新生児は自分で体調不良を伝えることができません。そのため、親は新生児の体調はしっかりと管理してあげる必要があります。
新生児の体調を把握する方法はいろいろとありますが、その方法の1つとして顔色で状態を判断するということがあります。
もし、新生児の顔色が悪い場合には体のトラブルのサインということもあるので、新生児の顔色はよく観察しておく必要があります。
新生児の健康状態を把握するために、顔色で判断をするという方法があります。ただし、新生児の顔色は変わりやすく、少し寒くなったり、体を動かしたり、泣いたりなどしても変化します。
そのため、顔色が変わっていたとしても一時的なものであり、健康状態に影響がないという場合もあるので、顔色だけで健康状態を判断するのではなく、他の様子と合わせて判断することが必要となります。
新生児の顔色は変化しやすいです。そのため、顔色が変化すれば健康状態が悪いというわけではありません。しかし、その変化した顔色によっては、要注意という状態の場合もあります。
新生児は自分で体調不良を伝えることはできないので、どのような顔色になった場合に、注意が必要となるのか、しっかりと把握しておく必要があります。
新生児の顔色はピンク色であるのは元気な証拠ですが、真っ赤になっている場合は体温が上がっている可能性があります。顔が赤くなっていることに気が付いたら、汗をかいていないか、厚着になっていないか、部屋の温度が適切であるかなど確認しましょう。
また、新生児が体を動かしたり、泣いたりなどした後も体温が上がるので、一時的に顔が赤くなる場合もあります。ただし、発熱の症状で体温が上がっている可能性もあるので、注意しましょう。
新生児は寒さを感じると顔色が青くなります。そのため、新生児の顔色が青白くなった場合は部屋が寒くないか、薄着になっていないかなどを確認しましょう。
ただし、新生児は痛みを感じていると顔が青白くなることがあるので、急に顔色が青白くなった場合には注意が必要です。
新生児の顔色が急に青白くなった場合には注意が必要です。また、新生児の顔色は急に青白くなるだけでなく、常に顔色が青白くなるという場合もあります。
このような場合は、慢性的な貧血となっている可能性があります。慢性的な貧血は徐々に顔色が変化していくため、気がつきにくいので注意しましょう。もし、慢性的な貧血となっている場合は爪が白くなったり、唇の色も悪くなったりなどするので、合わせて確認しましょう。
新生児の顔色がどす黒くなったり、濃い青紫になっている場合は、チアノーゼの可能性があります。チアノーゼは血液中の酸素不足が原因で起こります。
そのため、新生児の顔色がこれらに変化している場合はうまく呼吸ができていない可能性があるため、早急に状態を確認して、正しく対処をする必要があります。
嘔吐をしている場合は縦抱きか横向きにさせて嘔吐物を誤嚥しないようにします。呼吸を一時的に止めている様子があれば、背中を優しく叩いて刺激をし呼吸をするように促しましょう。それでも顔色が良くならない場合は直ぐに病院に相談をしましょう。
新生児の顔色が黄色い場合は黄疸の可能性が高いです。黄疸とは血液中に含まれる成分が身体の組織に沈着することで、肌や白目が黄色くなる症状のことです。新生児の黄疸は生後3日~5日をピークにして、自然と治まっていきます。
ただし、いつまでも顔色が黄色いままである場合は、別の原因がある可能性も考えられるので注意が必要となります。
黄疸の原因となる成分は血液中の赤血球が壊れることで作られます。新生児は出生すると、外の環境に適した体を作っていきます。その際に、赤血球も新しい赤血球に入れ替えが起こります。
そのため、古い赤血球は破壊され、黄疸の原因となる成分がたくさんできるため、新生児は黄疸になりやすいです。しかし、生後5日ほどを過ぎると落ち着いてきて、黄疸は自然と消えていきます。
新生児の健康状態は常に確認する必要があります。そのため、新生児の顔色を確認することは重要です。しかし、新生児の健康状態は顔色だけで判断をすることはできません。
新生児の健康状態を確認する場合は、顔色以外にも合わせて確認すべきことがあり、また注意すべきサインもいくつかあります。
新生児のうんちは、その色から健康状態を確認することができます。もし、うんちに血が混じっていて、赤くなっている場合は細菌性胃腸炎や腸重積などの可能性があります。
また、白色のうんちであれば胆道閉鎖症やロタウイルス性胃腸炎、黒色のうんちは胃潰瘍などの可能性もあるので、早急に状態を確認し、対処してあげる必要があります。
新生児は言葉で体調を伝えることはできませんが、泣くことでいろいろなことを伝えてくれます。新生児はお腹が空いたり、不快を感じることで泣くことが多いですが、もしその泣き方が甲高い声で激しい場合は痛みを感じている可能性があるのですぐに確認してあげましょう。
また、体調が悪い場合には、大きな声で泣く体力がないので、泣き方が弱く単調になったり、うめき声のようになったりなどします。
大人でも体調が悪くなると食欲が落ちます。そのため、新生児も体調が悪くなると食欲が落ちます。もし、新生児の食欲が落ちた場合には、発熱や下痢、嘔吐など別の症状が出ていないか確認して、適切な対処をするようにしましょう。
また、新生児も大人と同じように夏バテで食欲を落とすこともあるので、気温や体温にも注意してあげましょう。
新生児が発熱した場合には、下痢や嘔吐、食欲の低下などのいろいろな症状が出るので、すぐに対処をしてあげる必要があります。
しかし、新生児の平熱は37度以上あり、大人よりも高いです。そのため、体温が高いというだけで焦らないようにして、必ず他の症状と合わせて確認しましょう。
また、体温は個人差があるので、遊んだあとや食事の後など、体温が変わりやすい時間を避けて、決まった時間に測るようにしましょう。
新生児がミルクを多く吐いたり、何度も嘔吐をしたりなどする場合はウイルスが原因の可能性があります。しかし、嘔吐が治って、食欲があれば緊急性はないので、様子を見て翌日に病院で診てもらうようにしましょう。
しかし、嘔吐物が黄色や緑色をしている場合は、腸閉塞や腸重積、腸回転異常症などの緊急性が高い病気の可能性があるので早急に対処しましょう。
新生児はまだ神経の発達が未熟なため、軽い刺激を受けるだけでも反応して体がピクピクと動くことがあります。これをひきつけと勘違いしてしまうことがあります。
また、新生児が激しく大泣きした後も憤怒けいれんを起こすこともありますが、これも落ち着くとすぐに治ります。
ただし、意識がなかったり、呼吸ができていなかったり、ひきつけが治らない場合には、早急に対処する必要があります。
新生児はまだ口でうまく呼吸することができないので、基本的に鼻で呼吸をしています。また、新生児は大人よりも早く呼吸をするという特徴があります。そのため、鼻息が早いことで苦しそうと勘違いしないようにしましょう。
ただし、1分間に60回以上の早すぎる呼吸をしていたり、ゼェゼェと苦しそうに呼吸していたり、顔色が悪く表情が苦しそうであったりなどする場合は早急な対処が必要です。
新生児が不調そうにしている場合、病院へ連れて行くべきか、様子を見るべきかで悩んでしまうことがあります。新生児の場合は急変して、取り返しのつかないことになってしまうこともあるので、迷ったら病院へ行きましょう。
特に熱が38℃以上あったり、ぐったりしていたり、呼吸ができていなかったり、顔色が青白いなどという症状がある場合には時間外でもすぐに病院へ行くべき場合もあります。
新生児の体調が悪ければ病院に連れて行く必要があります。また、健康であっても出産の1ヶ月後には検診を受ける必要があるので病院へ行くことになります。
その際には、母子手帳、母親の保険証、診察券、乳幼児医療証を忘れずに持って行きましょう。また、持っている場合は新生児の保険証も持って行きましょう。
あとは、新生児に必要な着替えやオムツ、使用済みのオムツを入れる袋やお尻拭きなどを持って行きましょう。
新生児は自分で体調不良を伝えることはできません。そのため、親が顔色やその他の反応などからしっかりと体調を確認してあげる必要があります。
顔色だけでもいろいろな状態がわかるので、必ず新生児の顔色からその状態を判断できるようにしておきましょう。