披露宴とは、結婚したことを披露するために、親戚や知人、そして友人などを招いて行われる宴会のことを指します。結婚をみんなに報告し、盛大に祝ってもらう結婚披露宴を行う習慣は、世界中で古くから見られる習慣です。
日本では結婚式を終えたその流れで披露宴が開かれることが多く、披露宴にも様々な形があります。
最近人気なのが小規模ウエディングや身近なゲストのみを招待して開かれる、小規模披露宴です。
少人数の両家の家族や親しい友人だけで披露宴を進めることで、結婚する二人が時間をかけてゲストに感謝の意を伝えることが出来ます。
このような小規模の披露宴での進行は、近親者である兄弟姉妹や経験のある親戚が行うことが多く見られていて、アットホームな雰囲気の中、披露宴の流れが進みます。
披露宴として1.5次会と呼ばれるやりかたも増えています。1.5次会とは披露宴とその二次会の中間にあたる披露宴のことです。一般的な披露宴ほどは堅苦しくなく、二次会ほどカジュアルになりすぎないので好まれています。
この形式の披露宴は、親族のみで海外挙式を行って、帰国してから友人たちを招いて結婚パーティーを行う場合にも取り入れられていて、1.5次会は会費制や立食形式で行われることが多くなっています。
さて、披露宴の流れですが、いろいろなプランを立てる前に、どのような流れになるのかを押さえておかなければなりません。意外とステップが多く、披露宴の準備や打ち合わせに時間がかかる理由でもあります。
一般的な披露宴の流れは大体16のステップに分かれていて、細かく段取りが決まっています。どの式もこのステップに沿って進行していきますので、この流れを押さえれば何が必要かが見えてきます。
ゲストの入場はおおむね披露宴が始まる約10分前から始まります。これは披露宴開始となる新郎新婦の入場の10分前にはゲストが着席できていることが理想であるためです。
ゲストの入場には両親が披露宴会場の入り口でゲストを出迎えます。両親はゲストが入場し着席してから、披露宴会場の末席に座る流れになります。また、両親はこの時間に、主賓や乾杯の発声をお願いした方々にお車代を渡すこともあります。
ゲストが着席したら、新郎新婦入場の前に、新郎新婦制作の映像を流し、ゲストをなごませる時間をつくることもあります。
一般的な披露宴の流れでは呼ばれたゲストが全員着席し、司会者が挨拶した後に新郎と新婦が入場します。
この時、披露宴会場の扉が開いてから新郎と新婦は一礼をしてから、ゲストたちの座る席の間を進みます。新郎と新婦の座る席は高砂と呼ばれるひな壇になります。
新郎と新婦の入場の際に、二人の思い出になる音楽を紹介することが多いです。
一般的な披露宴の流れの3番目に行われることは、オープニングの挨拶です。このオープニングスピーチは、披露宴の中心となる宴会を始めるのにあたって、主賓により行われる重要な挨拶です。
オープニングスピーチの順番は、新郎側の主賓が最初に行い、次に新婦側の主賓の流れでスピーチが進みます。
一般的な披露宴の流れの4番目のステップは新郎と新婦の紹介になります。この新郎新婦の入場を盛り上げるのに役に立つのが、入場する直前に行う二人の紹介ムービーの放映です。
新郎新婦、二人の入場前に放映するムービーには、二人のなれそめや趣味のこと、そして結婚式の準備風景などを入れます。ムービーに費やす時間は2分前後の短時間で納めることがおすすめです。
そして、司会者は新郎新婦の名前などを口頭で紹介します。
次のステップはゲスト代表の挨拶です。一般的な式であれば、乾杯の前に主賓となるゲストから一度挨拶をもらい、披露宴の後半にもう一度別の主賓から挨拶をしていただく時間が設けられます。
乾杯前のスピーチは、主賓祝辞と乾杯となり、新郎新婦それぞれの招待客であるゲストを代表して1名ずつの計2名から祝辞をもらうのが一般的です。
そして、新郎の主賓に準ずる方から、乾杯と短いスピーチをしていただきます。
一般的な披露宴の中心が、宴会となる食事と歓談の時間になります。来賓代表が一言挨拶をしてから、乾杯の発声をして始まります。
この時の来賓代表は、職場の上司などゲストの中でも目上の人にお願いするのが一般的です。
少人数のカジュアルな披露宴の場合は、主賓ではなく友人が代表になって乾杯の発声をすることもあります。さらに少人数の簡略な披露宴では新郎新婦が乾杯の発声をすることもあります。
一般的な披露宴の流れの7番目のステップとして、新郎新婦によるケーキ入刀が行われます。このケーキ入刀は結婚して初めての共同作業ということで、披露宴で行われています。
乾杯して料理の提供が始まってすぐに行われたり、お色直しの後の新郎新婦が再入場してから行われることもあります。ケーキ入刀のイベントが終わると、残ったケーキはデザートのタイミングでゲストに配られることになります。
披露宴の流れでは、ケーキ入刀が行われた後にゲストスピーチに移ります。
ゲストスピーチの望ましいスピーチ時間は、5分以内となっています。ゲストの中には、新郎や新婦との思い出が多くスピーチ時間が長くなってしまう傾向がありますので、ゲストにスピーチを依頼する際には時間も併せて丁重にお願いするようにしましょう。
披露宴の流れでは、ゲストスピーチの終わりに新郎新婦がお色直しのために一時退場します。結婚披露宴を前半・後半と二部制にするのであれば、お色直し中座は前半の締めくくりとなるイベントです。
新婦の方が着替えや化粧直しと髪型の変更に時間を要するので、先に退場するのが通常です。最近は親や親友などが新郎新婦をエスコートして、退場することが多くなっています。その際に、思い出話や感謝の言葉を司会者が代わりに代読すると、感動的なシーンとなります。
結婚披露宴の流れとして、続いて新郎と新婦が再入場してくるのですが、この間の時間をゲストが退屈しないように新郎と新婦の紹介映像を流すことがよく行われます。
新郎新婦は退場した扉から再入場してくるのですが、二人が入場してゲストのテーブルをすべて回りながら、各テーブルのキャンドルに点火していきます。
他にも入場の際に新郎新婦独自の演出が入ることもあります。
披露宴の流れの中で一番盛り上がるのが、余興の披露です。新郎新婦のお色直し後の再入場も終わり、この流れの中で行われるのが余興・スピーチです。
新郎側と新婦側の友人や会社関係の方にスピーチや得意な芸などを行ってもらう時間です。
一般的には新郎側と新婦側とそれぞれ交互に行ってもらいますが、最近はゲストを楽しませる目的で、新郎新婦が自ら余興を行うこともあります。
披露宴の終盤の流れの中に祝電披露があります。余興やスピーチも終わり、料理の最後の品も出てコーヒータイムになります。披露宴もお開きの時間が近づき、新郎新婦とその両親はゲストをお見送りする場所へと移動をします。
この時間を利用して行われる披露宴の流れが祝電披露となります。司会者は一般的には会社関係、友人関係、親族関係の順に祝電を披露します。もちろん名前の読みや披露する順番は事前に新郎新婦に確認されます。
結婚披露宴の終盤の流れには、両親に感謝を伝える時間も設けられています。この時間によく行われるのが、両親にあてた手紙を読んだり、プレゼントを贈ったりすることです。
新婦から両親へ贈るのが一般的でしたが、最近は新郎新婦ともに手紙を読むこともあります。一緒に送られるプレゼントには花束が一般的ですが、他にも思い出の品や記念に残る品が手渡されます。
結婚披露宴の最後に行われる流れが閉会のあいさつです。通常は新郎新婦の両家を代表して、新郎の父が謝辞を述べる形で閉会の挨拶がされます。
しかし、最近は謝辞を述べる方が多様化していて、新郎が加わる場合もありますので担当者としっかりと事前打ち合わせをしておくことが大切です。
両家の代表が挨拶を述べた後に、新郎がゲストに対して感謝の言葉を伝えます。ゲストのお見送りはこのお礼の後に行われます。
結婚披露宴が閉会してから新郎新婦は退場していきます。退場してゲストをお見送りする場所に移動しますが、この時間に新婦の簡単なお化粧直しも行われます。
この退場の時間を利用して、当日の披露宴の映像を使ったエンディングムービーを上映することも良く行われています。新郎新婦の退場後には、両家の親もゲストを送る場所に移動します。
結婚披露宴の流れの最後が招待客であるゲストの退場です。事前に新郎新婦と両家のご両親はゲストの退場前に披露宴会場を出てすぐのところで待機しておきます。
ゲストは順次退場していくのですが、ゆっくり退場していきます。新郎新婦や両家の親がゲストに対して一人ひとりにお礼を述べていきますので、退場はゆっくり行われ、おおむね30分程度の時間を要することになります。
ここからは披露宴を成功させるコツを3つご紹介します。全てが初めてのことなので、戸惑うことが多いですが、困ったことやわからないことがあればブライダルプランナーに積極的に相談することが一番です。
プランナーと話すことで、披露宴に対する不安が少しずつ解消されていくので、遠慮せず連絡を取るようにすると良いでしょう。
その他のコツについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
披露宴を成功させるコツのひとつが、相談できる方に積極的に相談することです。式の準備は初めての方が多く、疑問点や困ったことがどんどん出てきてしまいます。
披露宴を行う結婚式場には必ずブライダルプランナーがいて、披露宴に関しても流れを含め疑問点を相談することが出来ます。
ブライダルプランナーさんは結婚式や披露宴に関しては専門家なので、過去の経験や今の流行などのデータから適切な解決策を示してくれます。
披露宴を成功させるコツのひとつに、挨拶、スピーチ、そして余興などをお願いする方には早めにお願いするということです。そして、お願いする相手には遠方でない限り、直接会ってお願いした方がベターです。
遠方の方や忙しい方にお願いするときは、電話や手紙でお願いすると印象がよく、受け入れられることが多くなります。なお、親しい友人ならメールでお願いすることも構いませんが、できれば電話でもう一度お願いすると、気持ちが伝わり受け手の印象も良くなります。
披露宴を成功させるコツとして忘れてはいけないのが、主役の二人が中座している間の演出です。演出としてよく行われているのが、新郎新婦の誕生から生い立ち、そして知り合った経緯を映像で流すことです。
この時おすすめなのが、このプロフィールムービーに使う写真には招待客であるゲストと一緒に写っている映像を使うことです。ゲストから見ると自分との思い出も紹介してくれて嬉しく感じてくれます。
結婚披露宴は初めて行うことが多いので、式の流れ自体を把握することから始めましょう。
披露宴では演出を何にするかに始まり、スピーチや余興も決めていきます。そのためには結婚式と披露宴の流れを確認し、その時に何が必要になるのかをしっかりと知ることが必要です。
披露宴を行う式場とプランナーとの打ち合わせをしっかりとして、素敵な披露宴になるよう準備してください。