マタニティヨガとは妊婦さんの心と身体をケアするためのヨガです。お腹に負担をかけないように、ゆったりと無理のないポーズになっています。
妊婦さんにありがちな心の乱れや、体の不調を軽減させる効果も期待できます。軽いポーズが多いので、妊婦さんに限らず運動が苦手無い人にもおすすめです。
今回はマタニティヨガのメリットや、ヨガができる期間などについて紹介します。
マタニティヨガをするにあたり、注意しておきたいのが行う期間です。妊娠中で安静にしなければならない時期は、マタニティヨガをするのはおすすめしません。
初産・経産婦によってマタニティヨガが可能な期間があるので、始める前にしっかりと調べておきましょう。また個人差などもあるので、自身の体調に合わせたり主治医に相談したりすることも大切です。
マタニティヨガを行うのは、妊娠13週を過ぎてからが理想です。ヨガスタジオによっては16週以降から参加できるところが多くなっています。
12週までは胎児形成期なので、マタニティヨガを行うのはおすすめしません。初産の場合でも、経産婦の場合でも主治医に相談してから行うようにしましょう。
初産の場合は、分娩直前までマタニティヨガを行えるといわれています。むしろヨガを行うことで心がリラックスできるので、初めての出産への不安を軽減することもできるでしょう。
マタニティヨガをリフレッシュ方法の1つとして、活用しましょう。ただしお腹のはりが気になったり、体調に不調を感じた時に無理をするのは危険です。始める前に先生に相談しておくと、安心してヨガに取りかかれるでしょう。
経産婦の方で、マタニティヨガをするときは38週までにしましょう。30週あたりからお腹のはりを感じる人も多いので、自身の変化に気づくことも大切です。
リラックスすることは大切なので、38週以降は体をあまり動かさずに呼吸法や瞑想などにおさえておくのがおすすめです。
出産を経験しているからといって油断をせずに、気になることがあったら相談をしておくことも必要です。
妊婦さんになるとさまざまな体や心の変化が現れます。それらを軽減してくれる効果が期待できるのが、マタニティヨガの魅力です。次にマタニティヨガの魅力を紹介します。
1つの命が体の中に宿るということは、母体に少なからず影響を与えるでしょう。体も心も不安定になりやすいので、可能であればぜひ積極的にマタニティヨガを取り入れてみてください。穏やかなマタニティライフを送るためのひとつのきっかけになるかもしれません。
赤ちゃんを授かり、不安や悩みが出てくる妊婦さんは多いでしょう。ヨガの深い呼吸方法が、心を穏やかにしリラックスに繋がるといわれています。
息をゆっくりと吐くことで、脱力する練習にもなるため緊張感から解放したい時にも役立ちます。ポーズや呼吸に集中するため、リフレッシュできる時間にもなるのがマタニティヨガのメリットです。
静かな空間の中でヨガをすると、リラックス効果はさらにアップします。
妊娠初期はあまり体を動かせないため、運動不足になりがちです。運動不足を解消する1つのツールとなるのが、マタニティヨガです。妊娠中も運動は必要なので、無理なく運動できるヨガを活用しましょう。
適度に運動することで、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。また出産や育児に向けて体力は必要となるので、それに向けての体力づくりに繋がるのもマタニティヨガのメリットでしょう。
今までとは同じような生活が送れなかったり、体調の不調が現れたりと妊娠中にはさまざまなトラブルが現れます。ヨガにはそれぞれの心身の不調に合わせたポーズがあります。
足のむくみや腰痛、便秘など、気持ちの変化などに合わせたポーズを行って、改善につなげていきましょう。1人でのんびり行うのも良いですが、マタニティヨガスタジオなどに行くと、心のリフレッシュにもなるでしょう。
自身のためにも、お腹の中にいる赤ちゃんのためにも自己管理は妊婦さんにとって、とても大切な仕事です。マタニティヨガは運動不足による体重増加を防ぐことが可能です。
マタニティヨガは少しのスペースがあれば、気軽にできるので天候に左右されずに行えるのもメリットの1つです。急激な体重の増加をしてしまう前に、早めにマタニティヨガを始めて対策をとっておきましょう。もちろんマタニティヨガができる時期は守らなければなりません。
妊娠中はホルモンバランスの乱れによるむくみが生じやすくなります。食生活の改善などでもむくみを軽減できますが、マタニティヨガでも改善に繋がるといわれています。
マタニティヨガのような適度な運動は、血流改善にも繋がります。むくみに効果的なマタニティヨガのポーズもあるので、ぜひ取り入れてみてください。
足首をまわすだけでも効果が得られるので、簡単なポーズだけでも可能な限り行ってみると良いでしょう。
妊娠中はどうしても便秘になりやすくなります。マタニティヨガは妊娠中に起きる便秘の予防が期待できます。
妊娠中の便秘は、子宮が大きくなることによって腸が圧迫され起きるのが原因といわれています。ヨガをすることで、腸でとどまってしまった便を促すことに繋がります。
マタニティヨガにも便秘対策に期待できるポーズがあります。自身の体調に合わせて、ポーズを変えてみるのもおすすめです。
マタニティヨガは出産時の呼吸の練習にも繋がります。妊娠期間はこれから始まる出産や育児に向けて、体勢を整える準備期間でもあります。その中のツールの1つとしてマタニティヨガを活用する人も多いでしょう。
特に出産時は陣痛の猛烈な痛みと緊張から、無意識に呼吸が浅くなってしまうことがあります。そんな時にマタニティヨガで得た呼吸方法を思い出して取り入れると、落ち着きを取り戻すこともできるでしょう。
子宮が大きくなることで、妊娠中は骨盤が開いてきます。赤ちゃんが誕生する道をつくる手助けをするのが、マタニティヨガのメリットのひとつです。
骨盤を支える骨盤底筋をストレッチヨガで、柔軟にすることで出産をスムーズに行えるようにサポートします。股関節を柔軟にすることで、出産時だけではなく出産後の悩みの1つでもある尿もれを防ぐ効果も期待できます。
マタニティヨガを行うことで、お腹の中にいる赤ちゃんとのコミュニケーションを図ることにも繋がります。ヨガを行っている間は、自身の体調や変化に向き合う時間です。
母親の心身を安定させることで、赤ちゃんも体内で居心地の良さを感じていることでしょう。
妊娠中のケアだけではなく、産後の体のケアにも繋がるのがマタニティヨガのメリットです。ヨガを行うことで骨盤周りを鍛えることができます。
骨盤周辺を鍛えておくことで、スムーズに出産できるだけではなく出産後に体型が戻りやすくなるといわれています。長い目で見ても、マタニティヨガはメリットがたくさんあることがわかります。
マタニティヨガ教室やスタジオに通うことは、ママ友を作るきっかけにも繋がります。自宅で自身のペースで気兼ねなくヨガを行うのもリラックス方法の1つですが、定期的に教室やスタジオに通うこともおすすめです。
効果的なマタニティヨガを行えるだけではなく、似たような境遇のママ友に出会うことで不安や悩みを解消することもできるでしょう。出産に向けて必要な情報交換などをする貴重な時間にも繋がります。
マタニティヨガにはさまざまなポーズがあり、効果も変わります。妊娠中に訪れる変化や悩み、不調に合わせてマタニティヨガを取り入れてみましょう。
次に紹介するのは、マタニティヨガにおすすめのポーズです。ポーズごとに期待できるメリットや、内容なども変わってくるのでぜひ参考にしてみてください。
体に無理の無いポーズばかりですが、体調に合わせて取り組むことが大切です。
腰痛、肩こりなどに効果を期待できるのが「猫と牛のポーズ」です。両手と両膝をヨガマットの上につき、肩幅に開きます。赤ちゃんを引き上げるイメージでお腹に力を入れましょう。
息を吐きながら胸を開くように、斜め上を見てお尻を天井方向に引き上げます。今度は息を吐きながら、おへそを見るように背中を丸めます。
これを行うことでお腹の中にスペースができ、赤ちゃんもハンモックにいるような居心地の良さを感じることができるでしょう。
通常のヨガではチャイルドポーズと呼ばれているのが、マタニティヨガの子どものポーズです。このポーズではリラックス効果や腰の痛みの軽減の効果が期待できます。
足の親指をつけた状態で正座をし、膝だけを肩幅に開きます。息を吐きながら少しずつ手を床に這わせるように前方に伸ばし、上半身を床につけます。その状態で、手のひらを重ねておでこにつけてゆっくりと呼吸をしましょう。10呼吸が目安です。
妊娠中のストレッチに効果的なのが、体をねじるポーズです。両手を組んで頭の下に置き、仰向けになります。その時は両膝をつけて、かかとはなるべくお尻側にひきつけます。
その姿勢のままで足を左側に倒して、心地良い場所で止め3呼吸おきましょう。同じように反対側も繰り返します。
骨盤周りのストレッチの効果が期待できるのが、膝を内側に倒すポーズです。仰向けになったら、両膝を立てた状態で足をひらきます。その際は、両手は体の横におきましょう。
右膝を立てた状態で、息をゆっくりと吐きながら左膝を内側に倒して3呼吸分キープします。今度は息を吸いながら、左膝を立て直し反対側の足も同じように繰り返して完了です。
マタニティヨガでもよく取り入れられるのが、花輪のポーズです。両足を肩幅に開きしゃがんだら、胸の前で手のひらをあわせて合掌します。そのままの体勢で、肘を膝で押しましょう。
背筋を伸ばして、5呼吸キープします。その時は股関節が開いていることを意識すると効果的です。この花輪のポーズは股関節周りを柔軟にする効果が期待できます。
お腹がはっている時や、逆子の時は避けた方が良いポーズなので注意しましょう。
妊娠中の大敵ともいえるむくみ対策の効果が期待できるのが、足首まわしです。簡単に行えるので、体を動かすことがつらい時期にもできます。
足の指の間に握手をするように手の指を差し込み、ゆっくりと足首を回します。その時は大きく呼吸をすることも忘れないようにしましょう。
妊娠中だけではなく、足に疲れを感じやすい人にもおすすめです。
メリットが多いマタニティヨガですが、やはり注意点もいくつか存在します。体に良いものではありますが、体調が良くない時に行ってしまうと逆効果です。
また、より快適にヨガを行うためにも、注意しておきたいポイントなどもあるので始める前に確認しておきましょう。体内で育っている赤ちゃんのためにも、注意点は把握しておくことが大切です。
自宅でも気軽にできるマタニティヨガですが、始める前には必ずお医者さんからの許可が必要となります。妊娠中でも体内でおきている変化や症状などは、人それぞれです。
その時の状況によっては、マタニティヨガが不適切な場合もあるのです。定期検診の際に、現在の体調の悩み、マタニティヨガが可能かを合わせて確認しておくと良いでしょう。
マタニティヨガを行う際には、服装にも注意が必要です。リラックス効果、血流改善が期待できるポーズが多いので締め付けのないゆったりとした服装で行うように心がけましょう。
マタニティヨガ中はガードルなどの締め付けがあるものは取った方が良いでしょう。また冷え対策として靴下を履く人もいますが、滑りやすくなるのでおすすめしません。裸足がベストですが、足元の冷えが気になる時には、指先が出ている靴下が良いでしょう。
疲れを感じている時、お腹がはっている時、つわりがある時はマタニティヨガをおすすめしません。いくら体に良いこととは言え、自身の体調と向き合い無理なく行うことが大切です。
またポーズの途中で何かちょっとした異変を感じた時にも、中断することも必要です。妊娠中のホルモン分泌により、骨盤周りが柔らかくなっているように感じることもあるでしょう。そこで無理をしてしまうと、体を痛めてしまうこともあります。
季節によっては身体を冷やさないようにすることも、大切な注意点です。妊娠中に限ったことではありませんが、冷えはあまり身体に良くありません。
ポーズによっては、マタニティヨガの最中に冷えを感じてしまうこともあるのでブランケットをかけるなどして冷え対策を行いましょう。
妊娠中は身体や心にさまざまな変化が起こるため、初産ならなおさら不安を感じやすくなってしまいます。不安や悩み、不調を軽減させる手助けとなるのがマタニティヨガです。
マタニティヨガは身体に負担をかけない簡単なものが多いため、運動を苦手としている人でも取り入れやすいポーズばかりとなっています。運動不足解消やリフレッシュのためにも、ぜひマタニティヨガを取り入れて、快適なマタニティライフを送りましょう。