腹持ちのいいおやつは、低糖質でGI値が低めな食品で、食物繊維が豊富に含まれ比較的低カロリーという特徴があります。これらの特徴を持ち合わせている食品を摂取すると、ダイエット効果や美容効果が得られやすいというメリットがあります。
腹持ちのよいおやつの2つの特徴をつかんで、食べるおやつでダイエット効果や美容効果を実感しましょう。
食後に血糖値が上昇するスピードの値を「GI値」といいますが、GI値が低い食品は、血糖値の上昇や低下のスピードが穏やかな特徴があります。人は血糖値が下がると空腹を感じるため、血糖値が緩やかに低下する分腹持ちもよくなるということです。
血糖値は主に糖質により上昇するので、腹持ちのいい低GI食品は糖質が少なくなります。実際に低GI食品には低糖質な食品が多くみられます。
腹持ちのいいおやつには、食物繊維が豊富にふくまれている食品が多くあります。食物繊維は糖を穏やかに吸収する作用があるため、食後の急激な血糖値上昇を防ぎます。
また食物繊維は、しっかり噛んで食べる食品であるため噛むことで満腹中枢が刺激され、さらに、消化に時間を要するため胃の中に比較的長い時間留まっています。つまり、食物繊維が豊富に含まれるおやつは腹持ちのいいおやつといえるでしょう。
腹持ちのいいおやつとは、具体的にどんな食品があるでしょうか。
おやつは、食べる物によっては血糖値が上がり、食べてすぐにお腹が空いた状態になることがあります。もしかしたら、いつもお腹が空いた時に食べているそのおやつは、さらに空腹を感じさせてしまうおやつかもしれません。
そこで、おすすめの腹持ちのいいおやつ19選をご紹介します。お気に入りのおやつをいくつか常備して空腹時には腹持ちのいいおやつをすぐに食べられるようにしましょう。
アーモンドに含まれる良質な油分には血糖値の急激な上昇を抑える効果があり、腹持ちもよくなります。また、比較的噛む回数が多いアーモンドは、噛む効果で脳の満腹中枢を刺激してくれます。
しかし、実は脂質も多く比較的高カロリーな食べ物です。食べすぎると逆に肥満や肌荒れの原因となります。1日25粒程度がカロリーオーバーせずに良質な油が摂れる量とされていますので、その量を目安にして食べすぎに注意しましょう。
ヨーグルトはタンパク質が多く低GI食品です。プレーンヨーグルトなら糖質も抑えられ、さらに低脂肪ヨーグルトなら脂質も少ないので、お腹が空いた時に食べても太る心配はありません。
しかし、砂糖が含まれているヨーグルトを食べすぎるとカロリーオーバーになってしまうので注意しましょう。
プレーンヨーグルトが苦手な人は、バナナなどの甘味のある果物とも相性がいいので、一緒に食べると食物繊維も摂取できておすすめです。
チーズは脂質が多くカロリーが高い印象がありますが、タンパク質がしっかりと摂れ、糖質が少ない低GI食品です。チーズはパンやクラッカーなどと一緒に食べると美味しい食品ですが、炭水化物と一緒に摂取すると、つい食べ過ぎてしまうこともあります。
腹持ちのいいおやつとして摂取するならカマンベールチーズやプロセスチーズなどを選びチーズ単体で取り入れるようにするとよいでしょう。
おからはとは、大豆を絞って豆腐や豆乳を作る時に出る搾りかすのことです。大豆から摂れるものなので植物性のタンパク質や、食物繊維が豊富に含まれている食品です。
おからは、主に他の食材と混ぜ合わせて調理して食べる事が多い食品です。おからパウダーを使えば簡単におから入りのおやつを手作りできます。クッキーや蒸しパンなども、おからを加えれば少量で腹持ちのいいおやつになり、ダイエット中にもおすすめです。
卵は完全栄養食品と言われる程さまざまな栄養素が含まれている栄養価の高い食品です。特にタンパク質が豊富なので朝食にはおすすめの食品です。卵は身近な食品のひとつでもあるので、毎朝欠かさず食べるという人も多いでしょう。
固ゆでのゆで卵にしておくと、冷蔵庫で2~3日保存可能なので空腹時に手軽に食べるおやつにもぴったりの食品です。
こんにゃくは、そのほとんどが水分で残りは食物繊維でできている食品で、カロリーもほぼなく、体には吸収されず便として排出されます。栄養素のほとんどが食物繊維であるためおやつに食べると血糖値の上昇を抑え満腹感を得られやすくなります。
こんにゃく入りのおやつは、こんにゃく入りのゼリーが代表的ですが、こんにゃく入りチップスなどの噛み応えのあるお菓子も登場しています。
ピーナッツの糖質は、大豆と並ぶ程の低糖質でGI値も低いため、体にゆっくり吸収されて少量で満腹感を得られます。
しかし、おつまみ用に販売されている、塩やバターなどで味付けされたり、フライされたりしているピーナッツは満腹になってもつい食べ過ぎてしまいがちです。そのため、殻付きの落花生がおすすめです。
余分な油や糖質を避けられるだけでなく、落花生の殻をむいている時間も満腹中枢をしっかり刺激してくれます。
スルメの糖質は100g当たり約0.4gの低糖質な食品です。低GI食品でもありタンパク質も豊富に含まれているため、血糖値が安定し腹持ちのいいおやつになります。
また、スルメイカはその硬さがポイントです。数回噛むだけでは飲み込めない硬さ故に、何度もしっかりと噛まなければならない、食べ終わるまで時間がかかる、ということから満腹中枢が刺激されます。少量で満足感を得られるため、カロリーオーバーも防げます。
豆乳は大豆が原料となっているドリンクです。そのためタンパク質も多く、無調整豆乳を選べば糖質も少ないため腹持ちもよくなります。
豆乳はコンビニやスーパーでも飲み切りサイズが簡単に手に入り、気軽に摂取できるので空腹時のおやつとしても常備しやすいでしょう。無調整豆乳の味が苦手だという人は、はちみつや甘酒を混ぜると飲みやすくなります。
昆布は食物繊維、カルシウムなどが豊富な食品です。そんな昆布を使ったおやつといえばコンビニでもおなじみになったおしゃぶり昆布です。
カロリーが気になる人でも低カロリーなので空腹時に罪悪感なく口にできるおやつです。咀嚼感もしっかり味わえるおやつなので口の中に長くとどまり少量で高い満足度を得られます。
食物繊維の保水性を利用して水と一緒に食べるとお腹の中で膨らんで腹持ちのよさもさらにアップします。
寒天は8割が食物繊維で、残りは水分、ミネラルが微量に含まれています。豊富な食物繊維は水に溶けない不溶性と、水に溶ける水溶性の両方を持ち合わせており、食物繊維の作用は高い食品です。
寒天入りの食品を食べると、水分を吸収し膨張する食物繊維の性質でお腹が膨らみ、満腹感を得られます。海藻が原料になっている寒天ですが製法により、ところてんのような海藻独特の香りもなくゼリーや、和菓子づくりなどにも使われています。
大豆が原料であるきなこは、豆乳同様にたんぱく質を手軽に摂れる食品です。豆乳はドリンクとして摂取しやすいですが、粉状になったきなこは、トーストやお餅、果物にまぶしたり、牛乳やココアなどの飲み物に混ぜたり、さまざまな食品と相性の良く食べられます。
空腹を感じたら、いつものドリンクや食品に、きなこをプラスすると、きなこの効果でさらに満腹を維持できるでしょう。
海苔の成分の約3分の1は食物繊維です。海苔の食物繊維は水に溶ける水溶性なので、ゲル状に変化し粘着性があるので消化器内を緩やかに通過し、腹持ちがよくなります。
しかし、みりんなどで味付けされている海苔は食べすぎると糖質を摂りすぎてしまうのでおすすめは素焼き海苔です。チーズと相性がよいので、一緒に食べるとタンパク質も効率よく摂取できます。
フルーツは、水分を抜いてドライフルーツにすることで、凝縮された栄養を効率よく摂取できます。生のフルーツは水分が多く腹持ちがいい食品とは言えませんが、ドライフルーツは、水分が抜けた分弾力が増して噛み応えがあり、食べた満足感もある腹持ちのいい食品です。
食材そのものの甘さも楽しめるので、ダイエット中で甘いものが欲しくなった時に食べるおやつとしてもおすすめです。
春雨は、イモ類や豆類のデンプンから作られるため炭水化物が主な成分であり、糖質は比較的多い食品です。しかし、豆類が原料になっている春雨は食物繊維が豊富でGI値は低いため腹持ちのよい食品です。
春雨は食べ過ぎると、糖質を摂りすぎたりカロリーオーバーになりがちな食品ですが、水で戻して食べるため膨らみ、1食分は少量で済みます。約10g~20g程度を目安にスープに入れて食べるとしっかり満腹感を得られます。
グミは、糖質やカロリーが高い食品で、食べ方によっては血糖値が急激に上がり、満腹感の維持が難しい場合もあります。しかし、グミも選び方や食べ方によっては腹持ちのよいおやつになります。
最近ではグミの種類も増えコンビニにはさまざまなグミが並んでいますが、できるだけ硬いグミを選びましょう。噛む回数が多いほど少量で満腹感を得られやすくするためです。グミは糖質が高いので食べ過ぎには注意しましょう。
どうしてもおやつを食べ過ぎてしまう人や、間食の回数が多いという人にはガムがおすすめです。ガムを噛むことで満腹効果が得られ空腹が抑えられます。
ガムを噛むことで虫歯を防いだり、ストレスを解消したりする効果もありますが、ガムに含まれるキシリトールは消化されにくいため摂取しすぎるとお腹がゆるくなることがあります。間食の合間に食べる程度に控えて、食べ過ぎには注意しましょう。
おせんべいは米が原料になっているため糖質は高めの食品です。種類により食べ過ぎることがあるので選び方がポイントです。
硬くてシンプルなタイプも噛み応えがあり満腹感は得られますが、タンパク質も一緒に摂れるとさらに腹持ちのよい食品になります。おすすめはチーズがトッピングされているおせんべいや大豆を練りこんだおせんべい、ゴマがまぶしてあるおせんべいなどです。
お茶などと一緒に食べるとさらに満腹感が増します。
海藻が原料であるところてんは、食物繊維が豊富な食品です。原料は寒天と同じで、製法の違いで栄養素が若干異なり、ところてんには寒天にないミネラルも豊富に含まれています。
水溶性食物繊維で胃の中に長くとどまり、吸収が緩やかなので、血糖値も上がりにくく腹持ちのよい食品です。さまざまな食材とも合わせやすく、味付けや食べ方を工夫するとさらにおいしく楽しめるおやつになります。
腹持ちのいいおやつは、比較的ヘルシーなものが多いですが、ヘルシーなおやつでも食べ過ぎてしまうと肥満の原因になるなど、健康上よくありません。腹持ちのいいおやつは上手に食べてこそ、メリットを得られる食品です。
ここでは、腹持ちのいいおやつを上手に食べるためのポイント2点を紹介します。
仕事などの都合で夕食の時間が遅くなってしまう日は、昼食から夕食までの間隔がいつもより長くなってしまいます。そんな時はお腹が空き血糖値も下がっている状態です。その状態で急に食事をするとつい食べ過ぎてしまい、血糖値が急上昇し健康によくありません。
昼食と夕食の間隔が長くなってしまった時は、間に腹持ちのよいおやつを活用して食べ過ぎを防ぎましょう。間食も上手に食べれば立派な健康効果が期待できます。
腹持ちのいいおやつは、少量でも満腹感を得やすい食品ですが、小粒タイプのグミやナッツ系などは、なんとなく物足りなくてついつい食べ過ぎてしまうという人も少なくないでしょう。
あらかじめ、小分けにしておくことで食べ過ぎは防げます。ナッツ系のおやつなら袋に一回分を入れておいたり、おせんべいなどのお菓子でも最初から小分けになって販売されているタイプのものを選ぶようにするとよいでしょう。
腹持ちのいいおやつは、低GI食品や低糖質な食品が多くおやつとして食べる習慣をつけるとさまざまな健康効果が期待できるでしょう。特にダイエット中の人には嬉しい食品です。
ダイエットのため間食は控えるという人も少なくありませんが、腹持ちのいいおやつを上手に取り入れることで、ダイエットにありがちなストレスも解消されつつ、ダイエット効果も発揮します。是非、空腹時にすぐに食べられるおやつを常備しておきましょう。