妊娠をすれば、多くの人は喜び、今後の明るくて楽しい生活を想像したりなどします。しかし、その嬉しい妊娠のはずが、これからの妊娠生活や、出産、子育てなどのことを考えると、強い不安を感じてしまったり、情緒が不安定になってしまったりなどする人もいます。
そのような場合は、マタニティブルーとなっている可能性があります。
妊娠をすると、マタニティブルーとなって、本来は嬉しいことのはずなのに、気分が落ち込んだり、不安になったり、情緒が不安定になったりなどすることがあります。マタニティーブルーは発症時期や症状の強さなどに個人差があります。
マタニティーブルーになってしまったときに対処ができるように、まずはどのような時期に、どのような症状が表われることがあるのか、事前に把握しておきましょう。
妊娠初期では赤ちゃんを育てるために、母体にはいろいろな変化が起こります。その変化の1つにホルモンバランスの変化があり、つわりの原因となったりします。
妊娠初期に起こる体質の変化やつわりで苦しい思いをしてストレスを感じていることに加えて、妊娠や出産、育児などによって生活スタイルが変わっていくことに不安を感じることもあります。
これらのストレスや不安が重なることでマタニティブルーとなってしまい、情緒が不安定となる症状が表れることがあります。
妊娠初期は赤ちゃんを育てるために、母体にはいろいろな変化がおきます。その変化がマタニティブルーの原因となってしまうことがあります。しかし、妊娠中期になると、その母体の変化や赤ちゃんの成長が安定してきます。
そのため、体の変化による不安やストレスは減っていきますが、徐々に出産や産後の生活などが迫ってくることで、それらに対する不安が妊娠初期のときよりも強まっていきます。不安が強くなっていくことでマタニティーブルーとなり、情緒が不安定な症状が表れることがあります。
妊娠後期になると、お腹も大きくなり、もうすぐ出産ということで分娩への不安が強くなる人もいます。また、お腹が大きくなって動きにくくなったり、腰痛になったり、思うように食事が摂れなくなったりなどすることで、身体的な不安も感じるようになります。
これらのことがマタニティブルーの原因となり、情緒が不安定な症状が表れるようになる場合があります。
マタニティブルーは産後になっても続くということもあります。産後では育児へのプレッシャーから不安を感じてしまったり、妊娠での疲労が溜まっていたりなどが原因でマタニティブルーとなってしまうことがあります。
また、妊娠初期に母体に変化が起こるように、出産を済ませた産後も母体に変化が起こります。その際のホルモンバランスの変化がマタニティブルーの原因となってしまい、情緒が不安定になる症状が表れることがあります。
マタニティブルーになると、情緒が不安定になります。情緒が不安定になることで、イライラしやすくなったり、すぐに泣いてしまったり、集中力が低下したりなど、いろいろな症状にも繋がってしまいます。
マタニティブルーの症状の強さには個人差がありますが、人によっては日常生活に支障が出てしまうこともあります。そのため、妊娠初期の段階から、いろいろな対策を行って、マタニティブルーを乗り越えられるようにしておきましょう。
マタニティブルーの対策では気分転換をして、リフレッシュすることが効果的です。そのため、体に負担のかからない適度な運動でストレス発散や気分転換をしましょう。
また、妊娠初期を過ぎていて運動が難しい状態であれば、クラシック音楽やオルゴール音楽、環境音楽などのヒーリング効果のある音楽を聴いても良いでしょう。これらの音楽は妊娠に対する不安や緊張を和らげてくれ、リラックス効果を期待することができます。
マタニティブルーは出産や育児に対して、不安やストレスを感じることが原因となっていることがあります。そのため、その不安やストレスなどを感じていることを気軽に話せる相手を妊娠初期のうちに作っておきましょう。
愚痴を家族や友人などに話すだけでも少し気分を楽にすることができます。また、ママ友や出産経験者などが近くにいれば不安やストレスを感じることを相談することもできます。
知り合いに相談することに抵抗を感じる場合は、SNSや情報交換サイトなどを活用して、同じように不安やストレスを抱える人と接しても良いでしょう。
マタニティブルーとなってしまった場合は、情緒が不安定になってしまいます。そのため、イライラしやすくなったり、泣いてしまいやすくなったりなどすることもあります。これらの感情を我慢せずに出し切ってしまうことで、気持ちをスッキリとさせることができます。
そのため、家族や友人には言いたいことを言ったり、辛く感じることを紙に書き出すなどして感情を発散するようにしましょう。
マタニティブルーとなったときには、情緒が不安定になってしまいます。そのような状態で無理に行動を続けていると、気持ちを発散させることができず、イライラや不安などの悪い感情をまた溜めてしまうことになります。
そのため、妊娠によるつわりや疲労などが出ている場合は、無理に仕事や家事などをしようとせずに休息をとるようにしましょう。
また、掃除や洗濯はほどほどにして家族に任せたり、たまには冷凍食品を活用するなどしても良いでしょう。
妊娠初期や産後はホルモンバランスが大きく変化します。そのホルモンバランスの変化がマタニティブルーとなることもあります。そのため、マタニティブルーを乗り越えるためには、ホルモンバランスを整えることも重要です。
ホルモンバランスの整え方には、生活リズムを整えたり、質の良い睡眠をとるなどがあります。
マタニティブルーを乗り越えるためには、ホルモンバランスを整えることが重要であり、そのホルモンバランスを整える方法の1つとして、バランスの良い食事を摂ることがあります。
特に、マタニティブルーとなってしまったときに摂りたい食材には、食欲を増進させてくれるミョウガや、不眠やイライラを解消してくれるセロリ、体力増強効果の期待できるゴーヤなどがあります。
マタニティブルーを乗り越えるために、辛い気持ちを伝えられる話し相手を作っておくことは有効です。しかし、家族や友人には相談しづらいこともあるでしょう。
そのような場合は、保健師や支援センターに相談してみましょう。相手は専門家なので、単に愚痴を聞いてもらうだけでなく、専門的なことも相談することができます。
マタニティブルーになると、情緒が不安定になり、イライラしたり、泣きやすくなったり、集中力が低下したりなどします。そのような状態になることで、ネガティブな感情を持ってしまうようになることがあります。
しかし、マタニティブルーの原因はホルモンバランスの変化によるものであり、決して自分の性格が変わってしまったというわけではありません。症状の原因を理解し、ネガティブな考え方になりすぎないようにしましょう。
マタニティブルーを乗り越えるためには、話し相手を作ったり、家事を手伝ってもらったりなどすることは効果的です。
しかし、これらを行うためには協力をしてもらう必要があります。そのため、家族にこれらの協力をお願いしておくと良いでしょう。
マタニティブルーになる原因はホルモンバランスの変化です。その変化が大きい人や、影響を受けやすい人がマタニティブルーになりやすい傾向があります。
そのため、ホルモンバランスの変動が影響して起こると言われている月経前症候群や月経前不快気分障害に、妊娠前からなっている人は特に注意が必要です。
また、真面目すぎる人や、完璧主義者、責任感が強い人なども、不安を1人で抱えたり、感情の発散を我慢したり、疲れていて仕事や家事をしたりなどする可能性があるので、注意が必要です。
マタニティブルーは一過性のものであり、だいたい3週間以内で治ることが多いです。しかし、2週間ほど経っても、全く症状が治るような気配を感じなければ、病院での受診を検討しましょう。
場合によってはマタニティブルーではなく、甲状腺の病気が関係している可能性があります。また、産後であれば、マタニティブルーではなく、産後うつとなってしまっている可能性もあります。
マタニティブルーになると、情緒が不安定となるので辛い思いをしてしまうこともあるでしょう。しかし、マタニティブルーは一過性のものであり、ホルモンバランスの変化によって起こることです。
そのため、マタニティブルーになることは仕方のないことでもあると理解して、いずれは治るものとして無理をせずに落ち着いて過ごすようにしましょう。