【これで完璧】婚姻届の書き方|全ての疑問を解決する10ステップ

まずは準備からはじめよう

結婚が決まると新居を探したり、家具をそろえたりするなど、新生活にむけてワクワクしながら準備を始める人も多いでしょう。


ワクワクする結婚準備の中でも大切なのが「婚姻届」です。婚姻届には書き方や、提出の仕方に決まりがありますので早めに準備をしましょう。

婚姻届のもらい方

婚姻届の入手方法は次の3とおりです。


・自治体の役所窓口でもらう
婚姻届は、市区町村の役所でもらうことができます。時間内に行けなかったとしても宿直室などにも置いてありますので、時間外でももらうことはできます。


・インターネットでダウンロードする
ご当地婚姻届やキャラクターデザインなど様々な婚姻届があります。インターネットのサイトからダウンロードすることができます。必ず「A3」用紙に印刷しましょう。


・雑誌などに付いている付録を利用する
結婚情報誌などには付録として、可愛いデザインの婚姻届がついていることがありますので、利用してもいいでしょう。

婚姻届を出す理由

婚姻届を出す理由として一番重要なのが「法律で認められた夫婦」になることです。


最近では事実婚のカップルも増えていますが、法律的に問題なく過ごしたいというのであれば婚姻届を出したほうがいいでしょう。

  • 相手が病気やケガで入院をした時や手術を受ける時などに、同意書の記入ができず医師の説明を聞くこともできない。
  • 扶養控除など税的軽減措置を受けることができない。
  • お互いの財産の相続権がない。
  • 子供は母親の戸籍にしか入れず、父親の扶養を受けることなどができず財産の相続権もない。

婚姻届で使う印鑑の種類

婚姻届には印鑑を押す欄がありますが、その印鑑はどれでもいいというわけではありません。印鑑には実印、認印、銀行印、シヤチハタなどの浸透印と、いろいろな種類がありますが、婚姻届は公的文書になるので浸透印は使用できません。


シヤチハタなどはゴム印のため押し方によっては字がつぶれる恐れがあるなどの理由で婚姻届には使用できませんが、その他でしたら100均で販売されている印鑑でもかまいません。

婚姻届けの書き方10STEP

婚姻届を受け取り、実際に記入し始めると「ここはどう書けばいいのか?」など書き方に悩むことがあります。


ここからは記入する時に悩みがちな箇所の書き方を詳しくみていきましょう。

婚姻届STEP1:届け日を決めよう

婚姻届の記入内容に漏れや訂正が無く、必要書類もそろっていれば、役所窓口に婚姻届を提出した日が入籍日となります。


入籍日を結婚記念日とするのか、結婚式を挙げた日なのか一緒に住み始めた日なのかなど、カップルによって記念日の考え方も変わってくるでしょう。


届け出日は2人で話し合って決めましょう。

婚姻届STEP2:名前・住所・本籍は入籍前のものを書こう

婚姻届の書き方で迷うのが、氏名・住所です。入籍をして男性の苗字を名乗る場合、女性は旧姓を記入するのか新しい名字を記入するのか迷う人もいるでしょう。


婚姻届の書き方としては、氏名、住所、本籍は、入籍前のものを記入します。


本籍地も入籍前のものを記入します。正確な番地まで書く必要があるので、取り寄せた戸籍謄本を見ながら間違えないように記入しましょう。

婚姻届STEP3:父母欄の続柄に注意

書き方に注意をしたいのが父母の名前と続柄で、父母の名前は実の両親の名前を記入します。


両親の婚姻関係が続いている場合は、父親はフルネームで記入し母親は名前のみ記入します。両親が離婚している場合は、両方とも現在名乗っているフルネームを記入します。


続柄の欄は、両親にとって何番目の子供であるか、ということを示す欄になりますので、長男・二男などと記入します。次男次女は「二男、二女」となりますので書き方を間違えないようにしましょう。

婚姻届STEP4:新しい本籍ってどこにすればいいの

本籍地は自分たちが自由に決めることができます。新しく本籍地を決める方法としては以下の決め方があります。


・自分たちがこれから住む市区町村を本籍地にする
・思い出の場所を本籍地にする
・相手の実家、もしくは自分の実家の本籍地と同じにする


日本の土地台帳に記載されている場所であれば、どこでも本籍地にできますが、戸籍謄本は本籍地の役所でしか発行されません。あとから変更はできますが話し合って決めましょう。

婚姻届STEP5:夫妻の職業欄の書き方ポイント

「夫妻の職業欄」は当てはまる項目にチェックを入れるだけなのですが、少し分かりにくく、書き方を勘違いする人もいます。


婚姻届に「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事」とありますが、ただ単に自分達の職業を書けばいいのではありません。


結婚前まで実家で家族と同居していて戸籍も同じ場合は、実家の家族の中で一番収入が多い人の職業を記入します。結婚前に一人暮らしをしていて、戸籍も自分が筆頭者の場合は、自分の職業に当てはまる欄にチェックを入れます。


「夫妻の職業」となっている欄もありますが、ここは国税調査が行われる年だけ記入します。

婚姻届STEP6:その他欄には何を書けばいい

職業欄の下に「その他」という欄がありますが、ここの書き方としては以下のケースに当てはまる人のみが記入します。


・未成年者が入籍をする場合、未成年者の親のフルネームを記入し捺印をします。
・両親が養父母の場合、夫(妻)の養父○○○○、夫(妻)の養母○○○○と記入し捺印をします。
・結婚後、名乗る名字の字体を旧字体から新字体へ変更したいときに記入し捺印をします。
(例)夫の苗字の「廣」という漢字を「広」に変更してください。と記入しそれぞれの旧姓の印鑑を押します。

婚姻届STEP7:証人は誰に頼むべき

婚姻届の証人には「成年であること」という以外に書き方や条件に決まりごとはありません。


夫側の両親に頼む、夫と妻それぞれの親に頼む、親しい友人や職場の上司に頼むなど2人で相談して決めましょう。


結婚は喜ばしい出来事なので、証人になることを嫌がる人は少ないでしょう。必ず自筆で氏名、住所、本籍地を記入してもらいます。また夫婦で証人になってもらう場合は、違う印鑑を押印しなければならないので注意しましょう。この場合もシヤチハタは使用できません。

婚姻届STEP8:書き間違えてしまったときはどうすればいい

書き間違えても慌てず、間違えた個所に二重線を引き、欄外に訂正印を押せば大丈夫です。


修正液は使用できませんので気をつけましょう。摩擦熱を利用して間違えた個所を消すことができるペンがありますが、婚姻届を書くときには使用しないでください。


婚姻届を受け取る際に予備を準備しておくと、1枚は書き方を確認するための練習用として使えるので安心です。

婚姻届STEP9:捨印とは

捨印とは、文書の欄外や余白部分にあらかじめその文書で使用した印鑑を押しておくもので、公的文書には必ず記載されています。


捨印の目的は、「軽微な間違いであれば、そちらで訂正をしていただいて構いません」という意思表示で、捨印の下などに訂正した個所を記載することで効力が生まれます。


婚姻届の場合、欄外に捨印を押す枠がありますので自分達が署名捺印で使用した印鑑を押しましょう。

婚姻届STEP10:提出のタイミングや場所を相手と相談しておこう

婚姻届は本籍地もしくは住所のある最寄りの市区町村の役所に、郵送で提出することも可能です。ただ郵送の場合、役所に届いて手続きが終わった日が入籍日となるので、自分が「この日に入籍したい」と思ってもずれる場合があります。


婚姻届を届け出た日が入籍日となりますので、どのタイミングで提出をするのかは、2人できちんと話し合いましょう。

こんな婚姻届を出す際には

日本人同士で別姓の場合、婚姻届の書き方は以上で述べてきたとおりです。しかし、外国籍の人と結婚する場合や、同姓(名字が同じ)の人と結婚する場合は、書き方が異なるので注意が必要です。


続いて、婚姻届の書き方が少し異なる場合についてみていきましょう。

国際結婚の場合

相手が外国人で入籍後も日本に住む、もしくは入籍後に相手の国に行くという場合は、まず相手が住民票を登録しているかを確認しましょう。短期ビザの場合、住民票はありませんので、国名のみ記入することになりますが、長期ビザなどの場合は住所の記入が必要です。


その他、外国人の名前はカタカナ(中国など漢字表記のある国の人は漢字)で記入、一番下の届出人の欄はアルファベットで記入、外国人の父母の名前にはコンマ(,)を入れるなどの注意事項があります。


先に外国で結婚をしていて後から日本の役所に届け出る場合の書き方は、基本的に同じですが届出人欄と証人欄の記入がいりません。ただしどちらの場合も日本人側は捺印が必要ですし、必要書類も準備しましょう。

同じ姓の人が記入をする場合

同じ名字の人同士が婚姻届を記入する場合も、基本的な書き方は別姓の人の場合と同じです。ただし、捺印する印鑑は字体を変えるなど、別のものを用意しましょう。


証人を両親にお願いする場合は、さらに違う印鑑を用意することになります。

婚姻届の書き方をマスターして新しい人生への一歩を!

新しい生活をスタートするにあたり重要な意味合いをもつ婚姻届。せっかく記入したのに不備があって受理されないと、記念日も台無しになってしまいます。


役所に提出をする前にしっかりと書き方を確認して、スッキリと新生活の一歩を踏みだしてください。