【専門家監修】赤ちゃんも肌荒れを起こす!赤ちゃんの肌荒れについて知っておきたいトラブル7つ

赤ちゃんは肌荒れとは無縁?

赤ちゃんの肌は、きめ細かく柔らかくてしっとりしているイメージで、赤ちゃんのような肌でありたいと考える方も多いのではないでしょうか。


しかし、赤ちゃんの肌は生まれたばかりで未熟なため、大人よりもデリケートで肌荒れを起こしやすい状態にあります。肌荒れを起こさずに、健やかな肌状態を保つことが重要になります。

赤ちゃんの肌は荒れやすい

赤ちゃんの皮膚は、大人に比べて薄い状態です。皮脂の分泌が少なく水分保持機能が未熟なので、乾燥しやすく外からの刺激に対するバリア機能が弱い状態だといわれています。


汗をかいていてしっとりしているので、保湿されているように見えますが、肌のトラブルを起こしやすい状態にあるので適切な肌ケアが必要です。

赤ちゃんの肌が荒れやすい4つの理由

赤ちゃんの肌は、お母さんに守られていた環境から、生まれて直ぐは未熟な部分が多く、肌荒れを起こしやすい状態です。成長していくまでは、肌荒れを起こさないように予防していく必要があります。


赤ちゃんの肌荒れは、全身のいろいろなところに起こります。赤ちゃんの肌がどのような状態なのかを知って、適切な肌ケアを行っていきましょう。

荒れやすい理由1:新生児から生後3ヶ月くらいは皮脂の分泌が盛ん

生まれて3ヶ月位までは、お母さんのホルモンの影響で皮脂の分泌が活発だといわれています。なので皮脂の分泌が過剰になり、べたつきやすいでしょう。


赤ちゃんの肌は過剰に分泌された皮脂が毛穴につまって、肌荒れを起こすことがあります。

荒れやすい理由2:赤ちゃんは乾燥肌

お母さんのホルモンの影響が無くなると、皮脂の分泌が低下して急激に皮脂量が減り、皮膚から水分が蒸発しやすくなるといわれています。皮膚の水分量が低下し、肌が乾燥しやすくなるでしょう。


肌が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下して、外からの刺激を受けやすく肌荒れを起こしやすくなります。

荒れやすい理由3:赤ちゃんの肌は大人の肌より薄い

赤ちゃんの肌は、皮膚の表皮の厚みが大人の1/2~1/3しかないといわれています。皮膚が薄く皮膚のバリア機能が未熟なため、外からの刺激の影響を受けて、肌荒れを起こしやすくなります。


乾燥した空気・紫外線・汗・汚れなどが、赤ちゃんにとって刺激となるので肌荒れの原因になるでしょう。皮膚が薄くメラニンを作る力も未熟なため、紫外線の影響を受けやすい状態で、無防備に紫外線を浴びないようにしていく必要があります。

荒れやすい理由4:肌の状態が変わりやすい

赤ちゃんの肌は、皮脂分泌が過剰な状態から、皮脂分泌の低下へと移行して乾燥しやすくなります。生後数ヶ月のうちに肌の状態が変化するので肌荒れを起こしやすくなるでしょう。


肌は弱酸性の状態が健康といわれていますが、赤ちゃんの肌は皮脂が減少したり、汗をかいたりなどで中性に近くなり菌が増えやすい状態になります。肌状態に影響を及ぼす環境から肌を守る必要があります。

赤ちゃんに起こりやすい7つのトラブル

赤ちゃんの肌はデリケートで、未熟な部分を補うための肌ケアを行い、予防する必要があります。少しの刺激でも肌荒れを起こすので、赤ちゃんに肌荒れが起こった場合には適切な肌ケアを行いましょう。


肌荒れについて正しい情報を知り、早めに対処して悪化を防ぐことが重要になります。

赤ちゃんの肌トラブル1:乳児湿疹

乳児湿疹とは赤ちゃんの肌に起こる湿疹の総称で、皮脂の分泌過剰や乾燥や刺激によって起こります。赤ちゃんの顔や頭にできやすいといわれています。


対策として、ベビーソープで丁寧に洗って清潔を保ちましょう。よく泡立てた泡で、こすらないように刺激を少なくして洗い、ベビーソープの成分が残らないようにしっかり洗い流しましょう。


肌を清潔にして、こすらないように押さえて水分を拭いた後、しっかり保湿を行うとよいでしょう。

赤ちゃんの肌トラブル2:あせも

赤ちゃんはたくさん汗をかくので、汗に含まれている成分が肌を刺激する場合があります。特に汗をかく季節は症状が出やすくなります。


あせもは首やわきの下、背中など汗をかきやすい場所に起こるといわれています。入浴で肌を清潔にして、汗をかいたら着替えをこまめに行って、汗をかいた状態をそのままにしないようにしましょう。入浴ができない場合は、こまめに体を拭いてあげましょう。


服の着せすぎや布団の掛けすぎにも注意して、汗をかきやすい環境を避けるとよいでしょう。

赤ちゃんの肌トラブル3:よだれかぶれ

よだれかぶれは、口の周りに食べ物が付いたり、離乳食を食べ始める頃からよだれが増えてよだれによる刺激で起こります。赤ちゃんの口の周りが赤くなり、カサカサになっている状態です。


食事の前にワセリンなどの市販の保湿剤を塗って保護するとよいでしょう。水で濡らしたタオルかティッシュで押さえるように拭き、保湿剤を塗ります。赤ちゃんが成長してよだれが減るとなくなるでしょう。

赤ちゃんの肌トラブル4:おむつかぶれ

赤ちゃんは常におむつをして過ごすので、おむつに覆われた肌は刺激を受けやすい状態です。おむつによる蒸れや排せつ物に含まれる成分によって、肌が刺激されて湿疹が起こることもあります。


おむつかぶれの場合はこまめにおむつを交換したり、赤ちゃんの肌の状態を気にかけていく必要があります。特に下痢や長時間おむつを交換できなかった場合は、おしりに着いた排せつ物をぬるめのお湯で流してこすらないようにしましょう。


おむつのサイズや素材にも注意しましょう。

赤ちゃんの肌トラブル5:乾燥性湿疹

赤ちゃんの肌が乾燥して起こる湿疹のことです。生後3ヶ月以降はお母さんのホルモンの影響がなくなり、肌が乾燥して皮膚のバリア機能が低下することで乾燥性湿疹が起こるといわれています。


乾燥性湿疹の対処法として肌の保湿をこまめに行いましょう。衣類や布団でも刺激を受けやすいので、肌に優しい素材のものが望ましいです。

赤ちゃんの肌トラブル6:新生児ニキビ

新生児ニキビは、生まれた後お母さんのホルモンの影響で、皮脂の分泌が過剰になり皮脂が毛穴につまって起こるといわれています。皮脂の分泌の多い頭や額や眉毛の周辺に、ニキビのような赤いぶつぶつができます。


赤ちゃんの肌を清潔にするように入浴を行い、水分を押さえるように拭いた後、しっかり保湿をしましょう。

赤ちゃんの肌トラブル7:乳児脂漏性湿疹

乳児脂漏性湿疹は、お母さんのホルモンの影響で皮脂の分泌が過剰になり皮脂が毛穴につまって起こると考えられています。湿疹がかさぶたのような状態になります。


頭皮や顔に起こりやすく、頭や顔をよく泡立てたベビーソープで丁寧に洗い、肌の清潔を保つようにしましょう。かさぶた状のものは、一度にきれいにするのは難しいので根気よくケアしましょう。


入浴の前にワセリン・ベビーオイル・オリーブオイルなどをかさぶたに塗り柔らかくして洗うと落ちやすくなるでしょう。

乳児湿疹とアトピーは異なる

赤ちゃんに湿疹が起こると痛々しいので心配になる方も多いでしょう。一時的に起こる湿疹は、適切な肌ケアで症状が改善していくといわれています。


肌ケアを行っても症状が改善せずに持続する場合は、アトピーの可能性も考えられるので医師に相談するとよいでしょう。

乳児湿疹とアトピーの見分け方

乳児湿疹は、皮脂分泌が過剰になって起こり、お母さんのホルモンの影響がなくなる生後3ヶ月頃に症状が落ち着いてくるでしょう。


アトピーは、皮膚のバリア機能の低下により外からの刺激で炎症を起こして痒みを伴います。頭や顔から徐々に体や手・脚の柔らかい部分に広がって症状を繰り返します。


2歳未満では肌荒れを繰り返すことがあるので、治療しながら経過を見て専門家に相談しながら適切な対応をしていくことが必要になります。

肌荒れしないための対策3つ

赤ちゃんの肌荒れは色々な原因で起こります。赤ちゃんの肌の特徴を知り、早い時期から赤ちゃんの肌を守るための、肌ケアを行うことが大切です。


適切な肌ケアを行えば、赤ちゃんを肌荒れから守ることにつながるでしょう。

肌荒れしないための対策1:しっかりとした保湿

しっかりと保湿を行って赤ちゃんの肌の状態を保つことが大切です。乾燥を防ぐことで、皮膚のバリア機能が維持されて肌荒れを予防することができるでしょう。


入浴後は、皮脂が洗い流されているので肌が乾燥しやすい状態にあります。保湿剤を5~10分以内を目安に、顔や全身にたっぷりと塗るようにしましょう。


保湿は、朝と入浴後の2回行うのが効果的ですが、乾燥が気になった時に保湿をしてあげましょう。

肌荒れしないための対策2:刺激を与えない

赤ちゃんの皮膚はバリア機能が未熟で、外からの刺激に弱い状態です。少しでも刺激を減らして、肌荒れにつながらないように肌ケアが必要です。


赤ちゃんは、よだれ・涙・汗を拭き取ることが多いので、肌をこすらないように拭き取りましょう。赤ちゃん自身が、掻いて傷を作ってしまう可能性があるので、爪を切って整えてあげるとよいでしょう。


紫外線の影響を受けやすいので、無防備に紫外線を浴びないようにして保護してあげましょう。

肌荒れしないための対策3:清潔に保つ

肌荒れの原因になる汚れ・汗・皮脂・排せつ物などを、入浴してきれいに洗い流すことが重要です。汚れはお湯だけでは落ちにくいので、ベビーソープを使って清潔にしましょう。


汚れがたまりやすい、頭・首・わきの下・陰部・おしりは、特に清潔にしましょう。こすりすぎないように丁寧に洗い、ベビーソープが残らないように洗い流します。


汚れと一緒に皮脂も洗い流されるので、入浴の後は保湿を必ず行いましょう。

しっかりと対策をとって赤ちゃんの肌を守ろう!

赤ちゃんの肌ケアを行う時に、赤ちゃんの肌の特徴を知り、赤ちゃんの周囲で影響を及ぼす環境について理解する必要があります。


赤ちゃんの肌は未熟で肌荒れを起こしやすいので、赤ちゃんの肌の変化に注意し、早めに適切な対応ができれば悪化を防ぐことができるでしょう。


日々の肌ケアをこまめに行うことで、肌荒れを防ぐ対策ができれば、赤ちゃんの肌を守りながら、スキンシップを行う機会が持て笑顔で過ごせるでしょう。