結婚が決まったらまず行うのは両家への結婚挨拶です。結婚挨拶はお互いの両親に結婚することを報告し、結婚の承諾をもらうために行います。
お互いの両親はこれから家族になる大切な相手です。そのため、失礼のないような結婚挨拶を行いましょう。
結婚挨拶ではまず女性の両親へ結婚挨拶をしてから、パートナーの両親へ結婚挨拶に伺うのがマナーとされています。
ここからは結婚挨拶の流れについて解説します。結婚挨拶をする際の流れについて確認し、失礼のないよう気を付けましょう。
きちんと準備して結婚挨拶に臨めば、パートナーの両親にも良い印象を持ってもらえるでしょう。
まずはパートナーに電話で結婚したい人がいるということを伝えてもらいましょう。このとき一方的に伝えるのではなく、「結婚したい人がいるから会ってもらえますか?」などお願いをする姿勢で伝えることが大切です。
日程を調整する際には、自分たちの都合に合わせてもらうのではなく、パートナーの両親の都合に自分たちが合わせるようにしましょう。また、時間は食事の時間帯を避けるようにしてください。
訪問当日、玄関前でコートを脱ぎ、服装や髪の乱れをチェックして、スマートフォンをマナーモードに設定してからインターフォンを鳴らしましょう。
玄関でパートナーに両親を紹介してもらったら、その後自分のことをパートナーの両親に紹介してもらいます。紹介されたら笑顔で簡単に自己紹介し、時間を作ってもらったことに対するお礼を述べましょう。
パートナーの両親に会ったことがある場合には、パートナーから両親への紹介はしなくても良いです。
「こんにちは。本日は結婚のご挨拶に伺いました。お時間を作っていただきありがとうございます」と明るくハキハキと挨拶をしましょう。
パートナーの両親と初めて会う場合には、まずパートナーに自分を両親へ紹介してもらい、その後、パートナーの両親に挨拶をします。
「はじめまして。〇〇と申します。本日はお忙しい中、お時間を作っていただきありがとうございます」と簡単に挨拶をしましょう。
緊張していても笑顔で挨拶をすることで、パートナーの両親への印象も良くなります。
玄関で簡単に挨拶を済ませ、パートナーの両親から上がるように言われたら「失礼します」と言ってから家に上がります。靴を脱いだ後はつま先が玄関に向くよう靴を揃え、玄関の端に置いておきましょう。
部屋で全員が席に着いたら改めて挨拶をします。
「〇〇さんとお付き合いをさせていただいております△△と申します。本日はお忙しい中お時間を作っていただきありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します」と挨拶をしましょう。手土産は挨拶をした後に袋から出して渡します。
部屋に入ったら、下座に座るようにするのがマナーです。和室の場合には床の間から最も離れた席が下座となるため、そこへ座りましょう。
上座をすすめられた場合には、一度は断るようにしてください。それでも再度すすめられるようであれば、お礼を言ってからすすめられた場所に座りましょう。
洋室の場合は入り口から1番近い席が下座になるため、入り口に1番近い席に座るようにしましょう。
和室の場合と同じように、上座をすすめられても1度は断り、それでもすすめられた場合にはお礼を言ってからすすめられた場所に座ってください。
部屋で改めて挨拶をした後、場の雰囲気が少し和んだら結婚の報告をパートナーからしてもらいましょう。
その後、女性からも「△△さんとは真剣にお付き合いをさせていただいており、先日私の両親に結婚の挨拶をしていただきました。私の両親も結婚を快諾してくれました。△△さんのお父様、お母様にも結婚のお許しをいただきたく、本日お時間をいただきました」と挨拶をします。
和室で結婚の報告をする場合には座布団を外し正座をして、洋室ならイスから立ち上がって挨拶をしましょう。
結婚の報告をして了承をもらえたら、お茶をいただきながら歓談しましょう。パートナーの両親が嫌がる話題などは事前に聞いておき、話題にしないよう注意してください。また、宗教の話や政治の話、自分の家や親の自慢話などは避けるようにします。
自分のことばかり話さずにパートナーのことを立てるなど、周囲への配慮や会話の橋渡しを意識するようにしましょう。
結婚の報告ができたらあまり長居をせず2時間くらいを目安においとましましょう。パートナーから切り出してもらうのがおすすめです。
帰り際には女性からも「本日はお時間を作っていただき、ありがとうございました。これからもよろしくお願い致します」と簡潔に挨拶をしましょう。
挨拶をするときは和室の場合は座布団を外して、洋室の場合はイスから立って行うのがマナーです。
最後まで笑顔を絶やさずにいれば、良い印象を持ってもらえるでしょう。
結婚挨拶を終えて帰宅をしたら、まずはパートナーの両親にお礼の電話をしましょう。「先ほど無事に帰宅しました。本日はお邪魔させていただきありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願い致します」と本日のお礼と無事に家に着いたことを伝えます。
SNSなどの連絡先を交換した場合にはメールで連絡しても良いでしょう。また、結婚挨拶後3日を目安にお礼状を送ればより丁寧な印象を与えられます。
会ったことがあるパートナーの両親にお礼状を書く場合、形式的な文章より素直な気持ちを綴った方が喜ばれるでしょう。
「先日はありがとうございました。結婚のご承諾をいただき嬉しく思っております。お二人のような夫婦になれるよう〇〇さんと共に協力していきたいと思います。
これから結婚準備などでいろいろとご相談させていただくことがあると思いますが、引き続きよろしくお願い致します。」など、素直な気持ちを綴ってください。
初めて会ったパートナーの両親に手紙を書く場合も形式的なものより素直な気持ちで書いた方が喜ばれますが、「拝啓」や「敬具」などの頭語と結語を用いて相手への敬意を表すのがおすすめです。
「拝啓 先日はお忙しいところお時間を作っていただきありがとうございました。結婚をご承諾いただき嬉しさでいっぱいです。未熟なためご無礼があったかと存じます。
これから、結婚準備などでご相談させていただくことも多いかと思いますが、ご指導のほどよろしくお願い致します。またお二人にお会いできますことを楽しみにしております。 敬具」
このように、丁寧な文章を心がけましょう。
結婚挨拶はパートナーの両親と今後の関係性を作るための大切なイベントです。ここでは、パートナーの両親とより良い関係性を築くために、結婚挨拶で女性が備えておきたいマナーについて見ていきましょう。
結婚挨拶をする際には必ず手土産を準備するようにしましょう。日持ちのする和菓子や洋菓子などが一般的ですが、パートナーの両親がお酒を好むならお酒を手土産にするのもおすすめです。
おせんべいなどの「割れる」ものは縁起が悪いとされるため、避けた方が良いとされています。予めパートナーの両親の好みを聞いておき、喜んでもらえるようなものを選びましょう。地元の名物や特産品などをお土産にすれば、会話のきっかけにもなるためおすすめです。
結婚挨拶でパートナーの両親を訪問する前に、控えた方がいい話題をパートナーに確認しておきましょう。
事前に控えた方がいい話題を知っておけば、気まずい雰囲気になるのを防ぐことができます。また、その他にもパートナーの両親が好きな話題など、両親のことについて教えてもらっておけば会話をスムーズに行うことができるでしょう。
パートナーの両親に良い印象を持ってもらうためにも、結婚挨拶では清潔感のある上品な装いをしましょう。女性が結婚挨拶に伺う際にはワンピースやセットアップなどがおすすめです。
イスに座ったり、畳に座ったりするため、ミニスカートやタイトスカートなどは控えましょう。パンツスタイルでも問題ありません。お家にお邪魔するため素足は避け、必ずストッキングを着用するようにしましょう。
また、明るすぎる髪色や派手なメイク、ネイルなどは避け、ナチュラルで清潔感のある雰囲気に仕上げるのがおすすめです。
結婚挨拶で最初は丁寧な言葉遣いをしていても、会話が弾んでくるとついつい普段の言葉遣いが出てしまう可能性もあります。
結婚挨拶の場で過度にくだけた口調はふさわしくないため、常に丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
また、普段はパートナーのことを名前で呼び捨てにしていたり、あだ名で呼んでいたりする場合でも、パートナーの両親の前では「△△さん」や「△△くん」と呼ぶように気をつけてください。
結婚挨拶のためパートナーの両親を訪ねる際には、昼時を避けて時間を調整するようにしましょう。
昼時に訪問するとパートナーの両親に食事の手間をかけさせてしまうことになります。そのため、先方から時間の指定がなければ昼時や夕食前を避けて14時頃に訪問するのが良いでしょう。
結婚挨拶ではパートナーより先に話さないようにしましょう。結婚報告の挨拶ではパートナーが先に話を切り出し、女性はパートナーの話す内容をしっかり聞いて、促されてから話すようにします。
お付き合いしていることや、パートナーと温かい家庭を築いていきたいと思っていることなどを自分の言葉で話すのがポイントです。
コートを着用している場合は玄関前で脱ぎ、傘を使用している場合には玄関前で畳むようにしましょう。玄関に入る前に脱いだコートは、コートに付いた汚れを室内に持ち込まないよう、裏返して畳みます。
準備ができたら、服装や髪型に乱れがないかをパートナーにチェックしてもらってからインターフォンを押しましょう。
食事や宿泊を勧められた場合には、パートナーの両親との関係性に配慮して臨機応変に対応することが必要です。
食事を勧められた場合、ご挨拶に伺ったのだから遠慮する方が誠実な対応となる場合もありますが、すでに食事の用意をしてくれているなら、いただく方が良いでしょう。また、パートナーの両親とすでに親しい関係なら笑顔で応じても問題ありません。
「何か手伝えることはありますか?」と食事の手伝いを願い出るようにし、一度断られても「遠慮せずにおっしゃってください」ともう一度声をかけ、それでも断られた場合には手伝わないようにします。
また、パートナーの実家が遠方で日帰りが難しい場合にはホテルを手配しておくのが基本です。「是非泊まっていって」と言われた場合にはお言葉に甘えても良いでしょう。
プロポーズが成功した後に女性の両親、パートナーの両親に結婚挨拶を行い結婚の承諾をもらうことができたら、入籍の準備をします。役所で婚姻届けをもらい、記入漏れがないよう注意して記入し、2人で一緒に提出しましょう。
結婚式を挙げる場合には、挙式会場を探す必要があります。情報収集して2人でブライダルフェアに参加し、下見をしてから決めるのがおすすめです。挙式会場が決まれば招待する人を決め、招待状を発送します。
それと同時に式場のスタッフと打ち合わせをして、結婚式のプランや披露宴のイベントなどを決めていきます。結婚指輪も式までに間に合うよう、早めに手配をしておきましょう。
結婚挨拶の大まかな流れや、女性が備えておきたいマナーについて解説しました。パートナーの両親は、これから家族になる大切な人です。
笑顔を絶やさず素直な気持ちで結婚挨拶をすれば、パートナーの両親にも素敵な人だと思ってもらえるでしょう。
記事の内容を参考に結婚挨拶で備えておきたいマナーを理解し、結婚挨拶を成功させてください。