胎動は、妊娠五から七ヶ月で感じるのが一般的といわれています。そして、ほとんどのママが妊娠六ヶ月半(妊娠22週)頃までに最初の胎動を自覚するといわれています。
胎動を感じ始めるのが遅いと、赤ちゃんが健康に育っているのかな、と不安になる人もいるでしょう。この不安を解決するために、個人差について説明していきます。
赤ちゃんが大きくなるスピードには個人差があるので、胎動を感じるのが遅くても心配することはありません。
また初産婦は経産婦に比べて胎動を自覚するのが遅いともいわれています。これは、胎動を感じた経験のない初産婦では、赤ちゃんが小さいうちは実際に胎動があってもそれを胎動と自覚できていないからだと考えられます。
定期健診で問題がなく、ママが出血やお腹の痛みなどの異常を感じていなければ、胎動を感じるのが遅くても心配ないでしょう。
妊娠中期の最後に当たる七ヶ月は赤ちゃんも大きくなってきて、胎動をハッキリと感じたり、胎動を感じる位置が変わってきます。
これは、赤ちゃんが成長して大きくなったため、お腹全体で胎動を感じたり、手足の筋肉の発達により力が強くなってきているからです。
それでは、妊娠七ヶ月にどんな胎動が見られるのか具体的に説明していきます。
妊娠七ヶ月になると蹴られる・しゃっくりを感じる・ぐるっと回ったなどハッキリとした感覚があります。
赤ちゃんは脳の発達に伴い、自分の意志で手足を動かせるようになってきます。そのため、子宮の中を自由に動き回れるようになり、動きのバリエーションも増えるため、活発な胎動を感じられるというわけです。
胎動を感じ始めたころには赤ちゃんの体が小さいため、下腹部あたりで胎動を感じるママが多いようです。しかし、妊娠七ヶ月になると赤ちゃんも大きく成長するため、お腹全体で胎動を感じるようになるでしょう。
赤ちゃんが活発に動きまわるため、さっきはお腹の上の方で蹴られる感じがあったのに、今度は下の方で感じるなんてこともあるようです。
妊娠七ヶ月は赤ちゃんが活発になり、お腹も大きくせり出してくるなど、自覚できる変化が増えてくるので、胎動を楽しみはじめるにはおすすめの時期です。
胎動を感じたときには、お腹に手を当てて話しかけたり、お腹が動いている様子を動画で撮影したりして赤ちゃんとコミュニケーションをとるとよいでしょう。
妊娠時に感じる胎動には、ポコポコする・ニョロっとする・ピクピクする・ドンッとする・トントンする・ポコッと出っ張るなど6種類の感じ方があります。
それぞれの感じ方について説明していきます。ぜひ参考にしてみてください。
妊娠五ヶ月頃初めての胎動として感じることが多いのがこの胎動です。まだ赤ちゃんが小さいため、腸のガスが動くときに感じるような「ポコポコ」とした感覚があるようです。
胎動を感じたことのある経産婦の方が、この胎動を感じやすいともいわれています。
わずかな動きのため、ガスの動きと迷うことがあれば、それは初めて感じる赤ちゃんの胎動かもしれません。
妊娠六ヶ月頃から感じる胎動で、赤ちゃんが羊水の中をぐるんとまわっているときに感じるといわれています。これを「ローリング」と呼びます。
お腹の中に赤ちゃんが動き回るスペースがある時期に感じやすい胎動で、ママにもこれが胎動だと分かりやすい動きでしょう。
妊娠七ヶ月以降では、赤ちゃんが大きくなり子宮内に余裕がなくなってきます。そのため、ローリングを感じることは減少していくといわれています。
お腹からピクピクと規則的な動きを感じることがあります。このとき、赤ちゃんはしゃっくりをしているのかもしれません。これは、横隔膜を動かすことで肺呼吸の練習をしているといわれています。
しゃっくりが長く続くと大丈夫かなと不安になるかもしれませんが、赤ちゃんは苦しがっているわけではないので心配する必要はありません。
赤ちゃんはお腹の中にいるときに聴覚が発達し、妊娠六ヶ月頃にはママやパパの声が聞こえるようになるといわれています。
そのため、大きな音が聞こえるとビクッと体を一度震わせて反応するのですが、この動きがママにはドンっと感じられるようです。
トントンとお腹をノックするような反応があるときは、赤ちゃんが手足を使って周りの様子を探っているときの胎動だといわれています。
力強い反応の方がママには感じ取りやすいため、激しい動きを感じる場合それは足かもしれません。妊娠七ヶ月以降に下腹部側で足の感覚があると逆子の可能性があるので、どっち側に足があるのかと気にしてみるのもよいでしょう。
お腹の赤ちゃんが手足をグーッと伸ばしたときや、力強くキックすると外から見ていても分かるくらいにお腹がポコッと出っ張ることがあります。
キックする動きをキッキングと呼びますが、この動き自体は妊娠五ヶ月頃からあるといわれています。
妊娠中はいろんな胎動を感じることでしょう。激しかったり、特定の時間になると胎動を強く感じたりすることもあるでしょう。
ここからは妊娠時の胎動の気になる疑問について紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
胎動が激しすぎて不安に思うママも多いようです。しかし、胎動が激しいのは赤ちゃんが元気な証拠なので、心配しなくてもよいでしょう。
胎動がおさまっても持続してお腹の痛みがある場合、それは別の理由があるかもしれません。そのときは早めに産婦人科へ相談しましょう。
胎動が激しいことよりも、胎動が少なくなった・感じなくなったという場合に注意が必要です。胎動が少なくなったということは、元気がなくなる何かが起こっている可能性があるからです。
1時間以上胎動が感じられない・いつも感じられていた胎動が突然ピタッと感じなくなった場合には注意が必要です。また、胎動が弱くなる・感じられなくなったという他に、お腹の痛みや出血がある場合すぐに産婦人科へ相談しましょう。
お腹の中の赤ちゃんも常に起きているわけではありません。一定の周期で睡眠と活動を繰り返しているのです。個人差はありますが、この周期は、20分から40分毎にやってくるといわれています。
眠っているときにはあまり胎動が感じられず、起きているときに激しく感じるため、時間帯によって胎動の激しさが変わってくると考えられています。
胎動カウントという言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。胎動カウントとは一定の時間に何回胎動があるかを数えることで、赤ちゃんが元気かどうか確認する方法のことです。
知っておくと便利な胎動カウントのやり方について説明していきます。
胎動カウントは、胎動を10回感じるのに何分かかったのか計ります。赤ちゃんの胎動がしっかり感じられる妊娠28週以降から始めるのがよいとされています。
具体的な方法は
①リラックスできるような楽な姿勢をとる
②最初に感じた胎動を1回目のカウントとして時間を計り始める
③10回目のカウントで終了とし、何分かかったか確認する
「ポコポコポコ」と連続して感じる胎動は1回と数えます。
10回胎動を感じるのにかかる時間は20分程度とされています。ただ、赤ちゃんにも活発に動く時間とそうでない時間があります。
いつもより早い・遅いと神経質になる必要はありませんが、極端に時間がかかる・胎動が弱すぎる・感じられないなどおかしいなと感じるときは産婦人科に相談しましょう。
妊娠七ヶ月になると、お腹が大きくなり赤ちゃんの動きも活発になるので、ますます変化を自覚するようになってくるでしょう。
胎動は、赤ちゃんとのつながりや元気に成長する様子を感じられるママの特権です。今だけの特別な感覚を楽しみながら、素敵なマタニティライフを過ごしてください。