マリッジブルーとは、結婚を控えた人が不安、焦り、嫌悪感などを抱く現象を言います。マリッジブルーというと女性に焦点が当てられがちですが、男性も陥ります。
結婚によって生活が一変したり、家族を持つことの責任の重さを実感するなどして、憂鬱な気持ちになってしまうマリッジブルーは、誰にでも現れる可能性があります。たとえマリッジブルーを感じたとしても、恐れず冷静に受け止めましょう。
結婚前にマリッジブルーを経験する人は多いと言われています。男女ともに、多かれ少なかれ結婚に対して不安感を持ってしまうことはよくあります。しかし、マリッジブルーは時間とともに解消されるという意見もあります。
つまり、マリッジブルーは一過性であり、深刻化するケースは少ない現象です。しかし、マリッジブルーで悩んでいる人にとってはつらい現象であり、婚約破棄に繋がってしまうこともあるため、しっかりとした対処が必要でしょう。
マリッジブルーは誰でも陥る可能性があります。そして、人それぞれ異なる原因があります。結婚を控えてマリッジブルーに悩んでいる人は、まずその原因を探ってみましょう。
自分の本当の気持ちや、今まで知らなかった自分の内面を知ることもあるでしょう。そして、原因が見つかれば、マリッジブルー解消の糸口もつかめます。ここからは、マリッジブルーになる6つの原因をみていきましょう。
結婚式の準備はやるべきことが多く、スケジュールが厳重に決められており、気を遣うべき事柄が多岐にわたります。
それまでデートや自分のために使っていた時間の多くを、結婚式の準備のために割くことになります。さらに、結婚式の準備などで相手ともめたり、不信感や頼りなさを感じることもあるでしょう。
結婚式の準備で、「こんなにストレスを感じるなら結婚したくない」とマリッジブルーに陥ることがあります。
結婚後、多くの女性は姓が変わり、環境が変化します。結婚を機に、まったく知り合いのいない土地に引っ越したり、退職を余儀なくされる人もいるでしょう。
大なり小なり受けていた両親の庇護の元から旅立つ人もいるでしょう。授かり婚の人は、結婚に加えて初めての出産という大きなイベントも待っています。そのような大きな環境の変化に対しての不安や恐怖から、マリッジブルーになることもあります。
結婚願望があり、プロポーズを待ち望んでいた人でも、マリッジブルーを引き起こします。
プロポーズを受けた際は舞い上がってしまい、後先考えずに承諾したものの、現実的に結婚生活を思い描いてみると「この人でいいのか」「本当にこのまま結婚してよいのか」と自問自答し、不安感が強くなることは往々にしてあります。
プロポーズを安易にOKしてしまったことへの後悔が、マリッジブルーに繋がってしまいます。
結婚に対して家と家との繋がりを重要視しているご両親も多くいます。しかし、結婚相手の家庭が、自分の家庭と同じ価値観や文化、常識を持っているとは限りません。むしろ、異なることの方が多いでしょう。
また、人と人には相性があり、どうしてもソリが合わない義両親・義兄弟もいるでしょう。特に、義家族との同居を考えるケースで相性が悪ければ、不安や心配はより大きくなり、マリッジブルーになってしまう可能性があります。
結婚の準備を進めていく中で、相手と意見が衝突したり、価値観の違いが露わになって、次第に相手への愛情や信頼が少なくなってしまう場合があります。
また、極端な例では結婚が決まった後に相手の金銭や異性関係のトラブルが発覚することもあります。決定的な出来事がなくても、小さな不満が募ってマリッジブルーという形で爆発してしまうこともあります。
日々なるべく自分の気持ちを伝える努力をし、誠実に話し合いができる関係を二人で築いておきましょう。
結婚後、自分の時間がなくなることへの不安から、マリッジブルーになってしまうこともあります。最近では共働きの家庭が増え、仕事と家事や育児の両立に関する葛藤も多く、家庭を持つことで男女ともに自分の時間が少なくなる傾向にあります。
独身時代のように自分のために使える時間は少なくなりますが、家族と過ごす時間のすばらしさに意識を向けると、気持ちが楽になるかもしれません。
マリッジブルーの原因を突き止めたら、それに対する解消に取り組んでみましょう。マリッジブルーはもちろん辛いものですが、それを乗り越えれば、絆がより深まったり、相手に対して愛情が増すことも考えられます。
しっかりと相手や自分の気持ちと向き合い、マリッジブルーを克服して結婚への弾みをつけましょう。それでは、マリッジブルーを乗り越える7つの対処法をご紹介します。
前述したとおり、相手に対する不満や不信感、いら立ちがマリッジブルーにつながります。
特に、結婚準備の忙しさや相手との意見の相違、ちょっとしたすれ違いからの不穏な空気で、二人の関係が悪化していくこともあります。こんな時は、二人の楽しかった思い出や相手を好きになった時の気持ちを振り返ってみましょう。
結婚を決めた時の喜びや楽しかった気持ちを思い出すことで、相手への愛情を再確認できます。
一人で考えていると、将来への不安や相手への不満を募らせてしまうだけです。マリッジブルーが悪化してしまう前に、相手とじっくり話し合ってみましょう。
不安や不満を伝えるだけでも、マリッジブルーが解消されることもあります。また、互いに誤解していることが分かる場合もあります。
また、いら立っていたり元気がない時に、相手はどう接して良いか戸惑っていることもあるため、相手としっかり向きあうことは大切です。
例えば、漠然とした不安や焦りなどは、周囲に吐き出してみましょう。
その場合、既婚者の先輩や家族、信頼できる友人などに聞いてもらえると良いでしょう。話すだけでスッキリしたり、経験者から有意義なアドバイスをもらえたり、気持ちを軽くしてくれるかもしれません。
マリッジブルーに陥っている人は、自分だけが悩んでいると考えがちです。しかし、原因はさまざまでも同様にマリッジブルーを経験している人はたくさんいます。
明確な原因がなく、漠然とした曖昧な不安で悩んでいるときは、とにかく明るい二人の将来を想像してみましょう。
結婚を決めた理由も相手の良いところも必ずあるはずです。小さな苦労やつまずきがあったとしても、二人でいる幸せな時間が将来的に続いていることを想像することは、それほど難しくないでしょう。
まず良いことだけを考えるようにする姿勢は、マリッジブルーの解消以外の場合にも役立つでしょう。
「義家族とうまく付き合おう」「結婚式を完璧に終えよう」など自分に課題を課すほど、人は追い詰められていきます。
時には、結婚式までのプロセスをいったん止めてみると、気持ちがリフレッシュできるでしょう。例えば、結婚式の準備を小休止して、小さな旅行をしたり、結婚とは無関係のイベントに参加してみたり、好きな本や映画を見るのも良いでしょう。
結婚前にやっておきたいことにチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
前述したとおり、マリッジブルーは一時的なものである場合がほとんどです。過ぎてしまえば、結婚後自分がマリッジブルーを経験したかどうかさえ、覚えていない人もいるでしょう。
忙しい時期は不安や不満にさいなまれていたことも、後から思い出してみると良い思い出と感じることがあるかもしれません。
解決しようとあれこれ策を練るより、「いつか解消されるでしょう」と、のんびり構えているほうが早く解決することもあります。
人は未知のものに不安や恐れを抱きます。つまり、結婚前に同棲してみることで、マリッジブルーのもとになる不安や恐れを拭える可能性があります。
相手に対する不満も、環境の変化に対する不安も杞憂で、同棲してみたら解消される可能性があります。ただし、逆に相手への不満が高まったり、自分が結婚に向いていないことが分かるなどの可能性や、ご両親が反対する場合もあるため、十分に注意が必要です。
先に述べたように、マリッジブルーを解消するには、いくつかの原因とそれに対する対策があります。実際、多くの人が経験するマリッジブルーはそれほど深刻なものではなく、これらの解決策で解消されていきます。
しかし、中にはとても根が深く、残念ながら何をしても解決が難しいというケースもあります。そのような際はどのように考え方や対処をシフトしていくかを紹介します。
何をしてもマリッジブルーが解消されない場合は、心の奥で本当の自分が結婚を拒否している可能性があります。
世間体や年齢的な焦り、両親を悲しませたくないなどの理由から目を伏せていた問題が、どうしても自分の中で解消できない場合です。
この場合は、一度冷静になって立ち止まり、本当に今の相手と結婚したいのかをもう一度考えてみましょう。ここでは、正直に自分の気持ちだけと向き合うことが重要です。
自分の気持ちと向き合った結果、どうしてもぬぐえない問題が発生したら、一度結婚を白紙に戻し、婚約を破棄するという手段も考えられます。
相手に対する不信感、嫌悪感などに目をつぶってまで結婚しなければならないということはありません。この場合、相手や家族の気持ちなどを考えると苦難を伴いますが、やはり大事なのは自分の気持ちです。
問題を先延ばしにすることなく、将来後悔しないために今決断することも重要です。
いざ結婚が現実的になってくると、不安や焦りなどで辛くなるマリッジブルーはよくある現象で、多くの人が乗り越えて結婚しています。
しかし、中には深刻な状況になってしまう場合もあります。結婚はゴールではないので、自分の気持ちに正直になり、冷静な判断をすることも重要です。
結婚する相手とは、お互いに心を開いて向き合い、マリッジブルーに打ち勝ちましょう。