【専門家監修】つわりの症状7つ|つらいつわりの対処法はどうすればいい?

つわりの初期症状とは?

「つわり」は妊娠1ヶ月~3ヶ月の妊娠初期に見られるもので、なんとなくムカムカする、気持ち悪いといった症状があります。


ただ注意しなくてはいけないのは、つわりには個人差があるということです。他の人と同じようにつわりが起こるとは限りません。どんなつわりの症状がでるのかは、でてみないと分からないところがあります。

悪阻との違いは?

つわりの他に「妊娠悪阻(おそ)」と呼ばれる症状がありますが、つわりが重症化したものが妊娠悪阻です。つまりどちらも同じもので、より症状が重くなると妊娠悪阻、と呼ばれるのです。


悪阻はムカムカしたり吐き気がしたりするのを通り越して、1日に何度も嘔吐したり代謝の異常が起こったり、時に脳や神経にも症状がでてきます。全てのつわりが重症化する訳ではありません。ごく一部、つわりが重症化した場合に悪阻となります。

つわりの症状7つ

ここでは、よくあるつわりの症状7つについて紹介します。これはつわりかなと疑問に感じたら、あてはまるものがないかチェックしてみてください。


ただ、つわりは起きる人もいれば起きない人もいて、症状も人によって違います。つわりの期間が妊娠初期だけの人もいれば、妊娠後期まで続くという人もいます。つわりは個人差が大きいということを覚えておきましょう。

つわりの症状1:吐き気

ムカムカしたり気持ち悪かったりして吐き気が起こるというのは、つわりの中でも有名な症状の1つでしょう。


食べ物を口に入れただけで吐き気がしてしまったり、食べた後で吐いてしまう「吐きづわり」という症状があります。妊婦さんを精神的にも、肉体的にもつらくさせる症状の1つでしょう。


ただし、この時期は無理に食べなくても胎盤がまだ出来ていないため大きな影響はないと言われています。無理をせず食べられるものを少しづつ食べるなどで対処しましょう。

つわりの症状2:におい

つわりが起こると、普段よりもにおいに敏感になり、これまでに平気だったにおいも嫌なにおいになったり吐き気を起こす原因になったりする「においづわり」があります。


においについては、特定の物が苦手になるケースが多いようです。例えば、白米の炊き上がりのにおいや香水などのにおいがあるでしょう。普段はよいにおいと思うようなことが、つわりの症状で苦手になってしまいます。

つわりの症状3:眠気

つわりで眠気がひどい場合は「眠りづわり」と呼ばれている症状が起こっているのでしょう。昼間でも強い眠気に襲われてしまったり、眠気があるからとたくさん眠ってもなかなか改善しなかったりします。


妊娠中は疲労を感じやすく、それにともない眠気を感じることも多くなっています。眠気を感じたら無理はしないことが一番ですが、仕事がある場合は気分転換やガムを噛むことなどで対応しましょう。

つわりの症状4:食べづわり

「食べづわり」とは、何か食べ物を口にしていないと気持ちが悪くなる、お腹が空っぽになると気持ちが悪くなるというつわりの症状の通称です。


つわり中は食べられなくなると思いきや、食べづわりのように逆に食べる量が増えるつわりもあるのです。食べづわりはとにかくお腹が空くことで気分が悪くなるため、いつもの食事だけでなく間食が劇的に増えてしまうことが特徴です。

つわりの症状5:情緒不安定

妊娠中はホルモンバランスが崩れることにより、いつもと違って怒りやすくなったりストレスを感じたりと、情緒不安定になる症状があります。


普段なら気にしない態度や言葉遣いも気になってしまったり、一人で不安になってしまって情緒が安定しないという症状です。


つわりによる情緒不安定はホルモンバランスの変化で起こっていると考えられており、生理前や最中に情緒不安定になる月経前症候群とよく似た症状となっています。

つわりの症状6:よだれづわり

つわりの症状の1つに、いつもよりもよだれの量が増える「よだれづわり」があります。詳しくは分かっていないのですが、よだれづわりはホルモンの変化により唾液の分泌が増加することで起こる、と言われています。


普段、よだれを意識したことがある人は少ないのではないでしょうか。これは、唾液が分泌されても知らないうちに飲み込んでいて気づかないからです。分泌量が増えるとそれだけでは不十分になるため気になるのでしょう。

つわりの症状7:イライラしやすい

妊娠してからイライラしやすくなったという方、そのイライラもホルモンの変化により起こったつわりの症状である可能性が高いでしょう。


いつもなら怒らないようなことでもイライラしてよく怒るようになってしまったり、身近な人に厳しく当たるようになったりすることがあります。


妊娠すると、ホルモンの働きにより体だけではなく精神面にも影響が出てきます。イライラしやすくなることもまた、その影響の1つなのです。

つらいつわりの対処法6つ

ここからは、つらいつわりの対処法について紹介します。


妊娠して体がどんどん子どもを育てるための環境に変化していく中、つわりは妊婦さんの心身に多大な影響を与えることがあります。なるべく無理をせずに、体をいたわるように対処していきましょう。

つらいつわりの対処法1:食べられるものを食べる

食べづわりやにおいづわりになっていると、食べられる物や口に入れられる物が限られることがありますが、そういう時は食べられるものだけを食べましょう。


妊娠しているからとくに食べる物には気をつけてバランスよく食べなくてはいけないというのは、確かにその通りです。しかし、つわりで食べられない時に無理して食べるのはよくありません。必要な栄養素は、サプリメントで補うことも考えましょう。

つらいつわりの対処法2:好きなにおいを常備する

まずは嫌なにおいに近づかないように避けること、そしてできれば自分の好きなにおいをハンカチやマスクなどにつけておいて、気分が悪くなったら利用するようにしましょう。


どんなにおいが駄目なのか分かっていれば、事前に避けられるはずです。それが難しい場合は、好きなにおいをつけたハンカチやマスクで口元を覆ってしまうと、多少はマシになるでしょう。

つらいつわりの対処法3:運動する

無理は禁物ですが、適度に運動することで気分転換してリフレッシュしたり、体のむくみ対策、つわり対策になることがあります。


妊婦さんは普段よりも運動不足になりやすいと言われています。つわりになっていると、さらに運動が遠のくこともあるでしょう。適度に運動すると体に良い影響があり、気分をリフレッシュさせることもできますので、無理せずやってみましょう。

つらいつわりの対処法4:睡眠をとる

とくに眠気の強い眠りづわりになっている場合は、しっかりと夜寝るだけでなく、昼間に仮眠をとらせてもらうだけでもつわりの症状が軽くなるでしょう。


仕事ですぐに睡眠をとれないという場合は仕方がないのですが、融通がきくようなら30分でも仮眠すると体が楽になります。普段とは体が違っていて眠気はつわりの症状であるため、どうせなら眠気を我慢するのでなく仮眠をとれるように交渉してみましょう。

つらいつわりの対処法5:朝なにか食べる

常に何か食べていないと気持ち悪くなる食べづわりの方は、朝起きてすぐになにかを食べることが朝の気持ち悪さの対処となります。


食べづわりの場合は寝起きに気持ち悪いことが多いのですが、これは夜寝ている間にお腹の中が空っぽになってしまうからだと考えられます。朝食をとるより前に、起きてすぐに何か食べたり飲んだりすることで、気持ち悪さは軽減されるでしょう。

つらいつわりの対処法6:なにか口に入れる

食べづわりの場合、常にお腹がある程度満たされていなければ気持ち悪くなってしまうため、常になにかすぐに食べられる物を用意して口に入れられるようにしておきましょう。


ただ注意しなければならないのは、カロリーの摂り過ぎにならないようにすることです。なるべくカロリー控えめの軽食を用意したり、温かいスープなどをすぐ飲めるようにしておくとよいでしょう。

つらいつわりの症状を軽減する対処法を知ろう

どんなつわりが起こるのか、そもそもつわりが起こるのかは個人差が大きく一概に言えません。つわりの症状への対策も、どんな対処が有効なのかはそれぞれ人によって違うので、それぞれ試してみるのが一番です。


つらいつわりを軽減させるにはまず無理しないこと、ストレスがたまらず体が楽になる対処を見つけて、実践していきましょう。