男女ともに結婚適齢期とは、いくつなのでしょうか。厚生労働省の平成30年(2018年)「人口動態調査」によると、男性の平均初婚年齢は31.1歳、女性の平均初婚年齢は29.4歳でした。
しかし、女性の社会進出が進むにつれて、「結婚適齢期」という考え方は、なくなりつつあるのではないでしょうか。結婚適齢期を過ぎたら結婚できない、という訳でもありません。
昔はとにかく結婚適齢期が厳格で、今よりも早かったのが特徴でしょう。昔は10代で成人(元服)し、結婚するのが当たり前とされていたのです。
そして、結婚適齢期を逃してしまうと、なかなか結婚できないともいわれていたようです。
男性や女性は、それぞれ結婚適齢期をどのように考えているのか、見ていきましょう。
先述の厚生労働省のデータによると、実際の初婚年齢は、低い年齢層が減少し、高い年齢層が増加しています。これは男女問わず、どちらも同じ傾向にあるでしょう。
それでは、それぞれの結婚適齢期についてはどう考えているのでしょうか。
男性が思う、男性の結婚適齢期は30歳前後が主であり、35歳以上や40歳以上と考えている人も少数ですが存在するでしょう。また、男性が思う、女性の結婚適齢期は25歳~30歳と考える人が多いようです。
実際の男性の初婚年齢の平均も31.1歳ですから、30歳前後で結婚しているといえるでしょう。
一方で男性が思う女性の結婚適齢期については、出産のことを考えると30歳くらいではないか、と考える人が多いのではないでしょうか。
女性が思う、女性の結婚適齢期は25歳から28歳くらいまでが多く、男性の適齢期については、27歳から30歳くらいと考えている人が多いようです。
やはり、出産を考えると28歳位までに結婚したいと考えている女性は多く、同時に男性もまた、同年代か少しだけ年上の30歳くらいまでを結婚適齢期と考えているようです。
実際の平均初婚年齢は29.4歳ですから、女性の場合は考えている結婚適齢期より少し遅れて結婚するケースが多いといえるでしょう。
今でも結婚適齢期という言葉はありますが、昔ほど縛られていないのが現状ではないでしょうか。晩婚化が進むとともに、結婚適齢期も少しずつ高い年齢層になりつつあります。
ここでは、結婚適齢期とされている3つの年齢についてメリット・デメリットを紹介します。
25歳までに結婚する人の割合ですが、厚生労働省の平成28年度人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況によりますと、男性の場合は約15.7%、女性の場合は約23.2%となっています。
25歳までとは、16歳から25歳までに結婚した人のことです。このことから、男性よりも女性の方が25歳までに結婚している人の割合が高い、といえるでしょう。
25歳までを結婚適齢期と考えている人は少ないかもしれませんが、25歳までに結婚することのメリットは、若いうちに出産できるので、体力があるうちに子育てができることでしょう。
子どもはエネルギーのかたまりのような存在です。子育てをしてみて、想像していたよりずっとハードだったという人も多いのではないでしょうか。そのような子育てを、自分たちの体力があるうちにできるというのがメリットです。
25歳までに結婚することのデメリットとしては、学校を卒業して間もなく結婚するので、社会人生活の経験がないことや、自分のために時間やお金を使う暇がないことなどがあげられます。
同世代のほとんどが結婚していないこともあり、友だちは独身で夜更かししたり、好きなように遊んだりしているのに、自分は家庭があるから遊べないといった、不満がたまりやすくなってしまうのでしょう。
男女ともに結婚適齢期と考えている人が多い、26歳~34歳で結婚する人の割合は、厚生労働省の平成28年度人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況によると、男性で約50.6%、女性は約52.8%です。
婚姻している人のうち、半数程度はこの26歳から34歳までの年齢で結婚しているといえる結果でしょう。またここでも、男性よりは女性の方が少しだけ婚姻の割合が高めとなっています。
26歳から34歳で結婚した人のメリットとしては、自分の好きなように独身時代を堪能したり、将来に向けての貯金ができたりする点などがあるでしょう。
社会人になって数年は独身時代を過ごしているため、しっかりと友だちと遊んだり自分の好きなことをしたりする時間がもてるのではないでしょうか。
結婚適齢期とされる時期に結婚したとしても、デメリットはあるのでしょうか。
26歳から34歳で結婚する人のデメリットには、子どもの世話をするのが大変になることや、そもそも結婚できるかどうか不安に思ってしまうことがあげられます。
子どもを産むには支障のない年齢ですが、子育てを考えると26歳から34歳の結婚でも、体力的に厳しいと考えている方は多いようです。
35歳から結婚する人の割合は、厚生労働省の平成28年度人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況によると、男性で約33.7%、女性は約24.0%となっています。
35歳以上ということなので、35歳から75歳以上まですべての年齢を含んでいることに注意してください。全体の婚姻件数からみると、35歳以上で結婚する人は男性で約3割、女性で約2割となっています。
35歳以上での結婚は、結婚適齢期を過ぎていると考えられることもありますが、メリットとして、お互いに独身生活が長く、精神的にも大人になっていて自立しているため、夫婦としても仲良く過ごすことができるでしょう。
また、この年代での結婚は、仕事一筋で打ち込んできた人や、しっかり独身時代に遊んだ人も多く、夫婦となっても問題なく過ごしているというケースが多いのではないでしょうか。
35歳以上の結婚でデメリットとして出てくるのが、子どもを持ちにくいことや、子育てに関する不安でしょう。
年齢的に、子どもを持つことが厳しくなる可能性があり、また子育ての体力にも不安を感じる人がいるのではないでしょうか。
子どもができて、ママ友付き合いをしても、他がみんな若いママだと羨ましく感じてしまう、といったこともあるかもしれません。
現代でも結婚適齢期はいくつかといった話はありますが、昔ほど厳しくはないでしょう。
それでも結婚適齢期に結婚するべきなのか、注意しておきたいポイントについて見ていきましょう。
結婚適齢期を意識しすぎてしまうと、結婚適齢期を過ぎてしまうことに焦りを感じたり、適齢期のうちに結婚しようと執着したりしてしまい、判断を誤る原因になることがあります。
幸せな結婚をすることが目的だったはずが、結婚適齢期を意識するあまり、結婚することが目的にすり替わってしまうケースです。
周囲の友だちが続々と結婚したり、結婚しないでいることの世間体を両親や親戚に言及されたりすることがありますが、それらはあなたを焦らせるだけです。
結婚適齢期なのに結婚しないのはみっともない、というようなことは現代ではほとんどありません。結婚をいつするかは自由でしょう。世間体や他人の意見などに影響されて結婚を決めるのは、失敗の元になりかねません。
結婚適齢期では、早すぎる結婚も良くないとよく言われますが、若いうちに結婚しても、ずっと幸せだという人たちもいるでしょう。
若すぎる結婚は遊び足りなくて問題だと感じる人もいますが、そう感じない人たちもいるのではないでしょうか。あまり結婚適齢期や、それについて言われていることを、真に受けすぎないようにしましょう。
結婚で幸せになりたいなら、焦りはくれぐれも禁物でしょう。結婚適齢期を過ぎたからといって、結婚ができないという訳ではありません。
何歳までに結婚しなければという話題があがることもありますが、あなたが結婚したいと考えたタイミングがよりよい時期であるため、結婚適齢期はあくまでも参考程度に考えましょう。