妊娠の安定期とはいつからなのか気になる方も多いと思います。
妊娠初期にはつわりや強い眠気、めまいなどいろいろな症状が表れます。しかし、妊娠からおよそ5か月くらいになると、人によってはこれらの症状が少し軽くなってくるようです。
妊娠5か月頃から母体や胎児の状態が安定し始めるため、この時期が安定期と言われます。安定期に入ると、母体と胎児にさまざまな変化が起こり始めます。
安定期に入ると、母体では胎児を育てる環境が整ってきます。そのため、妊婦の身体の変化や、胎児が大きくなるなどの理由で、徐々にお腹が大きくなり始める時期になります。
また、胎児が成長して大きくなってくることで、胎動を感じるようになるのも安定期に入った時期くらいからとなります。
人によっては、つわりなどの症状が軽くなることもあり、食欲が戻ってきたり、寝つきが良くなっていくこともあります。
安定期に入ると母体では胎児を育てるための環境が整ってきます。それに合わせて、妊婦の身体にはいろいろな変化が起こります。
妊娠初期の不安定な体調や、つわりが酷い方は、いつから症状が落ち着くのか気になる方もいるでしょう。
妊娠による急な身体の変化に驚いたり、心配したりなどすることのないように、安定期に入れるとどのような身体の変化が起こるのか、把握しておくようにしましょう。
安定期に入ると、徐々に胎児も成長して大きくなっていきます。
この頃の子宮の大きさは大人の頭ぐらいのサイズになり、お腹が目立つようにもなってきます。
ただし、身体の変化の具合には個人差があるので、安定期に入ってもあまりお腹が目立たないという妊婦もいます。
そのため、周囲に妊婦であることを把握してもらうためにも、また、子宮への血流を阻害しないためにも、まだお腹が目立たない状態でもゆったりとしたマタニティウェアを着るようにすると良いでしょう。
安定期に入ると母乳の準備をするためのホルモン分泌も始まるので、乳腺が急激に発達する時期でもあります。
安定期に入って、乳腺の発達が起こることで1カップ〜2カップもバストサイズが大きくなる人もいます。乳腺の発達を妨げないようにするためにも、窮屈な服装を避けて、乳腺を圧迫しないようにすることがおすすめです。
いつからマタニティブラを着用すればいいのか悩んでいる方は、この時期から着用すると良いでしょう。
いつから胎動を感じるようになるのか気になる方も多いと思います。一般的に安定期に入ると胎動を感じるようになるという方が多いようです。
ただし、安定期に入っても仕事をしていてよく動いていたり、皮下脂肪が多い人などは胎動が感じにくい場合もあります。
胎動を感じる時期には個人差があるので、安定期に入って胎動を感じない場合でも、病院で胎児の心拍確認ができていれば心配する必要はありません。
安定期に入るとつわりの症状が落ち着いてきて、食欲が戻ってきたり、寝つきが良くなったりする方が多いようです。
また、胎児の状態も安定してくることから、母体の精神状態も安定しやすくなります。そのため、ポジティブ思考で前向きになるため、外出や趣味などに意欲的な気持ちを取り戻すことができます。
ただし、つわりの症状には個人差があるので、安定期に入ってもなかなか気分が安定しないという人もいます。
妊娠線はいつから出てくるのでしょうか。安定期になると妊婦のお腹は大きくなっていきます。お腹が大きくなることで、お腹の皮膚が引き伸ばされる状態となります。
その際に、お腹にひび割れたような赤い筋状のものができ、それを妊娠線と呼びます。
また、急激な体重の増加や、肌が乾燥して皮膚が伸びにくくなったりすることなども妊娠線の原因となります。妊娠線を予防するためには、体重管理をすること、また保湿クリームなどで乾燥対策をしたり、マッサージをするなどの方法があります。
妊娠中は腸の働きが弱くなります。また、安定期に入る頃には子宮も大きくなっているので、その子宮が腸を圧迫して便が出にくい状態となってしまいます。
そのため、こまめな水分補給をしたり、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランス良く摂取するなどの便秘対策を行うようにしなければいけません。
また食事だけではなく、適度な運動やマッサージなども便秘対策に適しています。もし便秘が酷い場合は自己判断せずに医師に相談するようにしましょう。
妊娠をするとメラニンの分泌が促進されます。
メラニンは肌を強くする効果があると言われていますが、メラニンが増えることで色素沈着が起こり、シミができやすくなったり、脇や乳首、デリケートゾーンなどが黒ずんだりなどします。
ただし、出産後はメラニンの分泌量も戻っていくため、徐々に黒ずみも戻っていきます。
いつから胎児がヒトらしい姿に成長してくるのか気になる方もおおいでしょう。妊娠3か月頃から四肢や顔のパーツが形成され、脳の神経細胞も発達してきます。
安定期に入る頃には胎児の大きさは、約100gほどになり、レモン1個分と同じくらいだと言われています。
安定期の成長具合を知ることで、お腹の中の赤ちゃんが今どんな姿をしているのかイメージがしやすくなるでしょう。
安定期に入るまでの妊娠初期の期間では、胎児はまだまだ小さい状態です。しかし、妊娠初期の頃から臓器や神経などの重要な器官は形成されていきます。
安定期に入る頃には、体の器官の大半が形成され、赤ちゃんらしい姿になります。
手足に爪が生え始め、皮膚や筋肉も形成されていきます。また前頭葉も発達し始め、お腹の中で動き回るようになります。
安定期に入った胎児には皮下脂肪が付きはじめ、だんだんとふっくらとしてきます。
また、胎脂が胎児の体全体を覆うようになり、これによって羊水の中でも、胎児の体がふやけずに済むだけでなく、生まれた後の皮膚も守られます。
安定期に入った頃には胎児の代謝機能が発達してきて、自分で熱を発するようになります。また先ほど紹介した胎脂は、その熱を逃さないように胎児の体を保護してくれます。
胎脂は脂質とタンパク質でできており、粘度のあるクリーム状の物質です。
胎児の体を保護するだけでなく、出産時に産道を通りやすくする潤滑油の役目も果たしてくれます。
いつから赤ちゃんの性別が分かるのでしょうか。
安定期を過ぎると、外性器がほとんど完成し、生殖機能が発達して男女の違いが現れるようになります。それに伴い、ホルモンの分泌も始まり、胎児の成長が促進されます。
そのため、安定期を過ぎた頃には、超音波検査で胎児の性別が分かるようになりますが、お腹の中の向き次第では確認できないこともあるようです。
安定期に入ってしばらくすると、外性器や臓器などが完成していき、それぞれが活発に機能を始めます。
また、骨や筋肉もどんどん発達するので、胎児の体重が増加したり、顔立ちがハッキリしてきたりなどもします。
安定期に入ると、母体の体調や胎児の成長などが安定してきます。しかし、安定期に入ったからと油断をしてはいけません。
安定期に入っても、母体を守り、胎児を安全に成長させるために、いくつかのポイントに注意する必要があります。
それらのポイントに正しく対処するためにも、事前に把握しておくようにしましょう。
安定期に入るとつわりの症状が軽くなるので、食欲が戻ってきます。しかし、食欲が戻ったからと、食べすぎてはいけません。
出産に備えて体力をつけたり、胎児を育てるために栄養をたくさん摂ることは重要ではありますが、妊婦が体重を増やしすぎたり、食べすぎたりなどすると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、帝王切開などのリスクを高めてしまいます。
そのため、食欲が戻っても極端な体重増加をしないように食べ方などに注意が必要です。
安定期に入ると胎児はどんどん成長し、胎児の成長には血液が必要となります。
そのため、妊婦は胎児に血液を沢山送らなければならないため、血液循環量を増やします。そのため、血液の濃度が薄まってしまい貧血になりやすくなっています。
貧血は動悸やめまい、頭痛などの原因となります。特に、めまいは足元がふらふらしたり、立ち上がれなくなったりなどすることがあり、転倒の危険性もあるので注意が必要です。そのため、貧血にならないように、鉄分をしっかりと摂るようにしましょう。
安定期に入ると子宮が大きくなり、腸を圧迫してしまいます。
また、妊婦は腸の動きも弱くなりやすいです。そのため、便が出にくくなり、便秘になってしまうことがあります。
便秘を放置していると、便が硬くなってしまい、さらに排便がしづらい状況になってしまうので、日頃からこまめに水分補給をしたり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランス良く摂ることを心がけておく必要があります。
安定期に入るとお腹も目立つようになってきます。
大きくなったお腹を支えるために、腰に負担がかかるような姿勢となってしまいます。そのため、妊婦は無理な体勢をしていることが多く、腰痛になってしまいやすいです。
腰痛を防ぐためには、腰への負担を減らすことが重要なので、体重が過剰に増加しすぎないように管理をしたり、長時間同じ姿勢でいたり、立ちっぱなしになることを避けるなどしましょう。
妊婦は胎盤を通して、多くの血液を胎児の成長のために送る必要があります。
そのため、妊婦の心臓には大きな負担がかかっていて、動悸や息切れをしやすい体質になっています。
心臓に負担をかけないためにも、妊婦はゆっくりと動くようにしましょう。また、外出をする際には、無理に動かずこまめに休憩を取りながら行動するようにしましょう。
妊娠をするとホルモンバランスに変化が起こります。ホルモンバランスの影響によって、妊婦はむくみやすい体質になっています。
特に安定期以降は、お腹が大きくなり、血流やリンパの流れを圧迫することで、下半身がむくみやすくなります。
むくみには個人差があり、出産後には徐々にむくみは取れていきます。
妊婦は胎児を育てるために大量の血液が必要となります。そのため、妊婦は血液が不足しやすく、貧血になりやすい体質になっています。
貧血になることで、めまいも起こしやすくなっています。
めまいは足元に力が入らなくなったり、視界が回ったりなどして、転倒する危険性があります。そのため、妊婦は貧血防止のために鉄分を意識して摂取するようにしましょう。また、立ち上がるときには何かに掴まってゆっくりと立ち上がりましょう。
妊娠初期には体調を崩したり、いろいろな不安を感じてしまう妊婦は多いです。しかし、安定期に入ると少し状態は落ち着いてきます。ただし、安定期に入ったからと油断をしてはいけません。
安定期に入っても、注意すべき点はいくつもあります。
そのため、安全に胎児を育てていくためにも、安定期はいつから始まり、その後は母体や胎児にどのような変化が起こるのか事前に把握しておくようにしましょう。