まだ小さく、言葉も喋れない赤ちゃんの発熱に慌ててしまう方も多いのではないでしょうか。赤ちゃんの離乳食は少々熱があっても食欲があり機嫌がよいなら、普段どおりの離乳食で大丈夫です。
しかし、消化する働きも弱っている可能性があるので、消化しやすい食材を使い、発熱により汗をかきやすいので水分補給を心がけましょう。
まずは、熱がある時は避けたい食材から紹介していきます。どんな食材があてはまるか知っておきましょう。
海草、きのこ、こんにゃくなどの食物繊維が多く含まれる食品は消化に時間がかかり負担になりやすいので避けましょう。
また、脂っこい食べ物も胃腸への負担が大きく、消化や吸収に時間がかかるので避けましょう。他にも、しょうがやねぎ、香辛料なども、大人と違って赤ちゃんには刺激が強く負担となります。
熱がある時は非常に汗をかくので脱水症状に気をつけ、水分を十分に補給することが大切です。また、熱がある時は、エネルギーをたくさん使います。食べられるようなら、口当たりがよくエネルギー・たんぱく質の多い食べやすい物を食べさせましょう。
ここからは、忙しい時でも作りやすく、栄養補給と水分補給のできるレシピを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
1つ目はうどんです。うどんは離乳食初期から食べる事ができエネルギーの素となる、炭水化物でできているので発熱によるエネルギーの消費を補ってくれます。
他の麺類に比べ、作る際に油を使っていないので消化もよく、柔らかく飲み込みやすいため熱があり喉の痛みがある時などにも適した食材といえるでしょう。
材料
うどん…適量
だし…適量
ニンジン…適量
玉ねぎ…適量
じゃがいも…適量
醤油…数滴
片栗粉…お好み
作り方
1.野菜は、粗くみじん切りに、うどんは食べやすい長さに切ります。
2.野菜を水から煮て、適度な硬さになったらだし、うどんを入れ煮ます。
3.醤油を数滴入れて、水で溶いた片栗粉を入れ、とろみがついたら出来上がり。
うどんの長さは、しっかりカミカミできるようになるまで細かく刻んであげて下さい。
2つ目はおかゆです。おかゆは、離乳食で一番初めにあげている方も多いのではないでしょうか。うどん同様にエネルギーの素となる炭水化物でできているので、発熱によるエネルギーの消費を補ってくれるといわれています。
おかゆならアレルギーの心配も少なく、どの離乳段階でもあげる事ができるでしょう。
材料
お米…1合
水…適量
卵…1個
塩昆布…お好み
長ネギ…1本
作り方
1.鍋にお米と水を入れ中火でかき混ぜながらぐつぐつなるまで待ちます。
2.1の間に長ネギを小口切りにし、沸騰したら蓋をして約30分待ちます。
3.ネギを入れて中火でぐつぐつしだしたら塩昆布をまぜ入れ、とき卵を入れ完成です。
目安は、月齢にあわせた形態にしましょう。ただし、食欲があまりない場合は一つ前のステップに戻してみるとよいでしょう。
3つ目は、スープです。今まで紹介したうどんやおかゆは、食欲がなく食べられない場合でも食べやすく、発熱で失われる水分をしっかり補う事ができます。
スープはいろいろな野菜で作る事ができるので、いろいろなバリエーションができます。
材料
大根輪切り…3切れ
味の素KKコンソメ…1個
水…200cc
塩・こしょう…適量
作り方
1.圧力鍋に大根・水・コンソメを入れて火にかけます。 ピンが振り出してから、1分加圧します。
2.1をブレンダー又はミキサーでよく撹拌します。塩コショウで味を調えます。
離乳食初期(生後5ヶ月~6ヶ月)ではコンソメや塩・こしょうの調味料は必要ありません。離乳食後期は赤ちゃんにあわせて調味料は多すぎないよう注意しましょう。
4つ目はデザートです。ゼリーなどの水分の多いデザートは、スープ同様に大切な水分補給になります。
果物(バナナ、グレープフルーツ、いちご、りんごなど)を使ったデザートなら、赤ちゃん専用のイオン水にも含まれるカリウムが含まれるので、水分と一緒にミネラルやビタミン類も補給できるでしょう。
材料
バナナ…1/3
牛乳…30cc
作り方
1.鍋にカットしたバナナと牛乳を入れ、中火で煮立たせます。
2.煮立たせたあと、一度弱火にしてバナナが柔らかくなるまで煮ていきます。柔らかくなったところでバナナを潰します。
3.トロッとするまで煮詰めましょう。
離乳食初期(生後5ヶ月~6ヶ月)ではペースト状にし、離乳食中期(生後7ヶ月~8ヶ月)以降は赤ちゃんにあわせて食べやすい形態にしましょう
材料
紙パックジュース…125ml〜130ml
粉ゼラチン…小さじ1/2
作り方
1.耐熱容器に飲み物を入れて600wのレンジで1分温めます。アツアツになるまで調節してください。
3.加熱した飲み物にゼラチンを入れ、ゼラチンが溶けるまで混ぜます。
4.粗熱が取れたらラップをして冷蔵庫で冷やし固めます。
ゼラチンはしっかり溶かしてください。ゼラチンの代わりに粉寒天で作ってもよいでしょう。
最後に発熱時の食事のポイント4つを紹介します。発熱してしまうと慌ててしまうかもしれませんが、赤ちゃんは熱が高くても食欲があり元気なこともあります。
発熱時の食事のポイントは、こまめな水分補給、離乳食段階を1つ前に戻す、消化しやすい食材を使う、無理に食べさせない事です。下痢や吐くなどの症状がなく、食欲があり機嫌がよいなら、少々熱があってもそのまま離乳食をすすめて大丈夫です。
発熱時にまず大切なことは水分の補給です。熱が上がっているときは脱水症状を起こしやすいといわれています。
母乳かミルクは欲しいだけあげ、それ以外にも赤ちゃんが飲むようなら、麦茶やベビー用イオン飲料など飲めるものを少量ずつ、こまめに回数多く飲ませましょう。離乳食でも水分の多くとれるメニューを取り入れましょう。
この時、初めて与えるジュースなどは避け、普段から飲んでいるものを与えるようにしましょう。
食欲はあるけど段階はどうしたら良いか悩む方も多いかと思います。その場合は、食欲があるようならエネルギー補給の為にも、段階を一つ前のステップに戻し食べさせてあげましょう。
少し様子を見て無理なく食べられるようなら、現在のステップに少しずつ戻すようにしましょう。
体調不良時に離乳食を進めようとしなくて大丈夫です。看病のために栄養のあるものを与えたくなるかもしれませんが、免疫力が低下しておりアレルギーを起こりやすくなります。体調不良時は普段から与えているものにし、新しいものを与えないようにしましょう。
消化機能も弱っているので、脂っこいもの、消化に悪いものは負担になりやすいでしょう。食材を選ぶ際は、消化しやすく柔らかい食材を選びましょう。
消化のよい食べものには、おかゆ・うどん・茶碗蒸し・ポタージュなどがあります。
食欲があり機嫌がのよい場合は、そのまま離乳食をすすめても大丈夫ですが、食べない場合は無理に食べさせる必要はありません。
食欲がない場合、赤ちゃんは、ミルクや母乳で栄養を補給する事ができますので食欲が戻るまではミルクや母乳に代替えでも大丈夫です。食欲が出てきたら、形状を1つ前のステップに戻しながら離乳食の再開をしていきましょう。
熱がある赤ちゃんの離乳食のアイデア、食事のポイントを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
熱がある時は、食欲があり元気なようなら離乳食を中断せずに普段どおりあげて大丈夫です。その際は消化によいものをあたえ、段階を一つ戻すなどするとよいでしょう。食事がとれない場合でも、脱水になりやすいので水分補給はこまめに回数多くあげましょう。