おっぱいマッサージは母乳の分泌を促すことや、赤ちゃんが母乳を飲みやすくする働きがあるといわれています。例えば、乳房をマッサージすることで、乳房の血流がよくなり、母乳の分泌を促すことができるそうです。
また、乳輪が硬くなっている場合には、赤ちゃんがうまく母乳を飲めないことがあります。そんな時には、乳輪をマッサージすることで赤ちゃんが母乳を飲みやすくなるといわれています。
おっぱいマッサージを始めてみたいママは、必ず主治医に相談をしてから始めましょう。
自己流でマッサージをしてしまうと、逆に乳房のむくみや痛みを悪化させてしまう恐れがあるからです。
また、妊娠後期までおっぱいマッサージは勧められていません。乳首に刺激を与えることで、早産になるリスクがあります。
そのため、主治医に相談をした上で、妊娠後期以降に始めるのがおすすめです。
おっぱいマッサージを始める際には、必要な準備があります。
ここからは、乳頭の形ごとにどのようなマッサージの準備が必要になるかをご紹介します。4つの乳頭の形をご紹介するので、自分の形がどれに当てはまるか確認してみてください。
まず、おっぱいマッサージをする前には、乳頭の形を確認しましょう。乳頭の形によって、それぞれ異なる特徴やマッサージへの準備があります。
一般的に理想的な乳頭の形は、直径8mm以上で、指先で引っ張ると2cm以上に伸びるものといわれています。そして、乳頭にくびれがあると、赤ちゃんが母乳を飲みやすいようです。
もちろん、人それぞれ乳頭の形は異なります。しかし、中には赤ちゃんが母乳を飲みにくい形があるため、以下でご紹介する乳頭の形で確認してみてください。
扁平乳頭とは、乳頭の高さが乳輪から5mm以下の乳頭を指します。比較的、平らに近い形状の乳頭です。
扁平乳頭は乳頭が低いため、赤ちゃんが母乳を飲みにくくなるといわれています。そのため、おっぱいマッサージをすることで、赤ちゃんが母乳を飲みやすくなる乳頭になることを目指しましょう。
どのようなマッサージが有効か、助産師など専門家に相談するとよいでしょう。
乳頭が小さい場合、授乳をすると赤ちゃんが吸う圧力によって、乳頭が傷つきやすいといわれています。なぜなら、乳頭が小さいと、赤ちゃんが舌を巻き込めないからです。
そのため、おっぱいマッサージを行い、乳頭を大きくする、または柔らかくして傷つきにくい状態にするのが望ましいです。
陥没乳頭とは、乳頭が乳輪に埋もれている状態を指します。
陥没乳頭の状態には差があり、軽度の場合は自分でも引っ張り出せる程度といわれています。中度の場合は、引っ張り出しても中に戻ってしまう状態です。そして重度になると、乳頭を引っ張り出せないでしょう。
陥没乳頭の場合は、妊娠中に助産師へどのようなマッサージをすべきか相談をしましょう。乳頭が刺激に弱いことがあるので、乳頭吸引器などを用いてからマッサージをする場合があります。
乳頭が大きい場合は、赤ちゃんがうまく乳頭を口に入れられないことがあります。そのため、おっぱいマッサージで、乳頭を柔らかくするのがおすすめです。
しかし、おっぱいマッサージで乳頭に刺激を与えすぎると、さらに乳頭が大きくなる恐れもあります。そのため、助産師など専門家に相談をして、どのようなマッサージが適しているかアドバイスをもらうとよいでしょう。
ここからは、おっぱいマッサージのやり方を3つご紹介していきます。
今回ご紹介するマッサージのやり方は、一般的な方法になります。前項でご紹介したように、乳頭の形によって望ましいマッサージが異なるため、まずは主治医や助産師に相談してからおっぱいマッサージを始めてください。
乳頭・乳輪部のマッサージは、3本の指(親指・人差し指・中指)で行います。まず、3本の指を乳輪と乳房の境目に置いてください。
そして、乳頭をつまんでから、乳輪の付け根から引っ張ります。この動きを3回ほど繰り返しましょう。
その他、片方の手でおっぱいを保護しながら行うマッサージ方法もあるので、以下でご紹介していきます。
片方の手でおっぱいを保護して乳頭・乳輪部のマッサージをする時には、まず片方のおっぱいを下から保護してください。左胸であれば、左手で保護しましょう。
そして、3本の指(親指・人差し指・中指)で乳頭をつまんで、5〜10秒ほど圧迫します。その後、指の位置を変えて、再度5〜10秒ほど圧迫してください。圧迫する位置を変えながら、約1分行います。
その後、横と縦方向に乳頭を伸ばすイメージでもみずらしましょう。
圧迫するマッサージも、乳頭・乳輪部のマッサージと同様に指3本(親指・人差し指・中指)で行います。
乳頭を指3本でつまんでから、約3秒圧迫をかけます。もし、乳頭が硬い場合は、約5秒圧迫をかけましょう。圧迫する強さは、指が白くなるほどがよいといわれています。指の位置を移動させながら、約1分間マッサージをしましょう。
痛みがある場合は、無理をせずにマッサージを止めてください。
圧迫するマッサージの後には、乳頭をもみずらしましょう。乳頭をもみずらす際には、横と縦方向どちらにも行ってください。
もみずらす時には、こよりを作るイメージで乳頭を伸ばします。この時にも、痛みを感じない程度に行うように注意してください。
乳房マッサージでは、まず右手を広げて左胸を外側から大きなボールを持つように持ちます。そして、左手の母指球を乳房の上に当てて、右側へと4〜5回押してください。
次に、右手を少し下にずらして、左手を右手の上に重ねます。そして、左手で乳房を右肩の方へと4〜5回押します。右手で乳房をつぶさないように注意してください。
最後に、右手を乳房の下に移動させ、左手を右手の下にそえます。そして、乳房を真上に4〜5回上げます。
おっぱいマッサージを行うと、血流が促進されることで母乳が出やすくなる、さらに赤ちゃんが母乳を飲みやすくなるといわれています。そのため、母乳での育児をするママは、妊娠中からおっぱいのケアをすることが勧められているのです。
乳頭の形によっては赤ちゃんが飲みにくい形の場合があります。乳頭の形を確認して、必要であればマッサージを行いましょう。
母乳育児を望むママの中には、早い段階からおっぱいマッサージをしたいと考える人もいるでしょう。しかし、おっぱいマッサージを行う時には注意点があります。
まず、主治医や助産師などに相談してから行うことです。妊娠の状況によっては、おっぱいマッサージをすることが悪影響を及ぼす恐れがあります。
さらに、妊娠初期のおっぱいマッサージは勧められていません。自己流でおっぱいマッサージを始めないようにしましょう。
おっぱいマッサージとは、母乳の分泌を促進することや赤ちゃんが母乳を飲みやすい乳頭にする効果があるといわれています。
しかし、乳頭の形によってはマッサージのやり方が異なるため、それぞれの人にあったマッサージをするのが大切です。
さらに、おっぱいマッサージが適していないママもいるので、必ず主治医や助産師に相談をしてから始めてください。