ママのおなかの中で元気に育つ赤ちゃんは、妊娠5ヶ月頃になると全身の筋肉や骨格がしっかりと発達してきます。
そして羊水の中で手足を伸ばしたり体を回転させたり、活発に動くことにより、ママの子宮の壁に当たったときに感じるのが胎動です。
おなかの中で、生まれてからする動きを練習しているような赤ちゃんの動きを、胎動として感じられることは妊娠中だけの貴重なことです。
一般的に胎動が感じられるようになるのは、妊娠5ヶ月に入ってからです。妊娠18週から20週頃が多いとされています。
しかし、個人差が大きく、妊娠初期から胎動を感じるママもいれば、20週を過ぎてから感じるママもいます。胎動が感じられなくても、定期健診で赤ちゃんが元気であることが確認できていれば、問題はありません。
胎動を初めて感じる時期や強さは個人差が大きく、ママの体形や羊水の量、胎盤の位置などによって感じ方は変わります。
赤ちゃんの胎動がより感じやすいといわれるのは、横になっているときや就寝前が挙げられます。
また、ママが嬉しいときに赤ちゃんがよく動くともいわれていますが、反対にママが忙しいときは胎動を感じにくいです。ですから、ママがゆっくりとリラックスしているときが、一番胎動を感じやすいといえるでしょう。
ママがリラックスしているときに、より感じやすい胎動ですが妊娠時期によって、その特徴や感じる場所が違います。
ここからは、3つの時期別に胎動を感じる場所や胎動の特徴を紹介していきます。特徴を把握して、その時期にしか感じられない胎動を感じてみましょう。
実はママが胎動を感じられるようになる前から、赤ちゃんは小さいながらも羊水の中で元気に動いています。一般的には妊娠5ヶ月頃に最初の胎動を感じるママが多いですが、妊娠初期の終わり頃から小さな胎動を感じられるママもいます。
妊娠初期の胎動は小さなもので、膀胱の近くやおへその下辺りに感じられるようです。妊娠初期の胎動を、静電気のように微かに感じたり、ソワソワ・シュワシュワと表現するママもいます。横になってそっと手を当てて感じてみてください。
妊娠中期には、赤ちゃんがぐんぐん大きくなり赤ちゃんの成長を一番感じられる時期です。妊娠5ヶ月と妊娠7ヶ月では、赤ちゃんの大きさや力に、違いが感じられるでしょう。
赤ちゃんに足で蹴られる感じや、ぐるりと回る感じ、小さなしゃっくりなど、いろいろな動きを感じることができます。この時期に胎動を感じる場所は、脇腹やおしり側で胎動を感じるママが多いようです。
妊娠前と比べ、妊娠後期には子宮がみぞおち近くまで大きくなります。この頃は、おなか全体で赤ちゃんの力強い胎動を感じられます。また、赤ちゃんが大きな動きをしたときには、おなかの一部分にポコッとした膨らみやダイナミックな動きを目で見ることもできます。
出産が近づくにつれ、赤ちゃんが大きく育ち、おなかの中のスペースが狭くなるため、赤ちゃんの動きが少なくなるといわれ、次第に頭を下にした姿勢に落ち着きます。
妊娠中期頃になると、だんだん大きくなるママのおなかや両親学級や父子手帳での学びを通して、パパも赤ちゃんの誕生をより身近に感じられるようになってきているでしょう。
胎動が感じられる喜びを、ぜひパパにも体験してもらいましょう。パパも一緒に胎動を感じることで、生まれてくる赤ちゃんへの愛情が一層深まるでしょう。
ここでは、パパに胎動を感じてもらうおすすめの方法を6つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
妊娠6ヶ月頃には多くのママが胎動を感じています。そっと手を当てておなかの上からも胎動が感じられるようになったら、ぜひパパにも触ってもらいましょう。
7ヶ月頃になると、赤ちゃんがより力強く活発に動くようになります。胎動も激しくなりママも大変になりますが、パパに胎動を感じてもらうチャンスととらえ、ママの体調がよいときに触れてもらいましょう。
胎動が感じやすい時間帯は、横になっているときや就寝中、お風呂に入っているときなど、ママがリラックスしているときが多いといわれています。また、ママが嬉しいときや楽しいときに赤ちゃんの動きが活発になる傾向があります。
ママが赤ちゃんの胎動を感じたら、すぐパパに声をかけるのもよい方法です。それ以外にも、胎動が激しくなる時間を記録しておき、タイミングを見計らって試してみるとパパが胎動を感じられるチャンスが高まるでしょう。
赤ちゃんを迎える嬉しい気持ちと共に、つわりや妊娠によるマイナートラブルで、つらい思いをするママもいます。嬉しいときもつらいときも、パパに心を開いて気持ちを打ち明けてサポートしてもらいましょう。
一緒におなかに手を当てて胎動を感じながら、出産や育児について話したりして二人で子供を育てていく気持ちを高めあいましょう。妊娠20週~25週頃の赤ちゃんは耳が聞こえており、ママの喜怒哀楽も感じているといわれています。
ママの生活リズムとは別に、妊娠後期頃の赤ちゃんは20~30分おきに、寝たり起きたりを繰り返しています。毎日、赤ちゃんの胎動を感じたり起きてると感じたときは、おなかに向かって根気よく話しかけましょう。
妊娠20週から25週にかけて感覚機能が出来上がり、赤ちゃんの耳も聞こえるようになります。パパが根気よく話しかけることによって、赤ちゃんがパパの声に反応してくれることもあるでしょう。
赤ちゃんは羊水を通して音を聞いています。赤ちゃんが聞こえる音は、くぐもった音であるといわれていて、一番身近な音はママの心音や声になります。ぜひパパが赤ちゃんに話しかける際は、ママのおなかの近くで話しかけましょう。
また、そのとき耳を当てていれば、パパに反応した赤ちゃんの動きや変化を感じ取れることもあるでしょう。耳を当てて優しく赤ちゃんに話しかけてみてください。
ママのおなかの中で、赤ちゃんは指しゃぶりをしたり、顔を触ったりしています。そして、生まれる前から赤ちゃんには触覚が備わっています。なので、ママのおなかの上から、パパの手の温もりを伝えましょう。
パパが触ると動くなど、嬉しい反応に出会えることもあるでしょう。
ママだけでなく、パパも一緒に胎動を感じられると嬉しいものです。しかし、さっきまで元気よく動いていたのにタイミング悪く、突然胎動を感じられなくなったりすると、パパが寂しい思いをすることも少なくありません。
胎動が止まってしまうにはさまざまな理由があります。そんなとき、どうしたらいいのかここでご紹介します。
元気に動いていた赤ちゃんをパパが触ると胎動が止まるということがあります。そんなことが続くとパパはがっかりしてしまうでしょう。パパが落ち込んでしまったときはママが優しくパパをフォローしてあげましょう。
おなかの中の赤ちゃんは、胎動とは関係なく、寝たり起きたりを繰り返しており、決してパパが触ったから動くのを止めてしまったわけではありません。また赤ちゃんが動き出したら、触ったり話しかけたりしてみましょう。
何らかの刺激があると、赤ちゃんはおなかの中で表情を変えると考えられています。
赤ちゃんに向かって話しかけたり、おなかを優しくトントンしたりすると、胎動が激しくなったり、まるで赤ちゃんから返事があるように感じるときがあります。反対に、激しく動いていたのに急に動きが止まることもあります。
どんな反応も赤ちゃんとのコミュニケーションと捉え、受け止めましょう。ひとつひとつが、今しか得られないかけがえのないものです。
おなかに赤ちゃんのいるママとは違い、生まれる前にパパが赤ちゃんを実感できる機会はママより少なくなりがちです。赤ちゃんがおなかの中にいる時間も、大切な時間です。
おなかの中にいる赤ちゃんの胎動をパパが感じられる時間はそんなに長くはありません。胎動を感じられるようになったら、ぜひパパが赤ちゃんと触れ合うことにチャレンジしてみてください。生まれてくる赤ちゃんへの愛情がより深まるでしょう。