赤ちゃんがおしゃべりをするようになる工夫7選|おしゃべりをしない原因とは

赤ちゃんがおしゃべりをするのはいつから?

赤ちゃんは早ければ生後10カ月頃からママ、パパ、マンマなどの単語をしゃべり始めます。とはいえ、赤ちゃんはそれまでにも成長段階に応じ、何かを話しているような声を出します。


泣き声以外の声を出し始めるのは生後2ヶ月くらいからです。そして、3カ月頃になると人の感情を区別して反応し、発音がさらに変化します。しかし、おしゃべりが始まる時期は個人差があります。赤ちゃんのおしゃべりが遅いと感じていても焦る必要はありません。

クーイングとは?

最初に赤ちゃんが発する「アー」「ウー」「クー」といった、のどの奥で鳴るような音をクーイングと呼びます。何かを訴える泣き声とはまるで違うやさしい音は、言葉が発達する最初の段階です。


その音は赤ちゃんが気持ちよく過ごせているときに発せられ、自分の出す声を楽しんでいるといわれています。声を発する器官の発達によって出せるようになりますが、会話するときのように口や唇は動かしません。

喃語とは?

クーイングの次、第二段階で赤ちゃんの出す音が喃語です。おしゃべりしているみたいに「アァー」「ンマンマ」などとはっきり音を出します。喃語を発するのは、意味のある言葉を話し出す前までです。


クーイングの時期に出す音は母音だけですが、喃語を話し始める頃には舌を使った発音ができるようになり、母音と子音を組み合わせた音も聞こえます。また、唇を使い始めると「ダ」「ブ」「パ」といった濁音や半濁音の発音が可能です。

赤ちゃんがおしゃべりをするようになる工夫7選

赤ちゃんがご機嫌でたくさんおしゃべりしてくれると、どこかホッとし穏やかな気持ちになれるでしょう。赤ちゃんのおしゃべりには日頃の接し方や遊びなどが影響するといわれています。


おしゃべりをするよう促すためにできる工夫は全部で7つです。どれも赤ちゃんとのふれあいがベースですので難しくありません。いろいろおしゃべりする日を楽しみに、できることから順に始めてみましょう。

おしゃべりをするようになる工夫1:たくさん話しかける

赤ちゃんへの話しかけはとても大切です。話しかけた分だけ言葉は吸収され、おしゃべりする時期を迎えると自然に出てきます。


意味がわからなくても言葉は赤ちゃんの耳に届いています。聴覚が研ぎ澄まされている生まれたばかりの頃からたくさん話しかけてあげましょう。日常のいろいろなシーンで普通に会話するように話すとよいでしょう。目にしたものなどで話しかけてみましょう。

おしゃべりをするようになる工夫2:遊びで脳に刺激を与える

月齢に合わせた遊びを取り入れて脳に刺激を与えてみましょう。得た情報をまとめる働きをする脳を刺激すると、おしゃべりを促すのに役立ちます。


たかいたかいなどの上下運動、ゴロゴロ転がる回転運動など赤ちゃんに無理のかからない範囲で行ってください。公園で遊べるようになったら、保護者と一緒に滑り台やブランコなどを楽しむのもよいでしょう。暖かい季節には体調に合わせ水遊びするのもよい刺激になります。

おしゃべりをするようになる工夫3:視線でコミュニケーションを取る

赤ちゃんの視線に注目し、コミュニケーションを取る方法もあります。赤ちゃんはときどき何かをじっと見つめています。何か見ていると気づいたら、それを指さし名前を教えてあげましょう。また、人を見ていたのであれば、それが誰なのかを教えてあげてください。


様子に気づいて名前を教えてあげる、そうしたたわいもないコミュニケーションもスムーズなおしゃべりへとつながっていきます。

おしゃべりをするようになる工夫4:絵本を読み聞かせる

絵本の読み聞かせもおしゃべりに影響するといわれています。赤ちゃんを対象とした絵本は興味を持てるような言葉や文で作られているため、言葉の発達に効果的です。おもちゃ感覚で遊べる絵本もあるので、興味のあるものを一緒に楽しみながら読み聞かせましょう。


読む場合は同じ本の繰り返しや新しい本の読み聞かせのどちらかに偏らず、両方を取り入れるとよいでしょう。お気に入りの絵本は楽しくて安心でき、新しい本は刺激を与えてくれます。

おしゃべりをするようになる工夫5:フラッシュカードを使う

赤ちゃんにフラッシュカードを利用すると、物の名前を覚える力や物事を見分ける力が育つといわれています。フラッシュカードとは書かれている絵や記号を、一定のテンポで見せていくものです。


フラッシュカードは手に取って見せるカードタイプのほか、映像で見せるタイプも発売されています。いろいろなことを取り入れる能力が高い0歳児に使うと、言語面をはじめ子供の持っている可能性を伸ばすのにも役立つでしょう。

おしゃべりをするようになる工夫6:童謡などのCDを聴かせる

おしゃべりの引き出し方として音楽を聴かせる方法もあります。0歳児には言葉がわかりやすい童謡や唱歌などを聴かせましょう。意味のわからない言葉でも耳から入ると赤ちゃんの頭に残り、言語の発達が早まるといわれています。


しかし、言葉を覚えさせようと無理に聞く時間を作る必要はありません。かすかに聞こえる程度の音量で1日に1時間ほどBGMとして流します。CDなどがない場合には、童謡を歌ってあげましょう。

おしゃべりをするようになる工夫7:赤ちゃんと交流をする

赤ちゃん同士がふれあえる機会を作ってあげましょう。0歳のうちは一緒に何かをして遊ばなくても、交流するだけで刺激を受けます。


地域にある子育てサロンや児童ルームの付いた福祉館などを積極的に利用し、同年代の赤ちゃんと接してみましょう。ほかの赤ちゃんがしていることや発する声など、さまざまなものがおしゃべりに結びついていきます。

赤ちゃんがおしゃべりをしない原因4つ

言葉が出るのが遅いと感じたときは原因を考えてみましょう。原因によっては早く対策したほうがよい場合もあります。専門家の力が必要なのか、自分で解決できるのかを知るためにも主な原因を知っておきましょう。


おしゃべりしない原因として考えられることは4つあります。どのようなことなのか1つずつ詳しく見ていきましょう。

おしゃべりをしない原因1:身体的に未熟

早産で生まれた赤ちゃんや低出生体重児は運動や言葉の発達が遅い場合があります。同じ頃に生まれた赤ちゃんがおしゃべりを始めたのに話せないのは、その時点ではまだ身体的に未熟な面があるからです。


おしゃべりしないのが気になったら実際の月齢ではなく、出産予定日で計算した修正月齢から発達具合を見直してみてください。成長とともに正期産の子供との差が縮まる場合もあるため、発達の経過を見守りましょう。

おしゃべりをしない原因2:聴覚に問題がある

言葉が耳から聞こえていないとなかなかおしゃべりしません。聞こえていないと感じたら後ろから話しかけたり、好きな番組の音声だけを聞かせてみましょう。反応がなければ聞こえていない可能性があります。


また、夢中になって何かに取り組んでいるときも振り向かないので、タイミングを見計らってチェックしましょう。詳しく調べたいときは、専門機関を受診してみてもよいでしょう。

おしゃべりをしない原因3:コミュニケーション不足

普段の話しかけが足りない赤ちゃんは、すんなりおしゃべりできるようになるのは難しいでしょう。コミュニケーションは赤ちゃんの成長に欠かせないものです。


自分が忙しいからとテレビやビデオを長時間見続けさせてしまうと、言語の発達に悪い影響を与える可能性があります。保護者が自分の趣味に夢中になり、赤ちゃんとふれあう時間が少なくなるのもよくありません。意識してコミュニケーションをとるようにしましょう。

おしゃべりをしない原因4:発達に問題がある

おしゃべりの遅れの原因として考えられる4つ目は脳の発達です。言語以外の発達に問題がないのにおしゃべりができない場合は、言葉を理解できるかできないかの2パターンにわかれます。


言葉が出ず、視線も合わせにくくコミュニケーションが難しい場合は、別の理由の可能性があり、知的な面が影響しおしゃべりが遅くなることもあります。

赤ちゃんがおしゃべりをしない時の相談先3つ

赤ちゃんがおしゃべりをしないと不安を感じ、どうしていいのかわからなくなってしまうでしょう。言葉の発達について気になるときは、あれこれ自分で考えず専門家の意見を聞いてみるのも1つの手です。


おしゃべりについての相談は、地域子育て支援センター、児童相談所、小児科などがあります。赤ちゃんが心配とはいえ、初めて相談に行くのは少し勇気がいるでしょう。どんな相談ができるか紹介するので参考にしてみてください。

赤ちゃんがおしゃべりをしない時の相談先1:地域子育て支援センター

地域子育て支援センターは、子育てに関する情報提供や親子交流などで子育て中の家庭を応援しているところです。


また、育児の相談や援助もしてくれ、育児や保育に関する知識と経験を持った専門家に悩みを聞いてもらえます。そのため、赤ちゃんのおしゃべりについても気軽に相談できるでしょう。


児童福祉施設や公共施設など実施場所、開設している日時は地域によって違うため、調べてから利用しましょう。

赤ちゃんがおしゃべりをしない時の相談先2:児童相談所

言葉の遅れに関する悩みの相談は児童相談所でもできます。児童相談所へ相談できるのは、おしゃべりしない原因が言語発達遅滞や障害などによると疑われる場合です。


相談すると支援の必要性を判断するために、児童相談所に所属している児童福祉士、医師などが言葉の遅れが障害によるものかどうかや障害の程度を詳しく調べます。そして、支援が必要な障害だと判定されると援助が可能になります。

赤ちゃんがおしゃべりをしない時の相談先3:小児科

おしゃべりしない原因が障害によるものかもしれないと思ったときは、通い慣れているかかりつけの小児科で相談してみてください。いきなり専門の機関を受診するよりも、かかりつけの先生になら小さいことも相談しやすいでしょう。


また、赤ちゃんを専門の機関へ連れて行くべきかどうかも判断してもらえたり、医師からのアドバイスに従うだけで、悩みが解決する可能性もあります。

赤ちゃんのおしゃべりについて知ろう!

赤ちゃんがおしゃべりし始めると、少しずつコミュニケーションを取りやすくなります。普段からたくさん話しかける、ツールを使い一緒にいる時間を楽しむといった赤ちゃんとのふれあいを心掛けておくのはとても大事です。


また、赤ちゃんのおしゃべりについての知識を持っていれば、ほかの赤ちゃんと比較して焦ることもないでしょう。自分で工夫したり、相談したりしながら言葉の成長を見守っていきましょう。