手押し車は赤ちゃんの歩行を補助するためのものですが、購入するかどうか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
歩くのが他の子より遅いと心配になりますが、歩くための力がしっかり備わってから歩く練習を始めても遅くはありません。
逆に、早く手押し車を使うことでデメリットになってしまうこともありますので、本記事では手押し車の必要性について説明していきます。購入を悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
ここからは、赤ちゃんが手押し車を使う際のデメリットを5つご説明します。赤ちゃん自身に対するデメリットもあれば、騒音や収納場所など、環境的なデメリットもあります。
手押し車はプレゼントでも人気の商品ですが、しっかりデメリットも知った上で購入するのがおすすめです。
1つ目のデメリットは、手押し車のゴロゴロという音が騒音になる可能性があることです。
持ち家の場合は問題ありませんが、アパートやマンションの場合、下の階に響いてしまうことがあります。手押し車は木製やプラスチック製の製品が主流ですので、どうしても音が響きやすくなります。
タイヤにゴムがついていれば多少は音は小さくなりますが、カーペットを敷いたり、早朝や夜間は遊ばせないようにしたりする配慮が必要です。
2つ目のデメリットは、手押し車を使用する期間が1歳から1歳半頃までと短いことです。赤ちゃんによっては、すぐに自分で歩けるようになって全然使わないこともあります。ただ最近は、手押し車としてだけでなく、別の遊び方ができるものも販売されています。
長く使いたいと考えている人は、歩けるようになってからも遊べる手押し車や、レンタル品を選ぶと良いでしょう。
3つ目のデメリットは、手押し車の滑りの良さです。製品によっては、タイヤの滑りが良過ぎて前のめりになってしまったり、壁に衝突してしまったりする危険性があります。
手押し車を選ぶときは、タイヤのゴムが滑り止め代わりになっていたり、負荷を調節したりできるものを選ぶと良いでしょう。
なお、手押し車に限らず、子供用のおもちゃを選ぶときは「STマーク」の付いた安全基準を満たした製品を選ぶようにしましょう。
上手にバランスを取って歩けない赤ちゃんは、手押し車を押しながら転倒してしまう危険性があります。
受け身がしっかりとれないため、転倒の際にケガをしてしまう可能性もあります。手押し車を購入する場合は、軽過ぎないものを選ぶようにしましょう。
また、軽すぎる手押し車の場合、赤ちゃんが体重を掛けるだけで転倒に繋がる恐れがあります。ある程度の重さがあることで、赤ちゃんが歩く時にバランスを取りやすくなります。
デメリット4つ目は、収納場所に困ることです。手押し車は大きいものが多く、特に小さなアパートの場合、手押し車を置くと部屋が狭くなってしまいます。
手押し車の中には、おもちゃの収納ができるものや別の遊びができるものもあります。もし小さい部屋に手押し車を置く場合は、その大きさを活かした機能やインテリア性のあるものを選ぶのがおすすめです。
5つ目のデメリットは、赤ちゃんの歩行の助けにはならないことです。
手押し車を使ったからといって、期待通り赤ちゃんが歩けるようになるとは限りません。手押し車は、あくまでも赤ちゃんが歩くことをサポートするための道具です。
赤ちゃん自身に歩くための筋力やバランス感覚が備わっていなければ、手押し車を使ったからといってすぐに歩けるようにはなりません。「歩けるようになる」という考えで購入するのは避けましょう。
続いて、ハイハイより先に手押し車を使用することで考えられる、2つの弊害についてご説明します。
ハイハイするよりも先に、赤ちゃんに手押し車を与えて練習しても良いのかどうか、ママにとっては悩むところでしょう。
すべての赤ちゃんとってデメリットになるわけではありませんので、参考程度にご一読ください。
赤ちゃんは、ハイハイすることでバランス良く全身運動をし、歩くために必要な筋力を付けていきます。
そのため。ハイハイする前に歩く練習を始めてしまうと、体を支えるためのバランスを取りにくくなるというデメリットがあります。
実際、この「ハイハイ」には全身の筋肉が使われます。人間が立って歩くためには、しっかりと地に足をつけてバランスをとる必要があり、ハイハイで赤ちゃんはその力を身に付けます。
2つ目の弊害は、転倒しそうになった時にうまく危険回避できないなど、将来の運動神経に関わる可能性があることです。たとえば転んだ時に、手より先に顔をぶつけてしまうなどです。
赤ちゃんは、異常がなければ手押し車がなくても自然に歩けるようになります。ハイハイをすることによりバランスよく全身が鍛えられていますので、無理に歩くことから始めることはおすすめできません。
ここまで、手押し車のデメリットをご説明してきました。
その上で、知人からプレゼントされたり、歩くのが遅かったりなどの理由で手押し車を使いたいという人もいるでしょう。
ここからは、赤ちゃんが手押し車を使う際に、どんな点に気をつければよいのか2つご説明します。
運動神経への弊害や騒音のデメリットも、対策をすることで防ぐことが可能ですので、ぜひ参考にしてください。
前述のとおり、ハイハイが少ない赤ちゃんには筋力が付きにくいというデメリットがあります。手押し車を使用するときは、赤ちゃんがハイハイを十分にできるようになってから使用すると良いでしょう。
「ハイハイはしているけれどなかなか歩かない」という場合は、少しだけ手押し車を取り入れるなど、そればかりにならないように注意しましょう。
手押し車はタイヤの音がうるさいことがデメリットですが、裏にクッション材が付いたカーペットや、防音用のタイルカーペットを使用することで防音対策することができます。
タイルカーペットは自由に広さを変えられますので、部屋に合うカーペットが見つからない場合におすすめです。
カーペットやタイルカーペットと一緒に遮音マットを使用すれば、より防音対策を強化することができます。早朝や夜間使わないことも対策の1つです。
赤ちゃんの手押し車は、購入するだけでなく自分で作ることも可能です。比較的簡単に作成でき、購入するよりも安くできることが多いため、費用がネックな人にもおすすめです。
ダンボールで作る場合は、家にある材料だけでできるものもありますので、ぜひ作ってみてください。
赤ちゃんの手押し車を手作りするメリットは、大きく分けて2つあります。
1つ目はデメリットでもあった騒音問題を解決できることで、2つ目は赤ちゃん自身に合わせた大きさのものを作れることです。成長の速い赤ちゃんの場合は、手作りの方がおすすめでしょう。
「スライド式手押し車」とは、タイヤを付けずに床の上を滑らせながら移動できるもののことです。箱型にすることで、スライド式のものを作ることができます。
スライド式の場合は、ほとんど音がなく騒音対策になりますので、アパートやマンションに住んでいる人におすすめです。
手作りの手押し車は、持ち手の大きさや高さを調節できますので、赤ちゃんの身長に合わせて作ることができます。
市販の手押し車の場合、身長が伸びるにつれて使いづらくなることがデメリットですが、手作りであれば、新たに大きいものを作ったり、以前のものを作り直すことも可能です。
ここからは、簡単にできる手押し車の作り方についてご紹介します。
DIYが苦手な人でも作りやすいものが多く、自分で可愛くデコレーションすることもできます。お子さんの好みに合わせて作ってあげましょう。
持ち手は、手押し車を押すときに必要な部分です。ラップの芯を使うと、強度と丸みがありますので赤ちゃんが持ちやすくなり、完成した持ち手の部分はちょうど鳥居のような形になります。
持ち手の部分ができたら、身長に合わせて重り部分に付ける部品を作りましょう。
重りの部分は、作り方によって使い勝手が変わってくるためとても重要です。
手作りの手押し車は、ダンボールや牛乳パックなどで箱型に作ることが多いですが、牛乳パックに新聞紙などを詰めると、重さを調節することができます。
身近にあるものですぐ作れるのが、ダンボールの手押し車です。最後にラッピングすれば、世界に一つだけのおしゃれな手押し車にすることも可能です。
ここからは、ダンボール手押し車の作り方と必要なものをご説明します。
「手押し車」は、赤ちゃんに使わせてあげたいアイテムの一つですが、使い方を誤ればデメリットが目立ってしまいます。
しかし、しっかりとした対策と適切な使い方をすれば赤ちゃんにとって使いやすいものになるでしょう。
手押し車を使う場合は、赤ちゃんにとってのハイハイの必要性などを知った上で、歩く練習をさせてあげましょう。すぐに歩けなくても、赤ちゃんの成長をじっくりと見守ってあげましょう。