乳児湿疹が顔や頭まで広がっていると心配になることも多いでしょう。赤ちゃんの正しいスキンケアを学んでお手入れしてあげましょう。
まず、赤ちゃんの油脂をきれいに洗い流してあげる必要があるので、沐浴のポイントを確認しましょう。石鹸を軽く泡立ててなるべくガーゼなどを使って肌をこすらないように、やさしく洗い流してあげましょう。沐浴後には乾燥をふせぐための保湿クリームが必要です。
乳児湿疹は皮脂の分泌が多い部位にできやすいといわれています。例えば赤ちゃんの顔や首まわりや頭などです。赤ちゃんが掻きむしってしまうとかさぶたになったり傷跡が残ります。顔にできた乳児湿疹を放置して傷が残ることもあるので注意しましょう。
また、汗をよくかく夏場も肌が荒れやすいです。脇の下や首のしわの間、ひざの裏、背中など汗だまりができやすい箇所にも乳児湿疹はできます。
乳児湿疹は、生後すぐくらいの赤ちゃんからよく見られる湿疹で、治るまでの期間は生後半年くらいまでが目安でしょう。かゆがる様子が短いケースやスキンケアをすれば落ち着くようなケースはあまり神経質にならなくてもいいでしょう。
ただ、肌がぐちゅぐちゅしたり、頭や頭から少しずつ広がって保湿などのスキンケアをしても改善されないなら病院で相談しましょう。
乳児湿疹の原因は諸説ありますが、妊娠中ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤を通じて赤ちゃんにママのエストロゲンが移行してしまうことが原因といわれています。ママのエストロゲンが赤ちゃんに渡り皮脂の分泌を促してしまい、赤ちゃんの毛穴は小さいので皮脂が詰まりやすくなり、湿疹ができます。
乳児湿疹は生後数ヶ月をすぎると自然とよくなりますが、沐浴をしたり肌を清潔に保ち乾燥しないよう保湿をしてあげるように心がけましょう。
乳児湿疹のケア方法にはどんなものがあるのでしょうか。乳児湿疹のケアは沐浴や、スキンケアを徹底する、室温などの環境整備することなど4つの方法があります。
乳児湿疹のケアについて興味がある方は参考にしてください。
沐浴とは、赤ちゃんをベビーバスにつけて体を洗うことです。適切な温度のお湯をベビーバスに入れて、赤ちゃんの肌を痛めないガーゼなどを使って優しく汚れを落とします。
最近は紙おむつの品質が高いので、オムツかぶれをする赤ちゃんをあまり見かけなくなりました。でも、うんちやおしっこはしますので、マメに汚れを取ってあげる必要があります。夏場はあせももできやすくなりますので沐浴を1日に数回してもいいでしょう。
正しい沐浴のしかたを確認しましょう。まず日中の温かい時間帯にあまり時間をかけずに沐浴します。ベビーバスのお湯は38℃のぬるま湯で行い、ベビーソープを使って汚れを落とします。
また、赤ちゃんの肌はデリケートなので肌を痛めないように、専用のボディソープを手でしっかり泡立てから洗うのもポイントです。1ヶ月検診などの結果次第では徐々に大人と入浴してもいいでしょう。
乳児湿疹のケアは保湿クリームなどでスキンケアをしてあげることが大切です。秋や冬に生まれた赤ちゃんは空気が乾燥しがちな季節に生まれているので、きちんと保湿してあげましょう。
特に冬は大人でも唇が乾燥したり肌がかさつくので、加湿器等で室温の乾燥を抑えたり、クリームタイプの保湿クリームを赤ちゃんの背中などに塗ってあげましょう。
赤ちゃんに塗ってもいい市販のスキンケア用品の選び方を紹介します。まず、赤ちゃん用のスキンケアの種類としてベビーローション、ベビークリーム、ベビーオイルなどがあります。
この中で乾燥肌の赤ちゃんにおすすめなのは油分が多いベビークリームです。保湿力もありますので乾燥肌の赤ちゃんのスキンケア商品として最適です。
また、夏場はあせもができやすいので、オイル系の商品は避けてローション系を購入するほうが、べたつきも少なくおすすめです。
そもそも赤ちゃんは体温調節機能が不十分なので、大人が室温計や湿度計をチェックして、赤ちゃんが過ごしやすい環境を設定する必要があります。
夏場はあせもができやすいので、エアコンを使って室温を26度から28度に設定して様子を見ましょう。赤ちゃんは体温が大人より高いので、室内で過ごすならおなかを冷やさない程度の肌着でも問題ありません。
乳児湿疹は生後数ヶ月の赤ちゃんにはよく見られ、基本的なスキンケアを心がければ数ヶ月で落ち着きます。
しかし、やたらかゆがっていたり、発熱や過剰な皮脂分泌が抑えられないときは病院に行き医師に相談しましょう。
乳児性湿疹とみられるケースで小児科と皮膚科のどちらを受診すべきか迷うことがあります。赤ちゃんは肌が薄いので虫刺されでも目立つことがあり、局所的な湿疹はスキンケアをすれば落ち着きます。かゆがっている様子もないなら皮膚科でもいいでしょう。
ただ、発熱をともなう場合は、突発性発疹の可能性がありますし、その他の緊急性をともなう状態の場合は小児科がいいです。
乳児湿疹のケアの方法について学びましたが、どんなポイントに気を付けたらいいのでしょうか。乳児湿疹のケアは沐浴の時にゴシゴシ洗わない、保湿剤はたっぷり使うなど3つのポイントがあります。
乳児湿疹のケアのポイントに興味がある方は参考にしてください。
乳児湿疹ケアのポイントは沐浴時ゴシゴシ洗わないことです。
沐浴の際赤ちゃんのお顔を洗うときはガーゼを使って洗うのではなく、ママの手の腹を使って洗い流します。赤ちゃんのほっぺたは柔らかいのでガーゼが肌にあたると後に肌荒れの原因になることもあります。
関節部分や首のしわなど汗だまりになりやすいところは、丁寧に洗いましょう。泡が顔の周りにつくと目に入らないか心配になりますが、赤ちゃんが泣かなければ大丈夫です。
乳児湿疹ケアのポイントは低刺激の保湿剤をたっぷりと使うことです。赤ちゃんの肌は大人より薄くデリケートなので肌のバリアがききません。
赤ちゃんは肌の水分を保つ機能も弱いので、スキンケアをマメにしてあげないと乾燥したり、肌荒れが目立つようになります。保湿剤を多めに使って肌のバリア機能を強化しましょう。赤ちゃん用の保湿剤も売っていますので、刺激の少ないものを選びましょう。
乳児湿疹ケアのポイントは根気よく続けていくことが大切です。乳児湿疹は頭皮にまるでかさぶたのように皮脂のかたまりがくっついていることもあります。皮脂のかたまりはしっかり洗い流して、スキンケアを続けるほかありません。
また、かさぶた状のものは固くてはがれにくいので、沐浴の前にワセリンなどでかさぶたを柔らかくしてから、赤ちゃん用のシャンプーなどで洗い流します。根気よく続ければ数週間ではがれ落ちます。
乳児湿疹以外で起きやすい赤ちゃんの肌トラブルはどんなものがあるのでしょうか。乳児湿疹以外で起きやすい赤ちゃんの肌トラブルを紹介します。
乳児湿疹以外で起きやすい肌トラブルには、突発性発疹やアトピー性皮膚炎、あせもをはじめとする4つのトラブルがあります。
乳児湿疹以外の肌トラブルについて知りたい方は参考にしてください。
突発性発疹は、赤ちゃんにとってのはじめての発熱ということも多く慌ててしまうこともあるでしょう。
突発性発疹は突然38度以上の高熱が出て熱が下がるときに、おなかのまわりなどに発疹が出ます。医院で適切な処置をうければ治り、おなかまわりなどにでた発疹は痛みなどもなく自然になおります。
2歳くらいまでの赤ちゃんの多くが1度はなるものなので、慌てる必要はありません。
突発性発疹になったときのケアの方法ですが、特にケアが必要ということはありません。赤ちゃんにとってのはじめての発熱ですから、熱でぐずったり機嫌が悪くなったりします。解熱剤などで熱を下げたり対処療法をしながら医師の指示に従うのみです。
また、果汁などの水分がとれるようなら回復も早いでしょう。熱が下がるときにでた発疹も自然に消えます。それでもかゆがったり発疹が消えないなら医師に相談しましょう。
乳児湿疹と軽度のアトピー性皮膚炎は見た目が似ています。乳児性湿疹はスキンケアなどを根気よく続ければ数ヶ月でおさまるのに対し、アトピー性皮膚炎は肌トラブルがすぐには改善しません。
また、アトピー性皮膚炎は肌のバリア機能の低下でアレルゲンが侵入しやすく、体調管理も難しくなります。肌のバリア機能を強化してあげるために、医師と相談して適切なケアを心がけましょう。
肌のバリア機能の強化のために保湿をすることが大切です。どの保湿クリームが適切なのかは医師に相談して決めましょう。
また保湿ローション、石鹸やシャンプーなども市販のものではなく、処方されたものを使うのが望ましいです。泡はきれいに洗い流さないと改善しないので、手でしっかり泡立ててからシャワーなどでしっかりと洗い流し、洗った後は乾燥を防ぐために保湿しましょう。
夏はあせもができやすい季節です。汗がでてかゆがって掻きむしったりするとあせもができます。背中や汗管が詰まったところに赤いプツプツができます。まめに汗をふきとってあげたり、あせもが悪化しないように日頃から肌を清潔にしましょう。
また、あせもは軽度なら数日でなおりますが、掻きむしるととびひになることもあります。かゆがって不機嫌だったり、赤みがぐちゅぐちゅとしてきてしまったら医師に相談しましょう。
あせもができやすい時期のケアの方法を紹介します。汗かきの赤ちゃんだと夏などにお散歩をするだけでも汗がたくさん出て、とても心配になります。
水分補給してもぐずったり機嫌が悪くなったりするので、肌着を木綿にしたり、汗をよく吸い取ってくれる衣服にしましょう。病院で塗り薬を処方してもらってもいいでしょう。
汗をたくさんかいた日は1日2回沐浴したり、軽くシャワーで汗を流せば、あせもはおさえられます。
乳児湿疹以外の湿疹にオムツかぶれがあります。最近はオムツの商品クオリティが高く、めったにおむつかぶれをした赤ちゃんを見ることはありません。
しかし、オムツに覆われたところや、オムツのギャザーがあたる部分が赤くなったり、プツプツとした軽い炎症ができることがあります。おしりふきシートでふいても嫌がったり、泣くようだとオムツかぶれの可能性が高いです。
オムツかぶれのケアを紹介します。オムツかぶれができているときはおしりふきシートで赤ちゃんのおしりをきれいにしてあげようとしても嫌がります。むれるとオムツかぶれが悪化するので、オムツがむれていないかチェックしましょう。
オムツかぶれがあるときは、うんちのあとにぬるま湯のシャワーで軽く流してあげるほうがいいでしょう。シャワーの後、軽く水分をふきとって保湿剤やベビーパウダーなどでケアをしてからオムツ替えをしましょう。
乳児湿疹は正しく対処しましょう。赤ちゃんの肌はとてもデリケートで傷つきやすいので、適切なケアが必要です。
乳児湿疹は適切なケアをすれば数ヶ月で自然におさまるので、まずは清潔にすることが大切です。ほっぺや口まわりについている赤いプツプツはよだれなどのちょっとした汚れが原因です。授乳後や水分補給後に、口まわりをガーゼなどで優しくふき取りましょう。
乳児湿疹や、乳児湿疹のケア方法について紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
乳児湿疹にお困りの方は参考にしてください。