ふたりが結婚を決めれば、次はいよいよ両家への結婚の挨拶です。これは結婚を決めたカップルにとっては最初の難関となります。
この重要なイベントをぜひとも成功させるために、ここでは結婚の挨拶を成功させるコツとしてその具体的な流れに沿った11項目と、NGマナー3つについて紹介します。
これらを事前にしっかり確認して、トラブルのない結婚の挨拶を目指しましょう。
結婚の挨拶を成功させるコツは何でしょうか。相手の両親に対し、しっかりと手順を踏んだ所作と礼儀正しさ、そして大人としてのきめ細やかな気遣いが大切です。
こうしたことの積み重ねが、相手の両親に対し自分の娘や息子のパートナーとしての信頼性を築くのです。今回は結婚の挨拶の順序に沿ったコツを、11項目に分けて紹介します。
まず紹介する結婚での挨拶を成功させるコツは、自宅への訪問時間です。挨拶の際は、自宅へは約束の時間より2~5分遅れて到着しましょう。
これは迎える両親側を配慮して、その準備が一段落したころにと考えての行動です。ただしトラブルなどで5分以上遅れる場合は、事前に必ずその旨の連絡を入れるようにしましょう。
次に紹介するのは、携帯電話の取り扱いです。どこへの挨拶時にも基本と言えることですが、自宅に入る前に必ず携帯電話をマナーモードにしましょう。
挨拶のために自宅へ入る前は、お互い緊張していることもあり、特に忘れがちになる所作です。また、挨拶時に電話がかかってきても、緊急時以外は基本的に出ることなく、後でかけなおすなどの対応をします。
門をくぐれば、いよいよ玄関で両親との最初の挨拶となります。そこではまず、最初に自分のパートナーを親に紹介しましょう。
これも挨拶される側への配慮として、まずは自己紹介するのが礼儀です。その際には、笑顔で明るくハキハキと、自己紹介と挨拶をすることを忘れないようにしましょう。
また玄関先では、両親にすすめられてから家に上がることを心がけます。
緊張の初対面を終えても気を抜いてはいけません。結婚の挨拶では細かい点まで配慮したいところです。
その一つとして、玄関に上がる際には靴を揃えることを忘れてはいけません。最後に家に上がる人は自分の靴だけではなく、乱れている他の人の靴もそろえる配慮が欲しいところです。
これが出来れば、かなり落ち着けているといえるでしょう。
結婚の挨拶を検討する際に、まず思いつくのは手土産ではないでしょうか。この手土産を持参することは、結婚の挨拶において最低限のマナーです。
手土産の選び方のポイントとしては、実家の近所で購入したものや値段のわかるものを避けることです。事前に親の好みをパートナーから聞いておくなど、しっかりリサーチした上で用意するとよいでしょう。
実家の部屋に通された際に気をつけたいことは、自分が座る位置です。通されたら、入り口に近い位置、いわゆる下座に座るのがマナーです。これはその家に初めて訪問する人の礼儀です。
その場で上座をすすめられたとしても、「こちらの席で結構です」と一旦断り、それでも上座をすすめられるようなら、お礼を言ってから座るようにしましょう。
その場の全員が席に着いたことを確認して、落ち着いたところで改めて挨拶と自己紹介をしましょう。もちろんこの挨拶も事前に言うべきことをしっかり考え、場合によっては練習しておくのもよいでしょう。
この場面で一つポイントがあります。その場にお茶やお菓子が出されますが、相手の親にすすめられてからお礼をひとこと添えて頂くのがマナーです。
この後は歓談することになり、場もお互いの緊張も解け和やかな雰囲気になることでしょう。しかし、結婚の挨拶で重要な場面を迎えます。それは結婚の申し入れです。
この際は男性側から結婚の話を切り出します。それまでの和やかな雰囲気をいったんリセットして、改めて相手の親の目をしっかり見て、誠実な態度で結婚の承諾を得るようにしましょう。
結婚の挨拶を済ませて帰宅してから、実行したいことがあります。本日訪問した両親に、改めてお礼の電話を入れるようにしましょう。
これは大人のマナーとして大切なことです。このように気配りすることで、より相手方の両親と親密な関係を築いていけるのです。また、夜遅くなってしまう場合には翌日の午前中に電話するでもよいでしょう。
結婚の挨拶は、訪問して終わりというわけではありません。
その他、結婚の挨拶の訪問中に気をつけたい事としては、その滞在時間です。基本的には長居しないように気をつけましょう。
初対面の両親にとっても、結婚の挨拶は非常に緊張して疲れるものです。この辺りを配慮して、切りのいいタイミングでお暇することも礼儀のひとつです。目安時間は、長くても2時間程度がよいでしょう。
結婚の挨拶で失敗しないコツとして最後に行いたいのは、実家の場所が遠いなどの理由で宿泊を伴う訪問の場合は、ホテルなどの宿を事前に用意しておくことです。
遠方から訪問していた場合、両親が自宅への宿泊をすすめる場合があります。しかし、相手側の親の手をなるべくわずらわせないように配慮しましょう。最初から泊めてもらうことを期待していくのもまたNGです。
結婚の挨拶でのコツをつかんだところで、逆にNGとなるマナーを見ていきます。先にも述べた通り、結婚の挨拶には大人としてのマナーや配慮、正しい所作が必要になります。
こうした行動に欠けるものは、マナーに違反することもあるでしょう。特にありがちな3つの例を紹介しますので、パートナーと事前に確認しておきましょう。
結婚の挨拶時には、相手の名前を「さん」づけするなど丁寧に呼ぶように心がけましょう。呼び捨てや、普段何気なく使っているニックネームで呼ぶのはNGですので、注意が必要です。
また、相手の両親のフルネームや職業、趣味などの事前情報もしっかり確認しておきたいところです。これにより、歓談時などに話が盛り上がる場合もあります。
次に紹介する結婚時の挨拶でNGとなる行為は、その挨拶の順番です。順番は非常に重要になります。男性の実家が距離的に近かったりする場合に、女性を先に男性の両親に紹介することはNGです。
人によっては、順番を間違えられたことで気分を悪くする場合があります。これは、特に親世代は「嫁をもらう」「嫁に行く」という感覚が強く、まず先に女性側の親から承諾をもらうのが道理と考えるケースが多いからです。
そして、相手方の両親の呼び方にも頻出なNGがあります。それは、まだ結婚が決まったわけではないのに相手の両親を「お父さん、お母さん」と呼んでしまうことです。ドラマでもよく見られるので勘違いしてしまいがちですが、NGなマナーの1つです。
ここでは必ず「〇〇さんのお父さん・〇〇さんのお母さん」と呼ぶのが基本的なマナーになります。間違えてしまうと、印象が悪くなってしまうので気をつけましょう。
結婚の挨拶における様々な内容を見ていきましたが、失敗しないためにはかなり多くのポイントがあることが分かります。これらの事前準備をしっかりして、結婚の挨拶を成功させましょう。
そして最後に結婚の挨拶においては両親だけではなく、お互いのパートナーにも十分気を使ってあげましょう。パートナーは、自分以上に緊張しているものです。そしてお互いを気に掛ける様子こそが、両親にとっても安心できる姿なのです。