【専門家監修】哺乳瓶を消毒する方法3つ|消毒する方法の決め方は?

哺乳瓶の消毒は必要?

赤ちゃん用品として哺乳瓶の消毒剤をよく見かけるように、赤ちゃんに使う哺乳瓶に消毒は必要だとされています。


ミルクや母乳は栄養分が豊富なため、使用後に置きっぱなしにしておくと雑菌が繁殖してしまいます。そのため、毎回消毒が必要です。


使うたびに哺乳瓶はしっかりと洗い、清潔さを保つことが赤ちゃんにとってとても大切なことです。

哺乳瓶を消毒する理由

どうして哺乳瓶を消毒する必要があるのかというと、1日に何度も赤ちゃんが口にする哺乳瓶には「雑菌」が増殖することがあり、普通に洗っているだけでは安全ではない場合があるためです。


よく洗っているつもりでも、少量のこびりつきから雑菌が繁殖してしまうことがあります。生まれたばかりの赤ちゃんは、免疫力が強くはありません。哺乳瓶を除菌するために、消毒する必要があるのです。

哺乳瓶を消毒する方法3つ

哺乳瓶は適切に消毒することが大切です。そして、哺乳瓶は使用するたび消毒をする必要があります。哺乳瓶を消毒する方法は主に3つありますので、それぞれ見ていきましょう。


ここで紹介する3つの消毒方法にはメリットがあればデメリットもあるため、自分でもっともやりやすい消毒方法を選んでみましょう。

哺乳瓶消毒の方法1:煮沸して消毒する

1つ目の哺乳瓶の消毒方法は、昔からある煮沸して消毒する方法です。


煮沸消毒のやり方は簡単で、鍋に洗った哺乳瓶を入れてしっかりつかるくらいまで水を入れてから火にかけて沸かし、ぼこぼこ沸騰し始めたら3分~5分そのままにした後、哺乳瓶を取り出せば完了です。


ポイントとして完全に沸騰させる必要があること、沸騰したお湯から哺乳瓶を取り出すためにトングなどを使い、火傷しないように注意することなどがあります。

煮沸消毒のメリット

哺乳瓶を煮沸消毒するメリットは、特別な消毒器などが必要なく家にある鍋やトングが使えること、そのためコスパがよい消毒方法であることでしょう。


赤ちゃんの哺乳瓶だけでなく、赤ちゃん用のカトラリーなども一緒に煮沸して消毒できます。里帰りで帰省中に消毒の用意をしていなかったような場合でも、煮沸での消毒なら簡単にできるでしょう。

煮沸消毒のデメリット

煮沸消毒のデメリットは、沸騰したお湯に哺乳瓶や付属品を入れることによって変形や変色といった劣化を招きやすいこと、中には煮沸できないパーツがあることです。


とくに沸騰してからいきなり哺乳瓶を入れたりすると、哺乳瓶が熱で壊れてしまう場合があります。手順を守って先に水と哺乳瓶を入れてから火にかける必要があります。また、そもそも沸騰させてよい素材かどうかも確認しておかなければなりません。

哺乳瓶消毒の方法2:電子レンジで消毒する

続いてご紹介するのは、ご家庭にある電子レンジを使って消毒するという方法です。電子レンジで哺乳瓶を消毒するには、専用の消毒ケースを購入する必要があります。


消毒する哺乳瓶を洗ってから消毒用のケースに入れ、定められた量まで水を入れます。消毒用ケースを電子レンジにセットして、説明書通りのワットと時間をセットし、終わってから取り出すことで完了です。それほど手間はかかりませんが、火傷には注意しましょう。

電子レンジ消毒のメリット

電子レンジでの哺乳瓶の消毒は、時間やワット数をセットするだけですむのでかなりお手軽にできるというメリットがあります。


電子レンジに消毒ケースをセットしてスタートボタンを押しておけば、後は放置していても消毒が終わります。授乳中の赤ちゃんを抱えているお母さんはとても大変ですから、放っておける電子レンジ消毒はかなりお手軽で助かるのではないでしょうか。

電子レンジ消毒のデメリット

電子レンジで哺乳瓶を消毒するデメリットは、専用の入れ物である消毒ケースが必要となることと、取り出す時がかなり熱いことでしょう。


哺乳瓶と乳首(ニップル)部分やパッキンなどの付属物がきちんと入れられる大きさの消毒ケースが必要で、かつそのケースは電子レンジに入らなければなりません。


電子レンジのサイズを確認してケースを選んだ方がよいでしょう。消毒が終わったケースを取り出す時は、火傷しないよう注意が必要です。

哺乳瓶消毒の方法3:消毒液を使う

最後にご紹介するのは、ミルトンのような消毒液を使って哺乳瓶消毒をする方法です。消毒液の使い方は細かく説明書に記載されているので、しっかりと目を通しておきましょう。


哺乳瓶や搾乳器など消毒する物が入るくらい大きな容器を用意し、そこに規定の用量の薬液を作って、消毒したい物を洗って入れて規定された時間置いておきます。時間が経過した後は、説明書に従って水洗いしたり乾燥させたりすれば終了です。

消毒液のメリット

消毒液を使って哺乳瓶を消毒するメリットは、一度作った消毒液は当日中なら何度も使えるため、毎回哺乳瓶を使うたびに消毒できること、熱くなって火傷をするというような危険がないことです。


消毒液自体は24時間ごとに交換しなくてはなりませんが、作った日のうちなら何度でも利用できます。煮沸消毒・電子レンジを使った消毒をしたくない場合におすすめです。

消毒液のデメリット

消毒液を使うことのデメリットは、消毒するための容器と消毒液が必要になることでしょう。煮沸消毒や電子レンジでの消毒と較べて必要となる物が多いため、コスパが良いとは言えません。


中には使った後に水洗いすら必要ない消毒液もありますが、薬液がついたままの哺乳瓶をそのまま赤ちゃんに使わせることに抵抗を感じる方は少なくないようです。

哺乳瓶消毒の洗い方とは?

基本的に、哺乳瓶を煮沸消毒した後や電子レンジ消毒をした後は乾燥させて保管すればよく、洗う必要はありません。消毒液を使用した場合、薬液によっては消毒後の洗浄を指示されることがあるくらいです。


哺乳瓶の消毒がいつまで必要かというと、最低でも免疫力が強くない生後3か月程度までは必要となります。赤ちゃんがいろんなおもちゃを口にし始める4~5か月くらいまでは哺乳瓶を消毒した方が安全で、安心できるでしょう。

消毒の前に哺乳瓶を洗う

消毒後に洗いが必要になるケースは少ないのですが、きちんと除菌するために、ミルクが残ったままにならないように哺乳瓶や細かいパーツを洗っておく必要があります。


どうせ消毒するから一緒だろうと、哺乳瓶を洗わないで消毒するのは間違いです。あらかじめしっかりと飲み残しを洗い落とし、パーツを分解しておくことでしっかり除菌できるようになるため、ちゃんと洗っておきましょう。

手洗いの場合

哺乳瓶を手洗いする場合は、洗う前にあらかじめ自分の手を洗ってきれいにしておき、哺乳瓶専用のブラシを使ってすみずみまで洗い、流水ですすいでおきましょう。


手洗いする前にまず自分の手をきれいにしておく必要があることと、哺乳瓶を洗うためのスポンジや専用のブラシも清潔に保つために、しっかり乾燥させるか、除菌効果のある洗剤を含ませておくことをおすすめします。とくに自分の手は、しっかり時間をかけて丁寧に洗いましょう。

食洗器の場合

食洗器にかけて洗う場合は、あらかじめ哺乳瓶をパーツごとに分けて流水で洗い、下向きにセットして食洗器にかけましょう。


食洗器の洗い方は、熱水と乾燥モードにセットするだけです。このことから、海外では食洗器を使うなら消毒不要との考え方もあります。


手をしっかりと洗って食洗器から取り出しましょう。もしまだ水滴がついているようなら、清潔なキッチンペーパーやタオルを敷いてその上で乾燥させましょう。

哺乳瓶を消毒する方法の決め方3つ

哺乳瓶の消毒方法は煮沸消毒、電子レンジで消毒、消毒液での消毒の3種類あります。


このうちどの方法で消毒するかは、消毒する頻度や哺乳瓶の材質、使い勝手の良さから選ぶとよいでしょう。それぞれの消毒方法の選び方について紹介します。

哺乳瓶を消毒する方法の決め方1:哺乳瓶の材質で考える

哺乳瓶の材質にはガラスと、プラスチックのPPSU製・ポリプロピレン製がありますが、ポリプロピレン製は消毒液で劣化しやすいという特徴があります。


ガラスは汚れがつきにくくどんな方法でも消毒しやすいのですが、プラスチックよりも重さがあります。プラスチックは煮沸消毒や電子レンジで使えるものが多いですが、ポリプロピレンのように消毒液(塩素・酸)に弱いものもあるため、哺乳瓶の材質で消毒方法を考えてみましょう。

哺乳瓶を消毒する方法の決め方2:消毒手段で考える

煮沸消毒したいのか、それとも電子レンジを使うのか消毒液に浸けるのか、消毒手段それぞれにメリットやデメリットがあるため、どれがよいか考えてみましょう。


放置しておけるという点では電子レンジや消毒液がよいですが、コスパの良い消毒手段は煮沸消毒です。携帯して旅先でも消毒したいというような場合は消毒液がおすすめです。消毒液を使いたくないとお考えなら煮沸か電子レンジというように、消毒手段で考えてみましょう。

哺乳瓶を消毒する方法の決め方3:手間を考えて選ぶ

手軽に消毒したいなら電子レンジですが、何回も消毒したいというなら消毒液がおすすめで、多少手間がかかってもよいなら煮沸消毒が選択肢に入るなど消毒にかかる手間で選ぶこともできます。


もっとも手間がかかるのは煮沸消毒でしょう。手間がかからないのは、電子レンジか消毒液での消毒です。赤ちゃんがいるとなかなか余裕がないので、自分がどれだけ手間をかけられるかを考えて消毒方法を選ぶことも大切でしょう。

哺乳瓶をしっかり消毒しよう!

今回は哺乳瓶の消毒についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。赤ちゃんが毎日何度も口をつける哺乳瓶は、しっかりと消毒したいものです。特に免疫力の低い生後3か月までの間は清潔を保ちましょう。おもちゃ等いろいろなものを口にする生後4~5か月ころまで気を付けていくことで、より安心できるでしょう。


赤ちゃんの健康を守るためにも、ぜひこの記事を参考にしっかりと哺乳瓶を消毒してみてください。大切なことは、自分に合った消毒方法を選んで続けていくことです。