結婚祝いのお礼状の書き方は?お礼状の書き方マナー5つと注意点7つ

結婚祝いをくださった方にお礼状を書こう

結婚式が終わったら、結婚祝いをくださった方に感謝の気持ちを込めてお礼状を書きましょう。


しかし、普段お礼状を書く機会がほとんどなく、どのような文面にすればいいのか悩んでしまう人も多いでしょう。そんな人のために、結婚祝いのお礼状の書き方のマナーや、お礼状を書くときの注意点などを詳しく紹介していきます。

結婚祝いのお礼状書き方マナー5つ

結婚祝いのお礼状は、ふたりの門出をお祝いしてくださった方に「ありがとう」の気持ちを伝える大切なものです。


せっかくお礼状を送ったのに、マナー違反があっては相手もがっかりしてしまいます。ふたりの感謝の気持ちをきちんと伝えられるように、結婚祝いのお礼状の書き方の基本的なマナーをしっかりと確かめていきましょう。

マナー1:お礼状を出す時期は?

結婚祝いをいただいたら、受け取った当日、または翌日までにはお礼状を出すのがベストです。どうしても難しい場合には、先に電話でお礼を伝えた上で、遅くとも1週間以内にはお礼状を出すようにしましょう。


結婚式の後は新婚旅行や新生活の準備など、何かと慌ただしい時期です。お礼状を送る人のリストを作成する、文面を考えておくなど、事前準備をしておけばスムーズにお礼状を送ることができます。

マナー2:便せんや封筒はどんなものが良い?

結婚祝いのお礼状を出すときの便せんや封筒は、白い無地のもの、または薄い色で罫線のみ入ったシンプルなものが相手を問わず使用できます。


相手との関係性によっては、結婚式を思わせる品のあるデザインのものや、季節感のあるものを使うのもいいでしょう。


封筒は白の二重封筒を使用するのが一般的です。便せんを三つ折りにして入れられるサイズを選びましょう。

マナー3:縦書きにすべき?横書きにすべき?

正式なお礼状は、縦書きにするのがマナーとされています。そのため、結婚祝いのお礼状を送る相手が職場の上司など目上の人の場合は、縦書きにするのがおすすめです。


しかし、便せんや封筒と同じく、相手との関係性によっては横書きでも問題ないでしょう。

マナー4:どんなペンを使って書けばよい?

結婚祝いのお礼状を書くときには、一般的には筆ペンや万年筆を使って書くのが良いとされています。


しかし最近では、筆ペンや万年筆を普段使いしている人が少なくなっています。筆ペンや万年筆を持っていない場合は、黒や濃いめの青のボールペンを使って書きましょう。


どんなペンを使用するかよりも、一文字ひともじ感謝の気持ちを込めてお礼状を書くことが何よりも大事なことだと心にとめておきましょう。

マナー5:お礼状には時候の挨拶を入れよう

結婚祝いのお礼状には、送る月に合わせて時候の挨拶を入れましょう。


時候の挨拶とは、手紙の最初に書く季節をあらわす言葉を使った文章です。お礼状を書く上で必要不可欠なものと言えます。


目上の人には短く表現した「漢語調」、親しい人には少し砕けた表現の「口語調」と使い分けましょう。

目上の方【漢語調】親しい方【口語調】
1月初春の候、新春の候、迎春の候、厳寒の候、大寒の候、寒冷の候正月気分も抜け、寒さ厳しき折から、厳しい寒さが続きますが
2月向春の候、立春の候、春寒の候、余寒の候、晩冬の候、残寒の候立春とは名ばかりで、梅のつぼみもそろそろ膨らみ始めました
3月早春の候、春分の候、春風の候、浅春の候、春雨の候、弥生の候寒さも緩み、次第に春めいてまいりました、日増しに暖かくなってまいりました
4月陽春の候、春暖の候、桜花の候、花冷えの候、春日の候春光うららかな季節となりました、春も深くなり、桜の便りが聞かれるこの折
5月新緑の候、若葉の候、青葉の候、薫風の候、立夏の候新緑の美しい季節となりました、風薫る五月、吹く風も夏めいてまいりました
6月梅雨の候、入梅の候、初夏の候、向暑の候、麦秋の候初夏の風に肌も汗ばむ季節となりました、うっとうしい梅雨の季節、爽やかな初夏を迎え
7月盛夏の候、猛暑の候、炎暑の候、酷暑の候、大暑の候暑さ厳しい折から、連日厳しい暑さが続いておりますが、本格的な夏を迎えました
8月残暑の候、晩夏の候、秋暑の候、立秋の候、初秋の候残暑厳しき折、まだ暑い日が続いておりますが、立秋とは名ばかりで
9月初秋の候、秋分の候、新涼の候、残暑の候、新秋の候朝夕はめっきり涼しく、いまだ暑さが残りますが、暑さ寒さも彼岸までと申しますが
10月秋冷の候、仲秋の候、紅葉の候、夜長の候、秋晴れの候日増しに秋も深まり、爽やかな秋晴れの日が続いております、さわやかな好季節
11月晩秋の候、深秋の候、落葉の候、向寒の候、季秋の候秋も一段と深まり、肌寒い日が続きますが、紅葉の美しい季節になりました
12月初冬の候、師走の候、寒冷の候、新雪の候、歳末の候めっきり寒くなり、寒い日が続きますが、今年も残りわずかとなってまいりました

結婚祝いのお礼状で注意すること7つ

結婚祝いのお礼状を書くときには、注意することが7つあります。


お礼状を書くときの細かな決まり事について、些細なことだと感じる人もいるでしょう。しかし目上の人など、マナーを気にする人も多くいます。


普段意識しないようなとても細かいマナーもあるため、しっかりチェックしてからお礼状を送るようにしましょう。

注意すること1:感謝の気持ちを綴ること

もっとも注意すべきことは、結婚祝いのお礼状には感謝の気持ちを綴るということです。


「お礼状」と聞くと、お祝いを頂いたことに対する「お返し」と考えがちです。しかし本来お礼状というものは、お祝いをして頂いたことに対する感謝の気持ちを相手に伝えるためのものです。


そのため、相手に「ありがとう」の気持ちが伝わるような文章を書き送りましょう。

注意すること2:句読点はつけないようにする

お祝いごとの文面では「区切りや終わりをつけない」という意味を込めて、句読点はつけないようにするのがマナーです。そのため結婚祝いのお礼状にも、句読点はつけないようにしましょう。


目上の人へのお礼状には注意を払う必要がありますが、親しい人へ送る場合にはそこまで気にする必要はありません。

注意すること3:忌み言葉に気をつける

結婚祝いのお礼状を書くときには、お祝いにふさわしくないとされる忌み言葉に気をつけましょう。


「別れる、去る、切る、帰る、戻る、分ける」などが忌み言葉にあたります。また「再び、次々、いろいろ、いよいよ」などの重ね言葉も、『再婚』や『不幸の繰り返し』などを連想させるため、お礼状では避けるのがベターです。


「帰る」を「帰省する」、「いろいろ」を「たくさん」にするなど、別の言葉に言い換えるようにしましょう。

注意すること4:ラブラブ話にしない

結婚祝いのお礼状を書くときには、ラブラブ話や自慢話はしないようにしましょう。


お礼状の本来の目的は「相手に感謝の気持ちを伝えること」です。ラブラブな話ばかりしていては、肝心のお礼の気持ちが伝わりません。


未婚の友人にお礼状を送る場合には、文面に十分配慮しましょう。

注意すること5:内祝いののしには旧姓も記載する

結婚祝いの内祝いを贈る場合には、のしに旧姓も記載するのを忘れないようにしましょう。


相手が新姓になじみがない場合、内祝いののしが新姓のみだと誰からの贈り物かが分からない可能性が考えられます。内祝いを受け取る相手のことを考え、新姓だけでなく旧姓も一緒に記載して贈るのがマナーです。

注意すること6:新居の住所と二人の氏名を必ず入れる

結婚祝いのお礼状は、新居の住所と二人の氏名を必ず入れて送りましょう。贈り物や年賀状の送付など、結婚後のお付き合いに必要になります。


携帯の電話番号やメールアドレスを入れるときには、新郎新婦どちらのものかをしっかりと記載しましょう。


結婚祝いをいただいている時には中身を確認し、お礼状にひとこと感想を添えることで、よりいっそう感謝の気持ちが伝わるでしょう。

注意すること7:今後のお付き合いのあいさつも忘れずに

結婚祝いのお礼状を書くときには、「新居に遊びに来てください」など今後のお付き合いのあいさつも忘れずに入れましょう。


お礼状を送る相手が兄弟姉妹や親しい友人だったとしても、相手に敬意を払い、分別ある大人として礼儀をわきまえたあいさつをするのが大切です。

内祝いがすぐに送れないときは電話でお礼を伝えよう

内祝いは通常1ヵ月以内にお返しをするのがマナーです。しかし予定がたてこんでいたり、すぐに内祝いが贈れない場合もあるでしょう。


内祝いがすぐに贈れないときは、結婚祝いをいただいてから数日以内に電話で直接お礼の言葉を伝えましょう。メールでお礼を送るのは正式なマナーとは言えないため、特に相手が年長者など目上の人の場合は避けるのが賢明です。

結婚祝いのお礼状相手別文例3つ

結婚祝いのお礼状の文面は、相手との関係性に合わせて考えることが重要です。


基本的には
①お祝いに対するお礼
②内祝いを贈った事を伝える言葉
③これからのお付き合いをお願いする言葉
この3点を意識して文面を考えるといいでしょう。


ここでは相手別にお礼状の文例を3つ紹介します。参考にしてください。

相手別文例1:目上の人へ向けたお礼状

目上の人へ向けた結婚祝いのお礼状は、失礼がないようにマナーをしっかりと守った文章にするのがいいでしょう。


見慣れない文章のため多少堅苦しい印象を受けますが、礼儀作法に則り文例通りに文面を組み立てるのが一番です。

文例

目上の人に向けたお礼状の例文を紹介していきます。


お礼状を送る時期に合わせて時候の挨拶を変更すれば、問題なく使用できる内容となっています。


お礼状を送る相手と親しい間柄なのであれば、「〇〇の時には大変お世話になりました」など、相手との思い出深いエピソードを加えるのもいいでしょう。

謹啓 晩秋の候 ○○様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます この度は 私どもの結婚に際し過分なお祝いを賜り 誠にありがとうございました お礼のしるしに 心ばかりの品をお贈りさせていただきます ご笑納頂ければ幸いです 新居に落ち着いて○週間 ようやく新しい生活にも慣れ始めたところです 今後は二人で力を合わせ 明るい家庭を築いていく所存です どうか温かくご指導くださいますようお願い申し上げます 末筆ながら ○○様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます 敬白

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相手別文例2:親戚の方へ向けたお礼状

親戚の方へ向けた結婚祝いのお礼状は、目上の人へ向けたお礼状ほどマナーを厳守する必要はありません。


文例で基本をおさえつつ、感謝の気持ちなどは自分の言葉で綴り、気持ちのこもった文面を考えるのもいいでしょう。

文例

親戚の方へ向けたお礼状の例文を紹介していきます。


もう少し柔らかい文章にしたい場合は、「私たちの結婚祝いに おしゃれなティーセットを贈っていただき ありがとうございました 休みの日のティータイムを 夫婦揃って楽しんでおります」など、頂いた結婚祝いにまつわるオリジナルのエピソードを加えるといいでしょう。


「新居にお立ち寄りくださいね」など、語尾に「ね」や「よ」を付け加えれば、さらにカジュアルな文章にできます。

拝啓 さわやかな秋晴れの日が続いておりますが 皆様いかがお過ごしでしょうか この度は私達の結婚に際し 心のこもったお祝いの品を頂き誠にありがとうございました ささやかながら心ばかりの品を別便にてお贈りいたしましたので どうぞお納めください ようやく新居も片付きましたので 近くにお越しの際はぜひ新居にお立ち寄りください 未熟ではありますが 二人で助け合い 温かな家庭を築いていきたいと思っております これからも変わらずご指導をよろしくお願い申し上げます 敬具

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相手別文例3:友人へ向けたお礼状

友人へ向けた結婚祝いのお礼状は、特に堅苦しい形式にとらわれる必要はありません。お礼の言葉と感謝の気持ちを伝えることを忘れずに、自分の言葉で素直に綴るといいでしょう。

文例

友人へ向けたお礼状の例文を紹介していきます。


この前はとても素敵な結婚祝いありがとう! 嬉しかったです!


センスのいいお皿を頂いたおかげで 食事の時間が楽しみになりました


ささやかですが 私たちからも感謝の気持ちを込めて内祝いの品を贈ります


まだ新しい生活には慣れないけれど 二人で力を合わせて 温かい家庭を築いていけたらと思っています


是非新居にも遊びに来てください


これからもどうぞよろしくお願いします

結婚祝いのお礼状は感謝の気持ちを込めて書こう

結婚祝いのお礼状は、感謝の気持ちを込めて書くことが一番大事なポイントです。


細かなルールがいくつもあるため、悩んでしまうこともあるでしょう。しかし、お礼の言葉や感謝の気持ちをきちんと伝えることで、今後の親交を深めるきっかけにもなります。


基本的なことを守るのはもちろんですが、相手のことを思い浮かべて書いた気持ちのこもった文章は、しっかりと相手の心に届くでしょう。