赤ちゃんを迎える前に二人の思い出を作ろうと、妊娠中に旅行を考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、妊娠中は急に体調が悪くなることもあり、お腹の赤ちゃんのためにも妊娠中の旅行は慎重に検討する必要があります。
本記事では、妊娠中の旅行はいつまで大丈夫なのか、妊娠後期の旅行前に気をつけること5つについて紹介していきます。妊娠中の旅行を計画している方は参考にしてみてください。
妊娠初期の場合、個人差はありますが、つわりの状態や体調が不安定なため旅行はおすすめしません。
つわりでは今まで好きだったものが苦手になったり、食べ物の臭いで吐き気に悩まされたりする人も多く見られます。
必ずしも旅行が原因になるとは限りませんが、妊娠12週までは流産しやすく危険です。旅を心から楽しむためには不安な要素が多い時期と考えましょう。
中期にあたる妊娠5~7ケ月の期間は「安定期」とも言われ、妊娠中の旅行が可能な時期でしょう。この時期に入ればつわりも治まり、特にトラブルもなく体調良く過ごせる日が多くなります。
ただし、何かしらリスクがある妊婦さんの場合は例外です。体調不良などのトラブルがなく、健康診断で問題がないとされた場合のみ、旅行に出かけるようにしましょう。
妊娠後期は、「臨月」と言われる妊娠10ヶ月目の36週~39週頃にあたります。臨月に入るとお腹が張ってくる頻度も高くなり、いつ生まれてもおかしくない時期ですので、旅行をする際は十分な配慮が必要です。
場合によっては、旅行中に産気づくこともあるでしょう。できれば、この時期の旅行は避けることをおすすめします。
なお、産休に入ってからの旅行であれば、かかりつけ医から近場で1泊程度を計画しましょう。
ここからは、妊娠後期の旅行前に気をつけること5つについて紹介します。妊娠後期の旅行前に気をつけることには、「かかりつけの先生に相談する」「宿泊先に伝えておく」「無理な日程を組まない」「移動手段を考える」「重い荷物を持たない」ということが挙げられます。
妊娠中でも安全に旅行するために、気をつける内容にしっかり目を通しましょう。
妊娠後期の旅行前に気をつけること1つ目は、かかりつけの先生に相談することです。
無理をしなければ、旅行先で体調を崩してしまうことは少ないですが、妊娠中は何が起こるか予測できません。普段は何も問題がなくても、旅先で発症するということもあり得ます。
旅行前には必ずかかりつけ医に体調や状態をみてもらい、旅行しても大丈夫かを確認しましょう。
妊娠後期の旅行前に気をつけること2つ目は、宿泊先に伝えておくことです。予約をする際に、妊娠中であることを伝えておきましょう。
宿泊先によっては、妊婦に関するトラブルが起きた際に責任を負えないという理由から、妊婦の宿泊に対して消極的な場所もあります。その点も踏まえ、事前に妊娠中であることを伝えて確認しましょう。
事前に連絡しておけば、宿泊先側で妊婦を受け入れるための配慮をしてくれることもあります。
妊娠後期の旅行前に気をつけること3つ目は、無理な日程を組まないことです。旅行となると色々と足をのばしたくなってしまいますが、欲張らず無理のないスケジュールにしましょう。
妊娠中期に入ってもつわりが終わらない方もいます。体調が悪い時に無理をして旅行を強行したり、長期間の旅行になったりしないように考えましょう。
妊娠後期の旅行前に気をつけること4つ目は、移動手段を考えることです。お腹が大きくなると、膀胱が子宮に圧迫されてトイレが近くなります。
トイレに困らないよう、公共交通機関よりも自分の車、またはレンタカーの利用がおすすめです。また、長距離移動をする場合は、サービスエリアなどで、こまめに休憩をとりましょう。
なお、飛行機などで移動する場合は医師の診断書や同意書が必要な場合があります。事前に確認をして受診しておきましょう。
妊娠後期の旅行前に気をつけること5つ目は、重い荷物を持たないことです。旅行の荷物が重くなる場合は、旦那さんに持ってもらうか、宅配サービスを利用して宿泊先に送るという方法をとりましょう。
重い荷物を持つ場合、必然的にお腹に力を入れることになるので、子宮が収縮し、出血してしまうことも考えられます。
また、妊娠で腰痛が起きることもあります。腰に負担をかけないよう、重いものは持たないほうが良いでしょう。
ここからは、妊娠後期の旅行に持っておくと良い持ち物5つについてご紹介します。妊娠後期の旅行に持っておくと良い持ち物は、母子手帳健康保険証や健康保険証、検査結果のコピーやナプキンなどです。
妊娠中の身体は、妊娠前とは違うポイントでの体調面の配慮が必要です。そのため、旅行先に持って行く物もしっかりとチェックしておきましょう。
妊娠後期の旅行の持ち物1つ目は、母子手帳健康保険証です。母子手帳健康保険証は、赤ちゃんとママを繋ぐ大切な記録になっているので、普段から携帯している方は多いでしょう。
実際、旅行中に急に体調を崩して現地の病院にかかる場合、妊娠の経過や母子の状態を確認するために必要になります。
妊娠中の場合は、旅行先で元気に過ごせる保証はないので、観光する際も必ず母子手帳健康保険証は持ち歩きましょう。
妊娠後期の旅行の持ち物2つ目は、健康保険証です。妊娠中の場合は特に、出先で急に体調が悪くなったり、怪我をして病院にかかったりする可能性が高いです。
お腹が大きいことでバランスを保ちにくくなりますし、足元も見えにくくなります。健康保険証がなければ、病院にかかった際の医療費は、一時的に全額負担になります。
楽しいはずの旅行で、一時的でも思わぬ出費が出れば、気持ち的に落ち込んでしまうでしょう。
妊娠後期の旅行の持ち物3つ目は、検査結果のコピーです。旅行や外出先で病院にかかる場合、血液検査の結果など、細かく母子の健康状態を把握するための情報が必要です。詳しい検査結果があれば、病院側も適切に処置ができます。
特に妊娠中の血液検査では、血糖値や肝・腎機能の状態など、病気以外にも隠れている体質もわかります。いざというときのトラブルに対処するために、血液検査結果のコピーを持ち歩きましょう。
妊娠後期の旅行の持ち物4つ目は、ナプキンです。妊娠中は急に出血してしまうこともあります。時として、病院に行くまで出血し続けることもあるので、念のために大きめの生理用ナプキンを持ち歩きましょう。
また、出血があった時はお腹の赤ちゃんにとって良くない可能性が高いので、すぐに病院に連絡しましょう。
場合によっては緊急入院になることもあるので、旅行を続けたいからと無理はしないようにしましょう。
妊娠後期の旅行の持ち物5つ目は、タオルです。タオルは、突然出血したり破水したりした時に役立ちます。荷物が多くなりますが、多めに用意することをおすすめします。
妊娠中は身体に負荷がかかるため、妊娠前よりも汗をかきやすくなります。特に妊娠後期は、お腹の重さも増えてくるので、すぐに息があがり汗をかくでしょう。
タオルがあれば汗を拭いたり、日よけの代わりにしたり、何かと便利です。
最後に、妊婦さんが旅行先を選ぶときのポイント3つについてご紹介します。妊娠中は妊娠前の身体との違いを考慮し、安心して楽しめるプランを計画する必要があります。内容についても、身体に負担がなく最後まで安全に過ごせるよう、細かく気をつけましょう。
妊婦さんが旅行先を選ぶときのポイントは、「山道など無理をして歩かない」「紫外線に気をつける」「温泉はぬるめで楽しむ」ことです。このポイントを押さえて、旅行を楽しみましょう。
妊婦さんが旅行先を選ぶときのポイント1つ目は、山道など無理をして歩かないことです。山道は、傾斜がありバランスを崩しやすいことから、転倒の危険性があります。
また、前日や直前まで雨が降っていた場合など、落ち葉などで余計に足場が悪く滑りやすくなるでしょう。
運動不足の解消だからと、山登りを敢行しようとする方もいますが、お腹の赤ちゃんのために、無理をしないことが大切です。
妊婦さんが旅行先を選ぶときのポイント2つ目は、紫外線に気をつけることです。紫外線に当たりすぎると、肌トラブルは起きやすいので、旅先での外出時は帽子や日傘を使いましょう。
妊娠中は、ホルモンの影響から肌トラブルが起きやすく、シミやそばかすができる可能性が高いです。特に、ビーチリゾートなどの場合は日焼け止めをこまめに塗り直すなど、注意が必要です。
妊婦さんが旅行先を選ぶときのポイント3つ目は、温泉はぬるめで楽しむことです。妊娠中は、高温の湯に長時間つかるのは身体に負担が大きいため、危険です。長湯する場合は、ぬるめの温度の湯を選びましょう。
ただし、血流が良くなると、その分子宮への刺激も強くなるので、ぬるめの温度の湯でも長すぎる入浴は避けましょう。
出産後は、育児に追われてしまい夫婦でゆっくりとした時間を過ごすことは難しくなります。妊娠中の旅行は二人にとって絆も深まり、大切な思い出になるでしょう。
ただし、妊娠中は体調が急に悪くなることもあるので注意が必要です。万が一何かあっては困るので、旅行をするときは、かかりつけの先生に相談したり、宿泊先に妊娠中ということを伝えておいたりなど、事前準備をしっかりしましょう。