【専門家監修】煮干しを食べるメリットとは?妊婦さんにおすすめな食べ物7つ

妊娠中に必要な栄養素とは?

妊娠中は、ママが食べたものが赤ちゃんの発育に直接影響するため、今まで以上に注意が必要です。また、痩せすぎ・太りすぎも注意が必要です。


一般的に肥満は難産になりやすく、痩せすぎは必要な栄養が取れずに低体重の赤ちゃんが生まれやすいと言われています。


医師から体重管理について注意される方も少なくないでしょう。赤ちゃんの為にも妊娠中に必要な栄養素や注意すべき食べ物を把握し、適切に摂取しましょう。

妊婦が煮干しを含む小魚を食べるメリット

妊娠中は赤ちゃんにカルシウムをたくさん送るため、妊婦はカルシウム不足に陥りやすくなります。小魚にはカルシウムがたくさん含まれています。


特に煮干しは貧血予防の効果もあります。また、血液をサラサラにする効果もあり、赤ちゃんへしっかり酸素や栄養を運ぶことができ、産後の母乳にもいい影響をもたらします。


歯ごたえがあり、沢山噛むことで満腹感も得られるため、食べ過ぎ防止にもなります。1日30~50gを目安に摂取するのがいいでしょう。

煮干しを選ぶ時の注意点

煮干しは妊婦に必要な栄養を多く含む一方、塩分も多く含まれます。 妊娠中に塩分を摂りすぎると、むくみの原因や、妊娠高血圧症になりやすくなります。


妊婦の1日の塩分摂取目安量は7g程度ですが、煮干し100gには、およそ4.3gの塩分が含まれています。


煮干しを食べ過ぎると、1日の塩分摂取量を超えてしまいます。出汁用の煮干しは塩分が多いので、おやつ用、または塩分無添加のものを選びましょう。

妊娠中におすすめな食べ物7つ

ママが食べたものの栄養が、おなかの赤ちゃんの体をつくります。ですから、妊娠中の食べ物には妊娠前よりも気を付けなければいけません。


バランスのとれた食事はもちろんですが、普段よりも意識して摂るべき栄養素があります。


妊婦自身とおなかの赤ちゃんの健康を守るために、妊婦が食べるといいとされている食材を、積極的に取り入れていきましょう。

妊娠中におすすめな食べ物1:かぼちゃ

かぼちゃは、ビタミンやミネラルを豊富に含んだ栄養価の高い食材です。かぼちゃには便秘や冷え性の改善と予防、免疫力を高めてくれるなどの効能が期待できます。


また、かぼちゃには妊婦に必要な葉酸が豊富に含まれています。葉酸は水に溶けやすい栄養素であるため、かぼちゃを調理する際には、煮るより焼くか蒸すほうがいいでしょう。


かぼちゃは炭水化物も多く含むため、食べ過ぎると体重増加につながるので注意しましょう。

妊娠中におすすめな食べ物2:ところてん・寒天ゼリー

ところてんや寒天ゼリーは、つわりがつらい妊婦でも食べやすい食材です。ところてんも寒天も、原材料は同じ天草という海藻です。


栄養素はほとんど含まれていませんが、カロリーが低く、整腸作用があります。


体重管理や便秘に悩む妊婦におすすめです。ですが食べ過ぎると、含まれるヨウ素の影響で、甲状腺炎や甲状腺がんを引き起こす可能性が高まります。ヨウ素は妊婦にとって必要な栄養素ですが、過剰摂取には気をつけましょう。

妊娠中におすすめな食べ物3:小魚

煮干しをはじめ、小魚にはカルシウムとタンパク質が豊富に含まれています。


カルシウム不足になると骨粗しょう症になるリスクが高まります。また、妊娠中はホルモンの影響で情緒不安定になりやすく、こむら返りも起きやすくなります。


タンパク質は血液や筋肉を構成するのに必要な栄養素です。シシャモを焼いたり、おやつ用の小魚を食べるほかにも、煮干しの出汁で味噌汁を作るのもおすすめです。

妊娠中におすすめな食べ物4:豆類

豆類は消化が良く、鉄分とたんぱく質を豊富に含みます。肉や魚に比べて脂肪が少なめなので、体重増加の心配をせずに良質な栄養素を得られます。


スープや煮物にしてもいいですが、調理が大変な場合には納豆や豆乳を摂取するのもいいでしょう。


納豆はイソフラボン、鉄分や葉酸、食物繊維、カルシウム、ビタミンK、ビタミンBが、豆乳にも、たんぱく質や鉄分、カルシウム、レシチンなど、妊婦に必要な栄養素を多く含みます。

妊娠中におすすめな食べ物5:パセリ

パセリはβカロテン、ビタミンC・B1・B2、鉄分やカルシウムと栄養価の高い食材です。妊婦はシミができやすく、肌が敏感な状態にあるためビタミンCを積極的に摂取するとよいでしょう。


しかしビタミンCは加熱に弱いため、乾燥パセリでは栄養素が減っている可能性があります。


鉄分が含まれているため貧血になりやすい妊婦には嬉しい食材といえるでしょう。
多量摂取はよくありませんが、普段の料理に添えてみましょう。

妊娠中におすすめな食べ物5:ナッツ類

多種多様なナッツ類ですが、その種類によって効能も様々です。例えばくるみは総合的に栄養価が高いナッツです。妊娠中の動脈硬化や妊娠高血圧症の予防改善が期待でき、ストレス減退やリラックス効果もあります。


アーモンドやピーナッツは整腸作用があり、カシューナッツは疲労回復に効果があるといわれます。ただ脂質が多くカロリーも高いため、食べすぎは太る原因になります。妊娠中は無添加のナッツを選びましょう。

妊娠中におすすめな食べ物6:キノコ

キノコにはビタミンD、食物繊維、ミネラルやベータグルカンといった栄養素が含まれます。ベータグルカンは免疫力を高め、風邪の予防に効果があるといわれています。また、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の予防にも効果があると考えられています。


つわり、胃腸の不快感、便秘といった妊婦によくみられるトラブルも、キノコに含まれる食物繊維によって解消されやすくなります。

妊娠中におすすめな食べ物7:モロヘイヤ

モロヘイヤにはカルシウム、葉酸、ビタミンCや食物繊維、鉄分といった栄養素が含まれています。栄養豊富な食材ですが、茎や種子にはストロファンチジンという成分が含まれており、めまいや吐き気を起こす原因になるため、食べるのは葉の部分だけにしましょう。


モロヘイヤにはぬめりがあり、スープやおひたしにすると、とろみが出て食べやすくなります。少量でも栄養が多く摂取できるためおすすめの食材です。

妊娠中に控えたい食べ物5つ

赤ちゃんのためにと色々な食材を口にする方も多いと思います。しかし中には、妊婦が避けたほうが良いとされる食材もあります。


妊娠中に食べてはいけないものとは、ママや赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性がある食材や食品のことです。


妊娠前から食べていたものでも、リスクとなる要因があるものは避けるのが無難でしょう。妊娠中は以下のものを食べるのは控えましょう。

妊娠中に控えたい食べ物1:生肉・ナチュラルチーズ

生肉や生のナチュラルチーズは、リステリア食中毒を引き起こす可能性があります。リステリアに感染して重症化することはまれですが、妊婦の方は注意が必要です。チーズは加熱料理しているの物を選ぶようにしましょう。


妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでる可能性があります。

妊娠中に控えたい食べ物2:栄養ドリンク

すべての栄養ドリンクが該当するとは限りませんが、種類によってカフェインやアルコールが入っているものがあります。


妊娠中にカフェインを過剰に摂取してしまうと流産や早産の可能性が高くなるといわれています。また、アルコールは胎児の成長や発達に影響を与える可能性があります。


どうしても飲みたい時には必ず製品の成分を確認するようにしましょう。

妊娠中に控えたい食べ物3:生卵

生卵にはサルモネラ菌が潜んでいる可能性があります。サルモネラ菌は食中毒を起こすことで知られており、免疫力が低下している妊婦は特に注意が必要です。


妊婦は重症化しやすく、下痢や嘔吐、発熱や脱水することがあるうえ、ひどい場合には、下痢の症状から子宮が収縮し、流産につながる可能性があります。


卵を調理する際には半熟にならないよう、十分に加熱して食べるようにしましょう。

妊娠中に控えたい食べ物4:生魚・魚卵

魚は、たんぱく質やDHA、カルシウムを豊富に含んでいるため、妊婦には欠かせない食材のひとつですが、食べる際には加熱しましょう。免疫力が低下している妊婦が生魚を食べると食中毒を起こす危険性が高まるからです。


妊娠中に食中毒になった場合、使える薬剤が限られるだけでなく、赤ちゃんの発育に影響が出る可能性もあります。魚卵も同じです。


どうしても食べたいときは、信頼できる店で量と鮮度に気を付けましょう。

妊娠中に控えたい食べ物5:アルコール

飲酒の影響はママと赤ちゃん、両方に生じます。安全な量や時期は存在しません。アルコールの摂取でお腹の中の赤ちゃんに先天異常が起こり、胎児性アルコール症候群になる可能性が高くなります。


胎児性アルコール症候群による特異的な顔貌や低体重などは、成長とともに次第に目立たなくなりますが、発達障害やうつ病など精神科的問題が、成長過程で明らかになる場合があります。たとえ少量でもお酒を飲むのはやめましょう。

煮干しは様々な栄養素が含まれているので妊娠中におすすめ!

煮干しは美味しいだけではなく、たくさんの栄養素が含まれています。


煮干しに含まれる鉄分は、カフェインと一緒に摂取すると吸収されにくくなりますが、ビタミンCとの相性は良く、一緒に摂取すると吸収をよくします。
煮干しを食べる際にはコーヒーや紅茶を避け、ビタミンCが豊富な野菜や果物を一緒に取りましょう。


煮干しの出汁で、季節の野菜の味噌汁はいかがでしょう。食べ合わせや調理法を工夫してみましょう。