【専門家監修】新生児の平均体温は何度?高熱を出した際にチェックすること10個

新生児の平均体温は?

新生児の体温が高く、熱があるのではと焦ってしまうことがあります。しかし、新生児の平均体温がどのくらいかはご存じでしょうか。新生児の平均体温は、36.5度~37.5度と大人よりも高めです。


新生児が37度もあると、発熱していると考えてしまう方もいらっしゃるでしょう。しかし新生児の平均体温を考えると37度あっても平熱で、とくに発熱している訳ではないことが多いのです。

新生児の高熱の目安は?

大人よりも平均体温の高い新生児の高熱の目安は37度5分以上で、もし38度以上なら病院を受診しましょう。ただし、授乳直後やたくさん泣いた後には38度くらいになる場合もあります。10分程度安静にしている状態で測ることが理想的です。


37度でも前半であれば、それは新生児の平均体温の範囲内の体温で、とくに発熱している訳ではありません。しかし37度の後半や38度を超えてきた場合は、発熱と考えられます。とくに38度を超えていた場合は、早めに病院で受診することをおすすめします。

新生児が高熱を出した際にチェックすること10個

ここでは、新生児が発熱した時に確認すべき10個のチェック項目について紹介します。


新生児は体温調節がうまくできないため高めになることがありますが、過度の心配は必要ないでしょう。しかし、38度を超えていなくても病気による発熱であれば、早く病院にかかった方がよい場合もあります。赤ちゃんの状態を見てチェックしましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること1:ぐったりしていないか

新生児が平均体温よりも高い熱を出している時は、まずぐったりしていないか体の動きや表情を観察してみましょう。


ぐったりしているというのは、具体的には体をほとんど動かさなかったり、動かすにしてもひどくノロノロしていたり、話しかけてもぼうっとしてまったく反応しなかったり、表情が変わらなかったりすることを言います。


普段の様子との比較ではなく、具体的にそういう様子がないか確認しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること2:呼吸が荒くないか

新生児が肩で呼吸していたり、せわしなく荒い呼吸を繰り返したりしていないかもチェックしてみてください。高熱時の呼吸の確認は、非常に大切なので落ち着いて様子を見ることが大切です。


しっかり呼吸はできているでしょうか。鼻孔が広がり、荒い息をしていないでしょうか。もしも呼吸困難を起こしているなら、非常に危険な状態の可能性があります。すぐにでも病院を受診しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること3:顔色が青白くないか

新生児が高熱を出した際は、顔色や唇の色が青白くないか、紫っぽくないかチェックしてみましょう。


高熱を発しているというのに顔色が悪い、青白いということは、これからさらに熱が上がる可能性があります。高熱だと感じた段階でも、まだ熱が上がりきっていないのでしょう。顔色が悪い場合は、なるべく早めに病院を受診しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること4:便の形はどうか

高熱を出した新生児の便がいつも通りであるかどうか、下痢していないか確認しましょう。


もしも発熱の上に下痢便で、ミルクを与えようとしても吐き出して飲まない、おしっこの量も回数も減ってきた、という場合は、脱水になっている可能性があります。


高熱で下痢になっていても、元気で食欲がありしっかり水分もとれているようなら、様子を見ても構わないでしょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること5:嘔吐はしていないか

新生児はミルクをよく吐くことがありますが、発熱している上に嘔吐している場合、他の条件次第で早めに病院を受診させた方がよい場合があります。


新生児のうちはよく嘔吐するものなので、吐いたからといってすぐに病気ということはないでしょう。しかし、新生児が発熱していて嘔吐物が濃い緑色や黄色の場合、ミルクが口から流れるように何度も嘔吐する場合は、なるべく早めに病院を受診しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること6:けいれんはしていないか

新生児が高熱を出した際に熱によるけいれんを起こすことがあるため、よく様子を見てみましょう。けいれんは、ガクガク体を震わせるだけではありません。白目をむいて体をそらせたり、体の力が抜けて意識を失ったりすることがあります。


いずれにしても、けいれんの時は呼びかけに反応できず視線も合いません。けいれんが見られた場合は、速やかに病院を受診しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること7:食欲があるかどうか

高熱を出している際、食欲があるかどうか、ミルクを飲む量が減っていないか、乳房に吸い付く時間が少なくないかなど、ふだんとの違いをチェックしてみましよう。


高熱を出している上に食欲がなくミルクをまったく飲まない、あるいは飲むけれど明らかに量が少ないといった場合には、早めに病院を受診した方がよいでしょう。高熱でもしっかり食欲があって元気ならしばらく様子を見てみましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること8:泣き止まないかどうか

高熱を出した新生児が泣き止まないとか、いつもよりも激しい泣き方をしていないかチェックし、もしそうなら病院を受診した方がよいでしょう。


新生児が寝る時間になっても寝つきが悪かったり、ぐずって泣いて寝ようとしなかったり、普段より泣き方が激しかったりしていないか、いつもの泣き方と比較することが大切です。高熱で泣き止まないようなら、翌日にでも病院を受診しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること9:手足が冷えている

新生児が高熱を出している際、手足を触って冷えていないかチェックしてみましょう。もしも体が発熱しているのに手足が冷えている、さらに顔色も悪いようなら、これからまだまだ熱が上がるサインの可能性があります。


新生児が発熱しているのに寒そうに震えている場合も、まだ熱が上がりきっていないということです。すでに38度を超えているなら病院を受診しましょう。

新生児が高熱を出した際にチェックすること10:ぐっすり眠っている

高熱を出していても新生児がぐっすり眠っている場合、いつもと同じような眠り方ならば様子を見ても問題ないでしょう。


大切なことは、新生児の眠り方がいつもと同じかどうかです。苦しそうでもなく、ふだんと同じように眠っていれば、ただちに病院を受診する必要はないでしょう。しかし高熱を出しているので、脱水予防のために、普段よりこまめに授乳しましょう。

新生児が高熱を出した際の応急措置3つ

高熱を出していてもすぐに病院を受診できないような場合や、ただちに受診するほどでもないと考えられる場合の応急措置について紹介します。


基本的に、38度以上の高熱を出しているなら病院を受診すべきでしょう。しかしすぐにできない場合は、これらの応急措置で少しでも楽にしてあげましょう。

新生児が高熱を出した際の応急措置1:部屋を涼しい状態に保つ

新生児の顔色が悪く寒がっている場合は暖かく保った方がよいのですが、顔色が赤みをおびてきて熱が上がりきった後には、部屋を涼しくしましょう。


熱が上がる途中は寒さを感じていることがあるため、涼しくしては余計に寒くなってしまいます。心地よい温度で過ごせるよう、熱が上がっているのか下がっているのか見極めて対応しましょう。

新生児が高熱を出した際の応急措置2:水分補給をさせる

新生児が高熱を出した際は、いつもよりこまめに水分補給をさせることが大切です。もし下痢もしていて水分補給が十分でなかった場合、脱水になる可能性もあります。


新生児ですので、いつもより間隔を短くして授乳するとよいでしょう。離乳食が始まっているなら、お茶や湯冷ましを与えるのもよいでしょう。

新生児が高熱を出した際の応急措置3:汗をかいていたら着替えをさせる

熱が上がりきって下がりはじめると汗をかくようになりますので、汗で濡れた衣類は着替えさせてあげましょう。


汗をかくようになったら、着替えは薄着にしてあげましょう。汗をかいているのに厚着させると、暑がったり熱がこもってしまう可能性があります。脱水にならないよう、水分補給にも気を配りましょう。

新生児の平均体温について知ろう!

新生児は平均体温が高いのですが、高熱になっているかどうか判断するにはふだんの平均体温を知っている必要があります。発熱を見極めるためにも、普段から時々体温をはかっておきましょう。


新生児の健康を守るためにも平均体温を知って、高熱を出した時の対応や応急措置についても把握しておきましょう。