まず初めに生後5ヶ月の赤ちゃんの体型について紹介していきます。赤ちゃんの平均身長と平均体重について知ることで赤ちゃんの発育の目安を知っておきましょう。
生まれて間もない生後5ヶ月の赤ちゃんの成長は個人差も大きいです。
赤ちゃんの身長や体重は母子手帳にも記載のある乳児成長曲線を参考にします。まずは乳児成長曲線の見方も解説していきながら平均身長と平均体重はどれくらいなのか見ていきましょう。
生後5ヶ月の赤ちゃんの平均身長は男の子66.2㎝、女の子64.8㎝です。
もちろんこれは平均値のため赤ちゃんの身長がこの数値より多少大きくても小さくてもあわてる必要はありません。乳児成長曲線に示された適正な数値の範囲内であれば問題ないです。
乳児成長曲線は子供の性別により分けられています。縦軸が赤ちゃんの身長、横軸が赤ちゃんの月齢となっています。
まずは赤ちゃんの性別のグラフを見て、赤ちゃんの今の月齢と身長が交差する点がグラフ内の灰色部分に入っているかどうかによって赤ちゃんの発育状態を確認します。
この範囲におさまっていれば赤ちゃんの発育は順調に進んでいるという事です。
生後5ヶ月の赤ちゃんの平均体重は男の子7.67kg、女の子7.17kgです。
これもあくまでも平均値のため体重についても乳児発育曲線を参考にして下さい。体重についての乳児発育曲線も身長と同じく性別によってわけられており、縦軸が身長、横軸が月齢です。
体重が少ないときは赤ちゃんが授乳に集中できる環境を整えてあげる、いつもより長めに母乳を吸わせてあげる、ミルクをいつもより多くするといった方法があります。体重が急に減った場合には、かかりつけの医師や保健師に相談をしましょう。
生後5ヶ月の赤ちゃんの発育を判断するうえで首が座っているか、寝返りができるか、ひとり座りができるかの3つが大切になってきます。
これら3~4ヶ月児健診と6~7ヶ月児健診で聞かれる内容にも含まれています。
生後5ヶ月の赤ちゃんの動きや様子はどうでしょうか、首が座ったり、早い子は寝返りができる子もででくる月齢です。
赤ちゃんの様子について6つに分けて紹介していきます。
首が座っているというのは大人が支えなくても赤ちゃんの首が安定した状態のことをいいます。生後5ヶ月までの赤ちゃんの約90%以上が首座りが完成しています。
首が座る前の赤ちゃんはまだ自分の頭の重さ耐えられず手で支えてあげないと首がぐらぐらしてしまいます。首が座ると赤ちゃんは自分で頭を動かせるようになり、興味のある方向へ自由に向くことができるようになります。
初めての寝返りというのは赤ちゃん成長を感じる感動的瞬間ではないでしょうか。寝返りというのは一般的には4ヶ月~6ヶ月ごろにできるようになります。
寝返りをするようになってきたころの注意点として同じ方向に寝返りを打ち続けてしまい壁にぶつかったり、ベビーベットから転落してしまうといったケースがあります。
また寝返りをすることでうつ伏せの状態になってしまい、赤ちゃんは息がしにくくなってしまうこともあります。赤ちゃんの様子を観察し注意しましょう。
生後5ヶ月頃の赤ちゃんの1日の平均睡眠時間は13~14時間です。朝・昼・夕と1日3回の昼寝をし、夜はまとまった睡眠をとるようになります。
生後4ヶ月頃から昼夜の区別ができるようになってきます。朝は7時頃に起き朝日を浴び、決まった時間にお風呂に入り、21時までに就寝するといった生活リズムを作ることも大切です。
夜になってるのに寝ないからといって神経質になる必要はありません。少しずつ昼と夜のリズムを整えていくと良いですね。
首が座ることで腹這いや仰向け、横向きなど赤ちゃんの運動が活発になります。
生後5ヶ月頃は気になるおもちゃなどに手を伸ばしたり、手足を使って体の向きを変えたり、たくさん動けるようになり赤ちゃん自身も楽しくて活発になる時期です。腹這いは赤ちゃんの筋肉の発達を促してくれるため腹這い遊びを積極的にさせてあげるのは良いことです。
腰回りの筋肉がついてくると足で体を支える横向きの姿勢を維持できるようになります。横向けの姿勢ができれば寝返りまであともう少しといったところです。
生後5ヶ月の赤ちゃんの学習能力はとても高く、この頃の赤ちゃんは何かをするとそれに対して何かが起こるという因果関係を学びます。
例えばボールを蹴ると転がったり、何かを落としたらママが拾うといったことです。好奇心旺盛な赤ちゃんは同じことを何度も繰り返しながら自分の行動が周囲にどんな影響があるのかを知り学習していきます。
外にお散歩に出かけて色んなものを見たり、絵本を読んだり、たくさん話しかけたりしてあげると赤ちゃんの発達にもいいですね。
個人差はありますが、赤ちゃんの夜泣きは生後3ヶ月から生後一年半におきやすいと言われています。生後5ヶ月頃は脳が急激に発達しており、夜の眠りが浅かったり、昼間の出来事が夢に出てきたりと色々な理由があります。
夜泣きは赤ちゃんの大切な成長過程です。夜泣きを完全に止める方法というのはなく、赤ちゃんにとっても良くありません。
夜泣きを改善するには生活リズムを整えるというのが効果的です。朝は早く起き、昼はたっぷり遊んで、寝る準備をして赤ちゃんの眠りやすい環境作りを意識してみましょう。
夜泣きは成長と共になくなっていきます。時には睡眠不足でイライラしてしまうかもしれませんが、赤ちゃんの成長で必ず通る道でいつかは終わるとおおらかな気持ちで向き合ってみてください。
先輩ママたちの知恵を参考に抱っこしたり、ミルクを飲ませたり、音楽を聴かせたり色々試してみるのもいいですね。
生後5ヶ月はそろそろ離乳食を始めようかなという時期ですね。厚生労働省の「授乳・離乳支援ガイド」にあるように離乳開始時期は生後5ヶ月から6ヶ月ごろが適当といわれています。
まずは生後5ヶ月の赤ちゃんの哺乳量はどれくらいで何回ぐらいか、離乳食へ移行する時の赤ちゃんのサインについて紹介していきます。
生後5ヶ月の赤ちゃんの哺乳量はどれくらいか体重から計算することができます。生後5ヶ月の赤ちゃんの体重1キロ当たりの母乳摂取量の平均値が107gなので、約100gとして計算してみましょう。例えば体重が7㎏とすると1日の哺乳量は700gとなります。
母乳の場合どれぐらい赤ちゃんが何g飲んでいるかは直母量を測ればわかりますが、家庭では測定できないとおもいます。色の薄い尿が1日6回以上出ていて赤ちゃんの体重増加が順調であれば哺乳量は問題ないと判断できます。
赤ちゃんの様子や体調を見て調節してあげてください。
生後5ヶ月ごろは1回の授乳で120ml~180mlかそれ以上飲むので哺乳回数5回〜6回ほどになります。赤ちゃんがお腹が空いている様子であればこれ以上飲ませる場合もあります。
哺乳回数より1日でどれくらい飲んでいるかの方が大切です。尿や便の状態、体重増加などから判断して哺乳量が適切か判断しましょう。
離乳食の開始の目安は、首がしっかりと座っていること、スプーンなどを口に入れても舌で押し出す哺乳反射が少なくなること、親の食べている食事に興味を示し口をもぐもぐさせよだれを垂らす、などが挙げられます。
子供の様子を観察しながら赤ちゃんの食べたがるサインを見つけ離乳食開始につなげていきましょう。
初めての離乳食はお母さんも不安でいっぱいかと思います。離乳食の進め方は保健所や市町村保健センターで教えてもらった方も多いかもしれません。
離乳食というのは今まで乳汁から栄養を得てきた赤ちゃんが、将来幼児食から栄養を得るようになるための過程の食事です。赤ちゃんの口の発達状況に合わせて離乳食を進めることが大切です。
離乳食は初期(生後5ヶ月~6ヶ月)、中期(生後7ヶ月~8ヶ月)、後期(生後9ヶ月~11ヶ月)、完了期(生後12ヶ月~18ヶ月)の4つの時期に分かれています。今回はその一番初めの初期についてこれから詳しく紹介していきます。
生後5ヶ月の離乳食初期は赤ちゃんが口を閉じて食べ物を飲み込むこと、食べ物の味や舌触りに慣れることが目的です。
この時期はまだ母乳やミルクからほとんどの栄養を摂るため離乳食開始前と同様に母乳・ミルクは赤ちゃんのほしがるだけ与えましょう。
離乳食を始めた初日は、「1日1回、1さじだけ」から始めます。赤ちゃんの機嫌と体調のいい日に初めての離乳食に挑戦すると良いですね。
食べさせ方は赤ちゃんの下唇にスプーンを置き、赤ちゃんが唇を動かして食べ物を取り込み、口を閉じたらそっとスプーンを引き抜きましょう。
そして赤ちゃんが食べ物を飲み込めたかを確認します。はじめは口から食べ物があふれてしまいますが少しずつ上手になっていきます。
生後5ヶ月の赤ちゃんはまだ消化機能が未発達のため一度にたくさんの量を食べさせると吐いてしまったりおなかを壊すこともあります。赤ちゃんの様子を見て少しずつ量や種類を増やしていきましょう。
1日の授乳タイムのうち1回を離乳食の時間にします。もしも赤ちゃんの体調に変化があった時に対応できるよう午前中にするのがオススメです。また毎日なるべく同じ時間帯を離乳食の時間としましょう。
離乳食が終われば母乳・ミルクを赤ちゃんがほしがるだけ与えます。
まずはおかゆ(10倍粥)を滑らかにすり潰したものを離乳食スプーン1さじから始めます。おかゆは消化に良いためです。
10倍粥というのは米が1に対し水が10の割合、つまり米大さじ1(15g)に対し水150mlで炊いたおかゆのことです。おかゆは炊飯器のおかゆモード又は鍋で炊き、すり鉢や裏ごし器を使い粒がなくなるまですり潰します。
おかゆに慣れてきたら人参やじゃが芋、かぼちゃといった野菜やりんごなどの果物へと進みます。さらに慣れてきたら豆腐や白身魚などのたんぱく質へ進んでいきます。
生後5ヶ月の離乳食初期の食べ物の硬さの目安はポタージュぐらいです。軟らかく煮た野菜をすり潰し野菜のゆで汁やだしで硬さを調節してください。赤ちゃんが食べにくそうな場合は片栗粉でとろみをつけてあげるのもいいですね。
ここで必ず守ってほしいことは新しい食品を始める場合は離乳食スプーン1さじから始め子供の様子を見てから量を増やすようにしてください。もしも赤ちゃんの体調に異変が出たときに何が原因かを把握することができます。
生後5ヶ月の離乳食初期では調味料による味付けは必要ありません。この時期の赤ちゃんの味覚は敏感で素材の味やだしの味だけで十分です。
野菜のゆで汁、かつおやしいたけや昆布の出汁を使い風味をつけるのも良いですね。顆粒の出汁は味が濃いため赤ちゃん用のものを使うようにしてください。
まずは、おかゆ1さじを2日続け、3日目に2さじ、5日目に3さじといった具合に少しずつ増やしていきます。おかゆに慣れてきたら野菜をまた1さじから始め、2さじ、3さじと増やしていきます。この繰り返しで少しづつ食べる量を増やしていき食べられる種類も増えていきます。
離乳食を初めて1か月ぐらいたつと1日1回の離乳食の時間を1日2回に増やします。1回目を午前中に、2回目をお昼過ぎや夕方など時間を作りやすいときにしましょう。
赤ちゃんの消化のリズムを作るために1回目と2回目の間隔を4時間以上開けるのが理想です。例えば6時に母乳・ミルク、10時に離乳食と母乳・ミルク、14時に2回目の離乳食と母乳・ミルク、18時と22時に母乳・ミルクといった具合です。
離乳食を嫌がる場合は無理に食べさせる必要はありません。食べるものを変えたり、時間を置いてみたり、食べさせ方を変えてみたり色々したけど食べてくれない。そんな時は今日はミルクにしようと諦めるのも大切です。
離乳食が始まって、せっかく頑張って作ったごはんを食べてくれないとがっかりしてしまいますが、気負わずまた明日頑張ろうねと赤ちゃんに声をかけてあげてください。
生後5ヶ月の特徴は視力が良くなって両眼視ができるようになります。行動範囲が広がり興味のあるものに手を伸ばしたり、口に入れてみたり好奇心旺盛です。
また怒ったり笑ったり感情表現が豊かになり少しずつコミュニケーションが取れるようになります。生後5ヶ月の赤ちゃんとの接し方や遊び方を3つ紹介します。
生後5ヶ月頃になると赤ちゃんの視力も発達してきて色や形を認識できるようになってきます。
原色を多く使った丸や円の模様のある絵本が赤ちゃんに人気です。擬音語の多い絵本を読みながら赤ちゃんとスキンシップをするときっと声を出して喜んでくれるでしょう。
おむつを替えた時やシャンプーをした時に「さっぱりしたね」やご飯を食べた後に「おいしかったね、おなかいっぱいかな?」といった赤ちゃんの気持ちを理解しようとして自然に話しかけることがあると思います。
この自然とででしまう「代弁」というのは、赤ちゃんの発達や安心感にもつながります。
何かをする際には赤ちゃんの気持ちになって声をかけてあげたり、見ている方向にあるものや景色を説明してあげるなど積極的に話しかけてあげると良いです。
また生後5ヶ月頃の赤ちゃんは「あ~う~」といった意味のない言葉を発します。これは喃語といい赤ちゃん自身が自分で発した声を聴いて遊んでいます。赤ちゃんの言葉を真似して返してあげることで赤ちゃんも喜びコミュニケーションの第一歩となるでしょう。
五感を使って楽しめるおもちゃは視覚や身体感覚の発達につながります。
生後5ヶ月頃のおもちゃは目で見て、耳で音を聴いて、匂いをかいで、口でなめて、手で触るといった五感を刺激するおもちゃを選ぶと良いですね。
大人にも体格、性格の違いがあるように赤ちゃんにも個性があります。成長の早い子もいれば遅い子もいる、よく話す子、よく食べる子、動き回る子それぞれが個性です。
初めての赤ちゃんは不安もいっぱいですが成長は人それぞれ違うので、周りと比べるのではなく赤ちゃんの声に耳を傾けてゆっくり成長を見守ってあげてください。
生後5ヶ月になり寝返りができるようになると行動範囲が広がります。床に危険なものは落ちてないか、赤ちゃんが口に入れてしまいそうな物はないか注意しましょう。
ソファやベットに寝かせた際は寝返りをして転がって落下しないよう目を離さないでください。
生後5ヶ月というのは赤ちゃん自身も寝返りができるようになって見える景色が変わったり、離乳食が始まり初めての食べ物を口にしたり新たなステップヘ進む時期です。赤ちゃんが元気で安全に育つ環境づくりをしていきましょう。