉に数分強い痛みが起こる症状をいいます。妊娠すると、ホルモンのバランスが崩れやすく、血液中のミネラル不足が起こりやすいことが、こむら返りが起きやすい要因とされているようです。


妊娠週数が進むと大きくなったお腹が下半身の血管を圧迫し、さらにこむら返りを起こしやすくなります。安定期に入ったら血流を良くするためにも、ストレッチや散歩などで足を動かす機会を設けること、食生活をバランスよく整えることで、こむら返りを予防することが可能です。

妊娠6週目のママの体の変化7:気分の浮き沈みがある

妊娠したことで、体の中では急激にホルモンバランスが変化するため、これによって精神的に不安定な状態になる人が多いようです。


気分の浮き沈みが激しく、明るく気分が良かったと思えば、急に小さなことが気になりイライラしてしまう、または涙もろくなってしまった、と自身の感情に戸惑いを覚えることもあるようです。


安定期に入る頃には落ち着き安定してくるといわれていますが、辛いときは自身の体を一番に考え、ゆっくり体と心を休めるように心掛けましょう。

妊娠6週目のママの体の変化8:症状がない場合もある

ここまで、さまざまな症状を紹介いたしましたが、妊娠した人のなかには上記のような症状を全く感じることなく妊娠期間を過ごすケースもあるようです。また、人によって妊娠による体の変化はさまざまなため、紹介した内容とは全く違う症状を訴えるケースもあるでしょう。


大切なのは、パートナーやご両親、友人など信頼できる相手に悩みを打ち明けること、必要であれば医師に相談したりと1人で抱え込まないようにすることです。

妊娠6週目に気をつけること3つ

妊娠が判明して喜ばしい時期ではありますが、安定期に入るまで気を付けなければいけないこともあります。


安定期とは妊娠16週からを指します。ここまでに体に無理な負担をかけてしまうと、流産などのリスクが上がってしまうことも知っておきましょう。

妊娠6週目に気をつけること1:着床出血

着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床した際に起こる、少量の出血のことを指します。しかし、妊娠すると必ず着床出血が起こるわけではありません。


また、妊娠によって分泌されるホルモンによって、生理のような出血が起こったり、血腫と言って原因不明の血の塊が子宮内に出来て出血することもあります。


どちらも生理中の出血のように痛みはなく、個人差はあります数日間で終わる場合がほとんどのようです。

妊娠6週目に気をつけること2:流産のリスクがある

妊娠6週目で知っておきたいこととして、流産のリスクがあるということです。


医療機関で確認された妊娠の15%が流産という報告があり、そのうち妊娠12週未満で起こる流産が8割以上であることからも、妊娠初期の流産のリスクは非常に高いといえます。妊娠初期の流産の最も多い理由は、染色体などの異常とされています。この場合、生活習慣による原因はほとんどありません。


上記以外の流産を防ぐためにも、妊娠初期は出来るだけ無理をしないことが一番です。

妊娠6週目に気をつけること3:子宮外妊娠

一般的な妊娠が受精卵が子宮内膜に着床するのに対して、子宮外妊娠は受精卵が子宮内膜外に着床してしまうことをいいます。妊娠した人のおよそ1割に起こり、その多くは卵管に着床してしまうケースがほとんどです。


下腹部に痛みと出血の症状が起こり、医師の診察により判明します。この場合、妊娠の継続は諦めなければなりません。


破裂すると場合によっては命に関わるため、早めの処置が必要となります。

妊娠6週目の過ごし方5つ

妊娠することで、さまざまな体の変化とともに妊娠することで気を付けるべきリスクを紹介してきました。それでは、妊娠6週目はどのように過ごしていくのが良いのでしょうか。


より良い妊娠初期が過ごせるようになる方法をいくつかご紹介いたします。

妊娠6週目の過ごし方1:マタニティウェアを着用する

マタニティウェアを着用することで、つわりなどの体調不良が軽減されるといえます。


マタニティウェアはお腹が大きくなってから着るイメージがあるかと思いますが、妊娠初期では体を締め付けない快適な服装であることが大切です。その点、マタニティウェアはノンワイヤーのブラジャーやお腹をすっぽりと覆うパンツであったりと、締め付けが少ないように作られています。


近年はおしゃれなマタニティウェアも多く販売されていますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

妊娠6週目の過ごし方2:自己判断しない

妊娠6週目にはさまざまなリスクがあり、自己判断したことで予期せぬ結果を招いてしまうケースも少なくありません。少しでも体に不調を感じたら、自己判断せずに医療機関に相談するようにしましょう。


そして、激しい運動を控えることはもちろんですが、散歩やマタニティ用のストレッチなどの軽い運動は、妊娠初期症状を和らげるのに効果的な場合もあるため、医師に相談して適度な運動をすることは可能です。


また、妊娠中の薬の服用には、薬の成分によっては胎児に影響が出ることがあるため、必ず医師の判断を仰ぎましょう。産婦人科以外で受診する際も、必ず妊娠中であることを伝えて下さい。

妊娠6週目の過ごし方3:感染症の予防

妊娠中は免疫力が下がるため、風邪をはじめとした感染症にかかりやすくなります。妊娠中は薬の服用が制限されるため病気が重症化しやすいといえます。


まずは病気にかからないように予防することが大切です。感染症の中には、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす病気もあることを理解し、人混みをさけるなどの予防をしましょう。


また、感染症のなかには予防接種を受けることで抗体を持つことができる病気もあるため、家族で受けることができる予防接種は受けておきましょう。

妊娠6週目の過ごし方4:バランスを考えて食事をする

妊娠初期から食事のバランスを考えて食事をすることで、お腹の赤ちゃんの成長を助けるだけでなく、妊娠中の体調不良を改善することができます。主食を中心に、副菜でビタミンやミネラルをたっぷり摂り、全体的に塩分控えめを心掛けましょう。


とはいえ、妊娠6週目はつわりが始まる人が多く、食事そのものが辛い場合もあるでしょう。そのような場合は無理せず、少しずつ食べられるものを選びましょう。

妊娠6週目の過ごし方5:無理はしない

妊娠6週目はお腹の赤ちゃんにとって、生きていく上で必要不可欠な体の器官が作られる大切な時期です。そして、ママの体も妊娠に合わせて急激に変化していきます。


さまざまな体調不良は妊娠初期に起こりやすく、安定期に入ると徐々に落ち着くといわれています。無事に安定期に入るまでは、無理をせず、出来るだけゆったりと過ごすことを心掛けましょう。

妊娠6週目は無理をせずリラックスして過ごそう!

妊娠6週目は、お腹の中の赤ちゃんの心拍を確認することができる、妊娠の第1歩ともいえる大切な時期です。命を授かった喜びもつかの間、体の変化に戸惑い不安を感じてしまうかもしれません。


まずは、お腹の赤ちゃんと自身の体を守るため、妊娠の知識を深めながら、無理をしないことが最優先です。そして体の不調に悩んだら医師に相談し、ストレスをためないことが健やかな妊娠生活を過ごすポイントではないでしょうか。


無理をせず、周りにたくさん甘え、リラックスした妊娠生活をお過ごし下さいね。